setohimaNote

感情でネタを思いつき、論理で記事を書き上げる、暇なせとのノートブック。セトヒマノート。 https://note.com/setohima から記事を移行しました。

#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる Week5

この記事は、#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる|せと。|note に投稿した記事があまりにも重すぎてスマホでの閲覧が難しいために、当該記事の内容を分割したものとなります。

1週間分(10作品)ずつ記事を分けて投稿しています。

 

 

41. Day21 AM Johnny さん

 この作品は想像の斜め上から来たなぁと思ってしまいました。いや、MHで劇というかそういうものをしている動画を見るのが初めてだったので、こういう事もできるんだなぁとびっくりしています。

 びっくりしているといえばジョニーズ事務所というグループの存在ですね。元ネタは勿論アレだと思うのですが、こういった撮影をするグループだとは全く知らなかったのです。

 動画序盤のアプトノスに乗りながら道が爆破されていくシーンとか、悪の親玉の必殺技を爆弾で表現するシーンとか、他ではなかなか見れないような演出が多くて新鮮でしたね。テーマもまさしく子供向けアニメのOPと言ったところでめちゃくちゃ分かりやすかったです。

 

42. Day21 PM 黒乃屋 さん

 モンハンにおけるヴィネットといえばいつだったか刃根さんがやっていた、月ごとに季節を模した風景とハンターとモンスターを描かれていた企画を思い出します。
 いや何突然他人の話を引き合いに出してるんだという感じではあるのですが、モンハンにおけるヴィネットというのはそれくらいしか記憶になかったので、ここで黒乃屋さんがこの構図を選んだのがなんというか意外だったのです。

 ところで今更ツイート文に気が付いたのですが(普段自分の引用RTするのに必死で各作品のツイート本文をよく確認していないことが露呈する)、この太刀見たことないなぁと思ったらライダーズに登場する太刀だったんですね。かなり綺麗な色合いで、これ黒乃屋さんが自分でデザインしたんか…?などと勝手に(ツイート本文を読まずに)考えていました。

 いつも黒乃屋さんの描かれるイラストを見ていて永遠に思うんですが…顔がすきなんですよね…特に目が好きです…可愛げを残しつつも力強さが見える辺りが好きです…

 

43. Day22 AM zok さん

 zokさんからは手書きのイラストに加え、連載中の小説に番外の短編をご投稿して頂きました…い、いいのか?そんなに大盤振る舞いで……!

 イラストの方はよく見るとイケメン揃いですねぇ…個人的には左端のベリオ装備の子が刺さりますね…あと今気づいたけどしっかり酒が入っているからか目~頬の辺りがちょっと朱に染まってるんですね…えっち…(!?)

 アナログ画を見ているはずなのに、なぜかデジタル画を見ているのではないかと錯覚してしまうほどに描き込まれているイラストで、没入感がすごいですね…。情報量の多さもすごいのですが、中央の赤い装備の子の首元にあるモフモフのモフモフ感(???)なんかがすごいですよね…(語彙爆死)

 小説のほうはまさかの饅頭怖い。概ね元ネタ通りといえば元ネタ通りなのですが、モンハンらしく「燃えないゴミ」「素材玉」のような単体では価値がよく分からないものを怖がったりする辺りに捻りが効いていたり、きちんと前周の展開を踏襲したうえで冒頭の文言が変わっていたりと違いを探す楽しみもあったりで楽しませる工夫に富んだ作品でした。

 

44. Day22 PM シリウスB さん

 SFゥゥゥゥ!?

 いやー、事前に作品を読ませて頂いた時はめちゃくちゃびっくりしましたね。俺の知ってるモンハンと違う、と。こんなにゴリゴリの、我々の居る現代から遠い未来を描いたような小説が飛んでくるとは思いませんでした。

 ここまで来ると逆に、これが序章だとしてどうMH世界に繋がるんだ……?というのが逆に気になってしまうんですよね。いうてSFも星新一氏のショートショートぐらいしか見たことがないので大した知見は持っていないのですが。

 さすがに気になってしまったのでプロローグ読んでみたんですが……え?MHWの冒頭から始まるの???一体何がどうなってるんだ……冬休み中に時間を工面して全部読まないとさっぱり謎が解けなさそうだぜ……

 

45. Day23 AM mamyu9 さん

 個人的には変化球でしたね。まさか、プレイヤーが戻ってこなくなった事実をそのまま受け止め、物語を展開されるとは。

 いやね、話自体はMH4のストーリーを振り返っているのが殆どではあるんですよ。でもさ…最後がずるいじゃないですか……特に

『今はバラバラになってしまった……だが!いつかまた!皆で!!いつかまたつ集おう、此処で!!』

 なんて書かれたらずるいじゃないですか……うええん……もう3DS手放しちゃったよお……

 

46. Day23 PM Gurren さん

 ぶっちゃけるとMHFはやったことがなく、私には分からない事が多すぎた。でも、MHFってこんなにも多くのモンスターが居て、10年ぐらいサービス続いていて、皆さんにとっての多くの思い出がある場の一つだったんだなぁと改めて認識させられました。

 MHFが始まった当時にはいなかったモンスターが後から逆輸入されたりしていたらしいですもんね…いつの動画だったか覚えてませんが、ウラガンキンが超高速回転しすぎてアマツマガツチの如くハンターを吸い寄せて轢き殺すみたいな告知動画があったことだけは強烈に覚えています。

 MHW時代に一度はMHFを初めていたのですが、如何せんシステムがよく分からなかったこととMHWの操作に慣れてしまっていた頃だったので操作がなかなか手につかず…今思うと勿体ないことをしてしまったなあと思います。

 ともあれ、引用RTを見ていると刺さった方もいらっしゃるようで良かったです…!

 

47. Day24 AM 七海わかめ さん

 IFストーリー物で正統派MAD動画を作ってくださったのが七海わかめさん。色々と大変な中で名乗りを上げて下さったことでちょっと心配してしまったりもしたのですが、そんなことを微塵も感じさせないような動画の出来栄えで一安心しています。

 というか狩猟笛じゃないんですね!?!?(スゴイ=シツレイ)

 まさかソードマスターのif展開で来るとは思いませんでした。あとどうやら私の推薦文の解釈が合っているのかちょっと不安だったりしたんですが、大体合ってる…のかな?(まだ不安)如何せんストーリー部分を駆け足で進めて24時間でクリアしてしまったような輩なのでソードマスター周りの記憶が怪しいんですよね……

 それにしても七海さんの友人さんにご協力頂いただけはあって、太刀での狩猟シーンの数々はお見事。特にお気に入りのシーンは(本人にはお伝えしましたが)リオレイアに鬼刃突き当ててダウン取りつつそのまま振り下ろして尻尾を切断する部分ですね。偶然撮れたにしてもカッコよすぎるんだよなあ……小説映えしそう(唐突)

 

48. Day24 PM なかた さん

 なかたさんには本来漫画を描いていただく予定でしたが、多忙のため叶わず……「ラージャンに尻を追いかけ回される話」……字面のインパクトがやばすぎて読みたいです……

 それはさておきEDクレジット風のオトモアイルーを描いていただいたわけですが。確認した当時は左下の物体がなんなのかさっぱり分からなかったんですね。なんだろうこれ……と思っていたんですが、別の方の引用ツイートで気づきました。これ、EXガルダネコ宝珠αなんですね。

画像1

 なるほど、アン・イシュワルダを討伐した後のエンディングクレジットだけあって、その素材から作られた宝珠を眺めては何かに想いを馳せている…といった場面なのでしょう。ハンターや受付嬢については受け止め方が作中でも分かりやすかったですが、果たしてオトモアイルーはこのストーリーを通じて何を得たんでしょうか。そういった視点も見てみたいですよね(突然のネタ投下)。

 ちなみにですが、もてぃぐまん氏によって本当にEDクレジットになってしまったようです。なかたさんの投稿からわずか5時間足らずとは、仕事が早すぎる……!

 

49. Day25 AM Minori さん

 かの有名なMinoriさんのイラスト……本当にこれを毎回無料で見せて頂けるのが申し訳なくなるレベルのクオリティです……いつか振り込むべきだよな。

 Minoriさんのイラストには毎回目の力強さにびっくりさせられる(実際本人も力を入れていると仰っていた)のですが、今回もその例に違わず威厳のある目をしていらっしゃる……

 そして何よりも強烈なのは、本来青を基調としていることが多いイヴェルカーナに対して赤系の色をふんだんに使用されていること!
 推薦文でバリバリ語り散らかした通りではあるのですが、いやホントに色選びのセンスは凄まじいものがあると思います。本来ゲーム中では自動でまき散らされる氷の表現を含めて冷たさが全力で伝わってくるのですが、それだけではなく暖かさを感じさせてくれる色遣い。

 まるで、「冬が過ぎれば春となる」ということを言外に示していらっしゃるような、アイスボーンの "次" を感じずにはいられないような、そんな作品なのかなと私は受け取りました。若輩者ではございますが……

 

50. Day25 PM Kuaty さん

 最後にして問題の作品です。とは言ってもこいつに対しては "読んだ感想" というより半分くらい "作った感想" になります。なぜかというとこの作品の原案段階からバリバリに関わってしまっているからです。ハーメルン界隈の皆さんでいう「Discordで作品のネタについて話し合ってる」とかそういうのが実は今回の運営の2人の間にも存在していました。そういう事です。

 別に企画の私としては「いつも通り攻略記事書いていいよ?」というスタンスだったのですが、企画のテーマが「ちょっと嬉しくなる内容」だったことに引っ掛かりを覚えたらしく、頑なに「今のストックからは出せない」と譲りませんでした。

 そうこうしているうちに今週の初めくらいだったかな……突然「モンスター側から見た攻略記事を書く」と奴が突然言い出したのです。当時は「それめっちゃいいじゃんwww」と盛り上げていた記憶がありますが、よく考えてみてください。結局攻略記事やんけ!!!(まあベクトルは本来のそれとは大きく異なるのですが)

 そうして『石ころは枯渇しないように十分に用意しておく』とか『ガジャブー対策をする』とか色々なアイデアが彼の口からぽんぽん出てきたのでイージャンしながら進めてもらっていたのですが、2000字書いた辺りで「あと一押し足りない」と奴のアイデアが止まってしまっていました。

 その時点では歴戦王イヴェルカーナの「地形」の話ばかり出ていたものですから、歴戦王イヴェルカーナの専用モーションに着目してみてはどうか、と雑にアイデアを振ってみました。そうです、5Wayポーズした後に急にどや顔して頭部の肉質が一瞬だけ柔らかくなるアレです。すると数時間後、なぜか突然体操の話を引っ張り出して「後方かかえこみ1回宙返り半ひねりみたいな感じじゃね?」と言い出したのです。よく分からんけど字面のインパクトが良すぎるのでヨシ!しました。あと「技名つけるならシライ/グエンみたいなのに準えたいよね」という話になり、体操みたいなインチキモーションするモンスターいるかなぁ…と思い…「凍てギ」じゃね?と直感で呟いてしまいました。無事に採用され、「イテギ/グエン」が完成しました。

 あとは急にテレワーク中にDMで記事に乗せる文章の一部が飛んできたこともある。その文面がこんなのだった時、貴方は笑いを耐えられるだろうか?私は必死に耐え抜いたが、上司に怪しまれた

エリア9の高台には獣人族が待ち構えている。彼らの目的はハンターの手助け、すなわち、あなたにとっての敵である。獣人族はハンターなどと比べると非常に小柄で、高台に待機しているのも1人だけであるため、いとも簡単に討伐できてしまいそうに思えるが、その考えは今すぐに捨てたほうがよい。あの高台に立っているのは、獣人族のなかでも特殊な訓練を受けた個体で、彼らの耐久力は規格外れだ。151度の高温から絶対零度の極低温にまで耐えることができるほか、極度の乾燥状態や、真空から75000気圧までの高圧、高線量の紫外線、X線ガンマ線等の放射線にも耐え、クマムシと並ぶ地球上最強の生命体である。あなたの力ではどうすることもできない。しかし対策はある(後略)

 皆さんはどうか、テレワーク中の他人にパワーワード満載の下書きを送り付けるような悪逆非道には成り下がらないで頂きたい。

 あと余談の余談だが、私の推薦文を奴に見せることになったので見せたのだが、草案はばっさり却下されてしまった。てっきりこの作者は本来は「こういう作品」を書くことを望んでいたのではないかと思ってそういう感じの文章を書いたのだが、どうやら違ったらしい。

 奴としては作品内容に対するネタバレを徹底的に避けて「…我々は一体何を見せられているんだ?(困惑)」という一文だけのようなごく短い推薦文をお望みだったようだが、こちらはこちらで推薦文である以上は作品に対してネガティブなイメージを植え付けてしまいかねないような文章というものを用意したくはなかった。あくまでもネタバレに踏み込みはしないが、興味は惹かせる。それが私の役割だった。
 そんな意見のぶつけ合いの末に見つけた妥協点というのが "これ" だったりするのだ。

 最終日の記事に関する裏話についてはそんなところだろうか。内容については一通り語ってしまいネタが無くなってしまったが……とりあえず、受付嬢が3個体別々に存在するかのような文章と画像は腹筋に悪い、といったことぐらいだ。

 

【AdventCalendar 2020の作品をふりかえる記事リンク集】

#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる Week4

この記事は、#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる|せと。|note に投稿した記事があまりにも重すぎてスマホでの閲覧が難しいために、当該記事の内容を分割したものとなります。

1週間分(10作品)ずつ記事を分けて投稿しています。

 

31. Day16 AM もうける さん

 いやー、他にも存在はしているらしいですが……実際にモンハンの音MADをこの目で見るのは初めてでした。そのうえ音程の加工が少なく無く、新鮮な素材をありのままに使っている感がとてもすごい動画です。

 画面の右下で鉱脈を叩き続けるこばちゃさんと片手剣でリズムを取り続けるえびふりゃさんが大活躍ですね…こうして見返すとモンハンにも色々な効果音があったり、ゲームにしろ動画にしろ多くの方の協力で作品ができているのだなぁとしんみりする気分になります。いやしんみりするのは聞いているあつ森BGMの影響かもしれませんが。
 もうけるさん以外にも9名の方にご協力頂いているということで、ご協力頂いた皆さんにも主催として重ねてお礼申し上げます。

 

32. Day16 PM くろある さん

 いやー、くろあるさんは漫画をお描きになるのかと思っていたのですが、まさかMHWIBの全モンスターを描いてくださるとは思いませんでした。まさかいつものゆるーい絵柄で描き切られるとは。色々とお忙しい中だっただろうに、ありがたい限りです。

 本人も言ってますが、さりげなーくネタが仕込んであるんですよね…

・パオウルムーの顔(絶対先にパオウルムー亜種を描いてからこれを思いついたと思う)
ドスジャグラスの口からなんか出てる
・イビルジョーにさりげなくウケツケジョーがぶら下がっている(特別任務の再現)
ラージャンと激昂ラージャンラージャンが並んでイージャンしてる
・よく見たらバゼルギウス2頭の顔がくろある顔

 とりあえず私に見つけられたのはこれぐらいですね。よく思いつくよなぁ……あとゼノ・ジーヴァがめっちゃ小さいのがかわいい。

 

33. Day17 AM まめ さん

 軽くデフォルメされた可愛げのある描き方と一緒に、確かな躍動感が伺える一作です。今にもみんな動き出してしまいそう。

 しかしまあ狩人の皆さんは肉やビールを食べているのだと思うのですが、一体どういう状況なんでしょうかこれは。今にも入口が崩れそうな予感……他にもプーギーが焼かれそうだったりRiseのオトモがいたりラージャンが2匹居たりハチャメチャな状況。これも元気さの一助になっているということでしょうかね?

 

34. Day17 PM Gネックブリーカー さん

 他人の芝生は青く見える。とはちょっと違うかもしれませんが、自分が使ってる武器よりも他人が使っている武器のほうが魅力的に見えてしまう、というのは割とよくあるんですよね…例えば作中のこんなシーン。

その上身軽、……というよりも軽量な所為でこう言った誘導の役を請け負う事も多く、尚且つ決定力にもかける為に大剣やハンマーなどの重量級武器に比べて総じて地味だ。きらきらと眩しい千刃竜の装備を用いているのは、少しでも目立ちたいという打算的な部分もある。
しかし……それはそれとして、他の武器種が羨ましく見える時もある、というのが正直なところ。実際儂が角竜の装備を身に付けているのは、左肩から大きく伸びる角竜の角を象った装飾がカッコ良くてよく目立つからだ。折角ならば目立ちたい

 操虫棍を使っている狩人も、ヘビィボウガンを扱う狩人も、ちょっとでも目立つために装備を工夫していることが伺えるんですよね。

 ちょっと方向性は違うと思うんですが、似たようなことは常に感じるんですよね……ランス使ってると火力が気になって大剣とか双剣とかヘビィボウガンとか使いたくなるし、ヘビィボウガン使ってると派手に動き回れるのが羨ましくなって操虫棍とか弓とかハンマーとかガンランスとか使いたくなるし、操虫棍使ってるとなんか貢献できてるか不安になって太刀とか狩猟笛とかライトボウガンとか片手剣とか使いたくなるんですよね。

 いやぁ……他人が使ってる武器使わせてほしいなぁ……いや、他人と同じ武器使ってるはずなんですけどね。

 そして万能の武器というのは『狩友』のことでした、と(今見たら肝心の部分が『』になってたけどこういう解釈で合ってますよね多分)。狩友が大切で最強の武器であるということは、よーく存じ上げております……再び自分の過去記事を紹介しそうになってしまったので、まあそういうことです。

 

35. Day18 AM ランサー雪華 さん

 ジンオウガ亜種を狩る小説……と思いきや、まさかの新大陸仕様の必殺技をお持ちの個体に対し、MHXXの狩技を扱える狩人が挑むという展開がとてもアツいんですね。

 また、どんな状況でも人は誰かに支えられている。だから、諦めない限り先に進み続けられる。というメッセージが強く伝わってきます。

 ―諦めることは簡単だ。この手に握る太刀を投げ捨て、踵を返し逃げればいい。眼前の死神から。現実から。弱い自分から。抗うから、辛いし痛いし苦しいのだ。諦めてしまえば、楽になれる。
 でも。一度諦めてしまえば、もう元には戻れない。そこから先は落ちるだけ。先の見えない奈落の底にただひたすら落ちるしかない。

 これは随分前に紹介したもづるさんの記事の内容と異なると思うかもしれませんが、そうではありません。作者様が後書きで『最後に事を決めるのは自分自身ですが、道が険しいと感じたらまずは頼りましょう。』と書かれているように、完全に諦めてしまうことが良くないのであり、何も一人で立ち向かい続けろと言っている訳ではないのです。

 そしてまあ味方が増えてからの勢いは目を見張るものがあります。支えがあると知った時に人はこんなにも強くなれるのだなぁと。というか妖刀羅刹と桜花気刃斬のロマン技コンボ……久々に使いたいね……(唐突)。

 

36. Day18 PM もてぃぐまん さん

 嘘みたいだろ……?この作品、もてぃぐまんさんの2作目のMAD動画なんだぜ……?

 アイスボーンのストーリーを振り返りつつ各種モンスターのダウンを取ったり部位破壊を美しく決めていく……こと自体はMAD動画のお約束になりつつあります。

 ただこの作品に驚かされるのは、動画の編集技術とデザイン。シーンの転換に使われている加工が一種のアイキャッチになっていたり、BGMの楽曲を引き出しつつもメロディが薄い部分では狩猟シーン側の音量を上げて強調したり、3:50頃から古代樹、荒れ地などのマップを順に辿っていく場面で表示させているエフェクトがきちんとマップ側の立体感を維持したまま加工されていたり(謎技術)、BGMが完全にMHWのストーリーと解釈一致していたり。

 そうやって雰囲気を最大まで高めたうえでの一番最後のパワーガードで入滅蓮華劫珠砲を受け切ってからの突きでの討伐。カッコいい!!!!いやなんで5桁再生数行かないの????

 本当に、きっかけさえあれば一気に盛り上がれるポテンシャルを秘めていると思います。次はバズらせてやる……

 

37. Day19 AM Ozu(オズー)さん

 ゆっくり解説動画をご提供頂きました。公式で "禁忌" の存在が公にされてミラボレアスアップデートもひと段落した今だからこそできる解説ですね。

 MHWIBでのミラボレアスに留まらず、過去作すべてについて触れていたり、シュレイド王国の歴史や竜大戦についても含めて触れていました。
 個人的にはMHWIB受付嬢の「(ミラボレアスが)あれ程までの破壊力を持たなければならなかった理由が思い浮かばない」という言葉に対する理由付けがほんのりと察せるような動画構成になっていたのがとても有難かったですね…!

 あと無印MHの『リオレウス100頭、リオレイア100頭を狩らないとミラボレアスが出ない』という仕様のことは知らなくて衝撃でした。なんだその面倒な仕様は……まだまだ知らないことが多いなあという認識です。

 

38. Day19 PM サーシャ さん

 かわいいアイルーとプーギーのイラストに、めちゃくちゃ煌びやかな雪のようなエフェクトが満載なGIF画像を作成して頂きました。

 いやあ…めちゃくちゃ雪が降っていてキラキラですね…!ここまで来るとアイルー達はインスタ映えを狙っているのでは…?と思ってしまうレベルなのですが、だとしたら他の装備を着ていそうな気もするのでどんな状況なんだろうなぁなどと思いつつ眺めていました。え?『作者の人そこまで考えてないと思うよ』?アッハイ。

 純粋に自分のオトモがkawaii。そういう事ですよね。たしかにうちの子もめちゃくちゃkawaiiのです。

 

39. Day20 AM モントリの国 さん

 出たな野性の公式……!!いつも通りの安定感でポートフォリオ風にまとめて頂きました。MHXXですっかり遊ばなくなってしまったので「おれ原生林行ったことあったっけ…?」などと思ってしまいましたが。ガララアジャラに襲われるあの場所ですよね。

 しかしこうして見返してると、さも当然のように公式が出している風景デザイン案の用ように各マップのイラストを出していますが……これ全部モントリさんのオリジナルですよね?やはり野性の公式……。
 モンハン界隈において風景画をメインとされる方は少ない印象がある(※偏見かもしれない)ので、そういった意味でもモンハン界隈ではモントリさんは目立つ存在だよなぁと思いながら日々眺めさせて頂いております。ありがとうございます(?)

 話がブレブレですね。確かに作中で仰られているように、このマップ上の骨を築くような大きさの生物というのはとんでもないですよね…それも蛇型。どんなモンスターなんだろうか…現時点でのMH世界における蛇といえばやはりガララアジャラなので、その系列に関わってくるモンスターだったりするんでしょうか。
 …といった感じで、妄想は妄想の上に築かれるものなので、今後もぜひこういった説をモントリさんには出し続けていって頂きたいものですね。あともちろん公式からの妄想材料提供も。

 

40. Day20 PM 風民 さん

 まさかのモンハン新作の格ゲーだ!!!…ん?
 ということで加工画像だったんですね。皆さんはお分かりになりましたか?(読者を何だと思っているのか)

 風民さんは昔やっていた仕事からか加工画像を作るのがお得意らしく、上記の通りゲーム内画像を綺麗に切り抜いて加工するのがとてもお上手なのです。そのうえストリートファイターシリーズに思い入れがあったらしく、こんな事になってしまったようなのです。

 ちなみに1ツイート目の画像3枚目のREADYで構えているうちの右側のバエクは私だったりします。こっそり撮影に協力していたのでした。
 選択可能なキャラクターにコラボ先の装備を利用しているようなキャラクターも含まれており、その数がとても多いわけですが…これを全員分切り抜き配置したと思うと相当な労力だったのだろうということは想像に難くありません。

 そしてハンター×ウェポン×モンスター×クラッチのシステムやモンスターの技一覧などを一通り眺めていると……このゲームいつになったら販売されるんだろう???と思ってしまうわけです。だってモンスターアーツでガード不能な王の雫とか劫火とか使いたくありませんか???(

 

【AdventCalendar 2020の作品をふりかえる記事リンク集】

#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる Week3

この記事は、#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる|せと。|note に投稿した記事があまりにも重すぎてスマホでの閲覧が難しいために、当該記事の内容を分割したものとなります。

1週間分(10作品)ずつ記事を分けて投稿しています。

 

 

21. Day11 AM ゾディスさん

 よもやよもや、文章で音を感じられる日が来るとは夢にも思いませんでした。そうです、『MH世界の中に狩猟音楽祭があったら?』という前提で描かれた、狩人達にとっての狩猟音楽祭のお話です。

 よくよく考えてみれば、実際のMH世界で狩りをしているハンター達は私達のようにモンスターごとのBGMを聞きながらノリノリで狩猟を行っているわけがないのです。そのことは本企画内のいくつかの二次創作小説で描写されている戦闘シーンを見れば明らかです。果たしてそんな彼らが、『モンスターとの戦闘をイメージした楽曲』を耳にした時に何を感じるのか……といった点に想像力が振り込まれた。そんな作品ですね。

 いやまあ、メタメタしいことを考えてしまうと、若干数は『自分の印象と楽曲が一致しない』と感じるMH世界のハンターもいそうとかそんなことを思ってしまうのですが。そんなことは考えたらキリがないわけで、だったら環境は違えど同じ"狩猟"を行っている我々の感覚とMH世界のハンターの感覚を合わせてあげたほうが、読み手もMH世界のハンターもお互いにハッピーな訳です。

 そんな訳だと思う(断定)のでMHハンター達の感覚と我々が狩猟音楽祭の生の音を実際に目の当たりにした時の感覚が一致しているのですが、それを踏まえてもなお音楽そのものや音楽に対する感情を描写するのが大変にお上手だと思います。

 王牙琴が己を形作る牙竜の魂を体現するがごとく、雷鳴もかくやといわんばかりの勢いで音を生み出してゆく。
 熱く、激しく。強く、猛々しく。音は収束し、弾けて光る。
 相対するものすべてをねじ伏せる逞しき牙竜の健脚が、剛く大きな爪が、雷をまとう無双の狩人が、音となって僕らを襲う。

 『閃烈なる蒼光』の部分からの引用ですが、音楽と狩猟風景がシンクロしているかのように思わせてくれるこの表現ですよ。生で楽曲を聞いていた自分達のあのシーンが、その時に脳裏に描いていた雷狼竜の躍動が、思い起こされずにはいられない。いやーたまらん。そんな作品でした。

 

22. Day 11 PM 藻蟹 さん

 通常弾、かく在るべし。そうなんです、散弾やら貫通弾ばかり目立ちがちで、通常弾ヘビィを取り上げてくれるような攻略記事って世の中にほとんど存在しなかったんですね。
 そこに「なぜ通常弾ヘビィなのか」から「自身を囮にあるものを全て使う」、そして「自分が楽しいから使う」という物事の本質を教えてくれる。そんな通常弾ヘビィボウガンの教科書が降ってきたわけですから、私としては大変嬉しくて推薦文を2ツイートも書いてしまったわけです。ハイ。

 ちなみに文中で私が好きな一節はこの部分。

そもそも、何がなんでも遠距離通常弾を使わなければいけないわけではない。相手に応じて装備や戦法を変えるのもまたハンターの基本である。
こだわり故に苦戦するのもまた一興だが、意固地になり過ぎないようには注意しよう。

これは作中の終盤でも触れられているが、使えるものは全部使って、自分が楽しめるように遊ぶのが一番楽しいのです。
 縛りプレイとはゲームに対して物足りなさを感じるからこそ新たな楽しさを追い求めるべく自身に枷を敷くのであって、決して『周りがやってるから』とか義務感や何やらで行うべきものではないはずなのです。じゃなきゃ続かないし、自分の縛りで勝手にゲームに不満を抱いてゲームから消えていく。そんなことになりかねないわけで。

 だからこそ私は一つの武器に執着せず色々な武器を使うようにしています。などと犯人は供述しており、ギルドでは犯人にヘビィボウガンでの闘技ソロSを取らせるように…あれ何の話だっけこれ。とりあえず、「お前も一発300ダメージも出せる通常弾ヘビィボウガンの鬼にならないか?」ということです。

 

23. Day12 AM 蒸しぷりん さん

 いやぁ、本企画において一作品内のキャラクター数という点ではこの作品の右に出るものはないでしょう。過去作とMHWシリーズへの愛のこもった渾身の一作です。

 正直なところ、MHWってこんなにキャラクター居たんだなぁ……と思ってしまう程度にはゲーム内のNPCをよく見ていなかったです。反省。しかも蒸しぷりんさんのツイートによれば、ほぼ全員がセリエナに居るのだそうな。普段セリエナ集会所ばっかり使ってるから全然知らなかった……

 それにしても歴代パッケージモンスターが揃い踏みらしき氷像に加えてイヴェルカーナご本人の登場。そりゃあ皆さんびっくりしたり笑顔になったりしますよね。氷像を作ったのはイヴェルカーナなのかどうか定かではないですが、人間とモンスターの繋がりを感じさせるようなほっこりとした作品でした。

 

24. Day12 PM 霊藍サキ さん

 MHW作中でゾラ・マグダラオスが新大陸付近に身を沈めたように、ダラ・アマデュラが大地に命を還元した時のお話。

 話の内容としても "そういう事実があった" ことは知っているであろう読者が多い中でこういった魅力的な作品を出していき、尚且つそれが冗長にならずとてもシンプルに纏め上げられているのは流石の手腕と認めざるを得ません。

 一つの膨大な命が散り、そこから無数の新たな生命が生まれる。ただそれだけの事実なのに、というか作中のほとんどが『事実』だけで構成されているのにも関わらず、どうしてか奥深さを感じさせてくれるのです。生命の神秘を感じる、不思議な作品です。

 

25. Day13 AM ジョー半身 さん

 モンハンコスプレ、それもまさかの頭部と手でモンスターになりきる方の作品です。

 ネルギガンテに関しては目の部分をよく見ないとコラ画像と間違えられそうなほどのクオリティ。角の造形や色合いが実物そのまますぎる再現度で、一体どうやって作られているのかが不思議に感じられるレベルです。
 リオレウスはゴツゴツした頭部を木を用いて上手く表現されています……えっこれもしかして木で作られているんですか?

 ちょっと気になってしまったので過去ツイートを拝見。

どうやら少なくともネルギガンテについては土台を段ボールで、そこからガンガン塗りなどで手を加えて制作されているようです。さすがに木だったら重いですよねたぶん。たまげたなあ……

 

26. Day13 PM 指ホチキス さん

 砥石の使い方に関するお話。

 馬鹿野郎ォ!!は、筆者が実際に何度も言われた言葉だったりするのでしょうか。というのも、後書きに『仕事中にナイフを研ぎます。』とあったものですから。いや偏見でしょうかね。

 ゲーム中ではさも当然のように砥石を利用するハンター達ですが、果たして現実世界で実際に砥石を使ったことがある方はどれだけいらっしゃるのでしょうか。少なくとも私は包丁の研ぎ器ぐらいしか使ったことがありません。

 そして、研ぎ方というのも言葉で表現できるものではなく、「見て覚えろ」というのがきっと通説なのでしょう。少なくとも筆者の経験はそのようです。実際、自分がさも当たり前のようにやっている事を言葉で説明しろと言われると、案外難しいですよね。日本語の使い方について説明しろと言われてもそんなこと考えたことほとんどないし面倒くさい。みたいな感覚と同じでしょうか。

 あとは研ぎ方を間違えると武器の属性が暴れてしまう。この部分は実際にありそうだなぁ…とニヤニヤしながら眺めていました。確かに、作中の武器が自身に対し敵意があるかどうかで属性を発動するしないを自ずと選択していくなんてことは無さそうですよね。そういう機能があるのはどちらかというとSF寄りの世界観になりそうなものですから。

 

27. Day14 AM カキピー さん

 初手からかわいい感じのクリスマスMADかな~と思っていたらペンギンフェイクで様子が一変する動画です。BGMが「もしもクリスマスソングがラスボスのBGMになったら」という名前なだけで既に面白い。

 内容は各武器種での華麗な狩猟シーンを切り取っていく系のMADですが、途中でチャアクの瓶が無くなって超高出力斬りが出せないシーンが人間らしくあり親近感があります。
 こういう動画って人外の領域に踏み込んでいるような作品ばかりに思えるのですが、いわゆるメディアの意図的な切り取りによるバイアスがかかっているのと理屈はほとんど同じはずなのです。

 なので、もっと気軽にこういう加工動画がぽんぽん出てきてくれたら楽しいのになぁ……と思うのですが、なかなかそうも行かないのでしょうね。ちなみに個人的には徹甲榴弾を無慈悲にもリロード無しで8発ぶち込み続けているシーンがお気に入りです。弾節仕事した。

 

28. Day14 PM 気の抜けたペプシマン さん

 地上から、空への逆襲。一体何がどうしてレイギエナがこんな失態を犯してしまったのかは定かではありませんが、こうなってしまってはブラントドスに良いようにされてしまうのは間違いなく。いくら空中ではきりもみ突進できるレイギエナであっても、首をがっちりと拘束されてしまっては回転すらできないがないはず。
 そんな場面が、舞い散る雪飛沫と共にイラストで表現されています。おそらく運搬中なんでしょうなぁ……

 いや本当にお世辞でもなんでもなく、私からすれば絵が描けるだけでも十分すごいのです。是非ともこのまま、躍動感もあるモンスターのイラストを描き続けてほしいなあと密かに期待していたりします。

 

29. Day15 AM ヘビィ・ニンジャ さん

 まあ、概ね推薦文で書いた感情が全てではあるのですが……いやあのね、理屈では分かるんですよ?

 触覚・視覚・嗅覚・聴覚ときたらお次は味覚でヘビィボウガンを味わいたい。でも鉄や骨でできてる部位はさすがに食べられない。ならば食べられることがわかっているモンスターの素材だけを武器強化の巻き戻し機能で可食部位として取り出し、かまど焼きで焼いて食べる。うん、実に理屈として何の矛盾も無いのだ。

 矛盾が無さすぎて怖いッッッ!!!頭では分かっているのに、本能が『違う、そうじゃない』と訴えかけてくるこの感情は一体何なのだろうか。嗚呼、これがヘビィボウガンでありヘビィ・ニンジャ氏なのだ。古事記にもそう書かれている。

 それはそれとして、まさかヘビィボウガンを実際に作って食すまでをして下さるとは思わなかったものだ。しかも何気にスコープがあるし、弦の部分もちゃんと存在している。いやこのスコープ部分どうやって直立してるんだこれ。ともかく、いつの時代も想いこそが人を動かすのであり、それが今回の場合はヘビィボウガンに対する想いだったということなのだ。

 人間の想像力とは、かくも恐ろしきものよ。いや自分だって同じ人間のはずなんだけど。

 ちなみに各参加者への感想投稿および引用RTという面で、ヘビィ・ニンジャ=サンにも精力的に活動頂いた印象があります。この場をお借りして御礼申し上げます。

 

30. Day15 PM 旋律 さん

 どうして45,000字も書いたんですか?(現場暇猫)
 そんなの決まってるだろ、旋律さんだからこそだよ。私の心象としては旋律さんは『全部書かなきゃ気が済まない』タイプだと思っているのでこのぐらいになってしまうのは当然なのです。しかもMH3Gの凍土に出てくるモンスターを全て描ききることを選んでしまった。そりゃあこんな文量にもなりますって。

 ちなみに本人に確認したところ、

基本0か100か(書かないかぜんぶ書くか)のどちらかで、出演モンスターもストーリーも今回は後者を選んだので、すごく尺を取ってしまいました。

という回答を頂いたのでズバリ的中でした。

 それはさておき。モンスターと狩人との間の、気紛れかもしれない恩返し。

 元はと言えば、ここのジンオウガ亜種には主人公に対して仇討ちというか、それに近い殺意のようなものがあってもおかしくはなかったのだ。そういう可能性もあったかもしれない。しかし、それと同時にジンオウガ亜種には主人公に対する恩もあった。文字通り幼い頃の彼を間接的に救った命の恩人だったからだ。

 さらには、その過程で生命を切り捨てざるを得ないようなことはあれども、主人公には新大陸の人々のような『共生』という考えが確かに存在していたのだ。新大陸の自浄作用(ネルギガンテ)とまではいかないが、凍土の調停者。それをみすみす失ってしまうわけにはいかなかったのだろう。なんせあの崩竜の尻尾を切り落とし、退けさせる程だったのだから。

 なんというか、切なくも暖かい、不思議な物語でしたね。これも一つの専属ハンターのあるべき姿なのでしょう。

 

【AdventCalendar 2020の作品をふりかえる記事リンク集】

#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる Week2

この記事は、#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる|せと。|note に投稿した記事があまりにも重すぎてスマホでの閲覧が難しいために、当該記事の内容を分割したものとなります。

1週間分(10作品)ずつ記事を分けて投稿しています。

 

 

11. Day6 AM 動くマト さん

 いつもお世話になっております。古龍が勢ぞろいなイラストかと思いきや、実はこの絵自体がゾラ・マグダラオスの背中がベースになっている絵だったり、右端にこっそりフルフルがいたりします。
 こっそりフルフルがいるのは、彼女が以前書いていた1日1フルフルという企画に関連しているのでしょう。

 ちび古龍達はデフォルメ風に可愛く描き、三大古龍はしっかり描き込んでその貫禄を示す。といっても頭部だけのミラボレアスはちょっとかわいくも感じたり。というか同じ禁忌のアルバトリオンをガン見してるのがかわいい。まさしく動くマトさんの表現する世界の幅の広さが表現されたイラストです。

 動くマトさんも、日々公開される各作者さんの作品に対しリプライで感想をして下さった印象が大きいです。作品を公開された皆さんに安心感を与えてくださっていたと思います。ご協力頂きありがとうございました。

 

12. Day6 PM ヒマワリちゃん さん

 まさかの "30分" で絵を完成させるスピードペインティングに挑戦なさったのが彼女です。ここだけの話、当初は20分で作品を完成させる予定だったそうです。マジすか……?

 特筆すべきは、デジタル絵を描くのにレイヤー機能(=画像をセル画のように重ねて使う機能)をほとんど使用していないこと。
 多くのデジタル絵描きさん達は、下書きのレイヤー、線画のレイヤー、下地の色のレイヤー、影をつけるための色のレイヤー…というように複数のレイヤーを組み合わせて一つの絵を完成させることがほとんどです。しかし今回の彼女はそれを利用せずに、デジタルでもアナログで絵を描いているかのように色でキャラクターを生み出し、色だけで影を生み出しています。
 そのうえで普段通りのタッチで絵をすぐに描き上げてしまうのですから、相当に描きなれていらっしゃることが見て取れます。

 そのうえで完成された絵もいつも通りのゆるふわな可愛さ。環境生物たちがクリスマスをお祝いするかのように集っています。特に回復ミツムシがかわいいんですよね……ろうそくに着火してミツが割れないかハラハラしています。あ、自宅に大回復ミツムシのぬいぐるみがある程度には好きです(唐突)。

 

13. Day7 AM ありありありありありありあ さん

 一見すると、戦うことを諦めてしまった手練れのハンターが、彼に憧れていた新人ハンターに連れられて元の想いを取り戻す。そんなお話。

 しかし、感想欄やリプライにも書かれている通り、"手練れのハンター" はモンスターハンターシリーズを手放そうとしているハンターの暗喩であると見ると、また話が違った視点で見えてきます。

 亡くなったハンターは、完全にモンスターハンターシリーズから離れた人々。新人ハンターは、憧れのハンターを目指そうとしている人。

 これは私の以前の記事(※)でも軽く触れたつもりのことではありますが、誰かの心が折れてしまいそうな時にそれを支えてあげられるのは、その周りにいる人かそれまでの過程を見ていた人しかいないのだとつくづく思います。
 勿論やむを得ない状況というのもありますが、そうでない限りは気づいた我々が彼らを支えられるようにありたいものです。

(※)僕は新大陸で狩友を失った

 まあ暗い話はそれくらいにして。久々にジンオウガと相まみえたシーンは、防戦一方であったにせよなかなかの緊迫感が感じられました。そして最も目を惹かれたのはこの言葉。

 ああ、こうやって俺は生きてきたんだ、こうやって生きたんだ。
 そうだ、勿論「あいつらがいたから楽しかった」。それは間違いではなかった。けれど、それと同時に俺はこんな刹那の瞬間を、生きている瞬間を、それすらも楽しんでいたじゃないか!「ハンターとして生きる」自分を、楽しんでいたじゃないか!

 やはり、自分が楽しくあれる場で楽しんでいたいですよね。Riseへ繋がるシーンと、一番最後の意味ありげなシーンも印象的です。あ、一番最後は文字を "選択" すると "磨いた" ことになりますよ。

 

14. Day7 PM すいか さん

 本企画初めての動画作品となったのがすいかさんのゆっくり実況。これは本人にもお伝えしたのですが、親友と駄弁りながらアイスボーンで遊んでいるかのようなノリと勢いで進行していく辺りに安心感があります。

「何で足跡拾ったの?」「何で足跡拾ったの?」「何で足跡拾ったの?」

 ゆっくり実況動画で複数人で会話するように進行していく動画は星の数ほどありますが、ここまで『友人との会話』感のある会話をしている動画はほとんど見れないと思います。自分でも理由はよく分かっていないのですが……モンハンだからか?
 少なくとも題材がかの友情破壊ゲームな桃鉄だったらこうは感じないだろうな、とは思います。

 あと何気にアイキャッチ風に登場するゆるくデフォルメされた霊夢魔理沙のイラストがとても好みなんですよね……ニコニコ静画にあるようなので後でチェックしておきます。

 

15. Day8 AM しろまゆ さん

 動画勢の中でもかなーりネタに寄せてくださっているのがこの作品。実は連載作品の一つではあるのですが、それを全く感じさせないほどの自然さで企画趣旨が動画冒頭で入ってきてすぐ理解できてしまいます。これは当たり前のように見えて中々できることではありません。
 動画の内容が分かりやすいと言えば、最初の10秒で動画の方向性が分かるようなダイジェストを用意しているのも大きな特徴でしょう。

 ゆるーい絵柄で書かれているキリンやクリスマスツリーなど個性的なイラストを自作したり、狩猟のワンシーンを拡大・リピート再生・スロー再生することで巧みに強調しておられるのも、作者の推したいシーンが分かりやすくなる一助になりますね。

 ……というかネタの数々に忘れがちになってしまいますが、これ縛りプレイ動画なんですよね。下位モンスターとはいえ、回復縛りで討伐できるのはなかなかできることじゃないですね。
 総じて、縛りプレイであることだけを動画の個性としないどころかそれを感じさせないまである工夫の数々に、こうして見返していて驚かされます。

 

16. Day8 PM 海すずめ亭 さん

 甘~いケーキたっぷりのクリスマスイラストを頂きました。これ、どういう状況なんだ……?とは思いましたがそんな事は重要ではないのです。

 飴細工か何かで作られたと思われるアイルー雪だるまにプーギー、イヴェルカーナ。正直全部食べてしまうのがかわいそうな見た目ですね……何味なんでしょうか(食べる気じゃん)。

 自身ありげにケーキを眺めるお二人に、さらっとツキミアゲとツキノハゴロモもいる状況。作者さんのスキが詰め込まれたイラストなのだろうなぁと受け取れます。

 

17. Day9 AM しまくま さん

 この頃はちょうどモンハン映画コラボクエストが公開されて話題になっていた頃でしたが、まさか絶妙なタイミングでこんなイラストが公開されるとは思ってもみませんでした。

 さてはて、モンハン映画コラボの話が突然公開されたのはいつの話だったか。コラボ記念アイテムパックが配布され始めたのが11/27だったので、その辺りだったでしょうか。もし2週間程度でこの構図を思いついてカタチにしていらっしゃるのであれば、時流にかなり敏感な方なのだなぁと思います。

 ま、モンハン映画にジョヴォヴィッチの方のミラが出演すること自体はだいぶ前から決まっていた話ではあるので、そうでない可能性も十分にあるのですが。なんにせよ、公開するタイミングとしてはバッチリな作品だったと言えます。

 ツイート情報によれば漫画家のアシスタントのお仕事をしていらっしゃるしまくまさん、イラストに関しては多芸なお方だと感じています。過去の作品も拝見すると、どんなイラストでも行けちゃいそうだなぁと感じさせるほどにバリエーションが多かったりします。

 

 今回のミラvsミラなイラストは輪郭がかなり強調されていたり、アニメ調に見えるような描き方をされていたりで、火を使うほうのミラが脅威というよりも親近感を覚えるような印象を受けます。なんだろう、ゼル伝風のタクトで見かけそうなボスというか。いやそれだとさすがにデフォルメされすぎか。

 なんというか、「この展開ならきっとミラが勝つ!」感がありますよね。ありません?というかそれどっちのミラですかね。いやまあそれはお察しくださいということで。

 

18. Day9 PM 生姜さん

 ボワボワから見た5期団のハンターとそのオトモのお話。そして、平穏とは何か、を私達に問いかけてくるお話です。

 初見ではボワボワ視点なことに強烈な印象がありましたが、今よく読み返してみると、絵本でありそうな『ごろ、ごろ、ごろり』といった表現を

ごろ ごろ ごろり
横転、前転、後転。

のように漢字のルビとして振っている辺りにも既存の小説との大きな違いを見つけました。果たしてこれはボワボワから見た視点と読者の視点を織り交ぜるために使用した表現なのかどうなのかは定かではありませんが、なかなかに興味深い表現方法だと感じました。
 単なる絵本のような物語でもなく、かといってごく普通の二次創作小説でもない。何か新しい分野に踏み込んでいるのではないか、と感じられます。

 そして僭越ながら……未だに『氷の星花』が何を指しているかについて自信が持てない……!
 イヴェルカーナが立ち上がりながらプレイヤーの頭上に数秒間氷を降らせてくるときに使用しているアレの事を指しているんだろうか?と思ってはいるのですが、いかんせん初見のボワボワ視点なもので確信が持てずにいます。うーむ。

 

19. Day10 AM もづる さん

 こちらは私の過去記事やソネットさんとはまた異なる切り口から見た、『自身がMHWに救われた』というお話から始まります。

 成功ばかりが賞賛され目立ち、失敗は蔑まれ一蹴され捨てられがちな世の中。逃げたくなるのも不思議なことではありません。今までは『そのぐらい立ち向かえ』などと状況を知らずに無責任な言葉を投げかけられることもあったでしょう。

 しかし、いくら根性論を掲げてきたクールジャパンでも、もはやそんなものは過去の話になりつつあります。まだまだ捨てきれない人々もいるようですが、少しずつ流れは変わり始めているようです。

 もづるさんの『ゲームを通じて自分の居心地の良い環境を見出し、次に繋げた』という体験も、『新たな流れ』に合致するものなのだと思います。
 私の好きなこんな言葉を思い出しました。

常軌を逸することを恐れてはならない。なぜなら、いま、常識と思われていることは、どれも初めは奇妙だったのだから。 ── バートランド・ラッセル

 さて、もづるさんはモンハン女子への皮肉に関して、

女性男性の区切り無く性を全く意識しないで人間関係が、ゲーム上/インターネット上で展開されるといいのにな、とそう願います。

として締めていましたが、実はそんな空間は私の知る限りでは少しずつ生成され始めていたりします。私が最近沼にハマっている"VRChat"です。

 実は多くのプレイヤーが男女問わず女の子アバターを使っていたり、中身が男同士だろうと外見のアバター同士で関係を築く"お砂糖"という概念が生まれていたり……なんというか、性の意識を無くすというよりも、性の意識を互いの外見にシフトしているような環境がVR上ではすでに生まれ始めているんですね。

 この辺りについてあんまり触れすぎると話が逸れてしまうので、その辺りは追々私のnote記事で取り上げていこうと思います。

 

20. Day10 PM 刃根 さん

 元気一杯なサンタさんとラージャンサンタ、そして既にプレゼントを頂いたのでしょうか、リンゴを齧るキンセンザルが描かれたイラストです。

 最近VRの別ゲームで写真撮影をするのが趣味になり始めているのでこういった構図についてのお勉強もしなくちゃなあと思ってはいるのですが。
 もともとが小さいキンセンザルをラージャンやサンタさんと同等に目立たせるために、キンセンザルをぐんと手前に、ラージャン達をやや奥側に配置しているわけですね。
 さらに、ラージャン達が木でできた橋のような場所にいるのが見て取れますが、その橋は左右に広いのにも関わらずラージャン達が橋の中央ではなくやや端側によって移動しているあたり、橋自体は立体よりも平面という印象があるにもかかわらず奥行きを感じさせるような構図が生まれているわけですね。私の力不足ゆえその意図がキンセンザル以外にもあるのかどうかまでは分かりませんでしたが。

 太陽の光が上部から降り注いでいることが感じられるエフェクトがあったり、雪の中にラージャンとキンセンザルの黄色が目立つあたりからもやはり元気一杯でフレッシュな感情を呼び出されてくれますね。

 ところでサンタさん、私には何か頂けないでしょうか……この前もう当選しただろって?いやまあそうなんですけど(強欲)

 

【AdventCalendar 2020の作品をふりかえる記事リンク集】

#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる Week1

この記事は、#モンハン愛をカタチに。 AdventCalendar 2020の作品をふりかえる|せと。|note に投稿した記事があまりにも重すぎてスマホでの閲覧が難しいために、当該記事の内容を分割したものとなります。

1週間分(10作品)ずつ記事を分けて投稿しています。

 

 2020年12月1日から2020年12月25日まで「モンスターハンターシリーズ」に関する二次創作作品を公開する企画を主催させて頂いたせと。です。
 本企画の概要や公開された作品の一覧については、以下のツイートをご覧ください。

 

 この企画中、私からは各作品の推薦文を書き、引用RTでそれぞれを宣伝させて頂きました。以下のツイートはその一例です。

 

 ですが、推薦文である以上は初見での面白さを失わせてしまいかねない(=ネタバレ)ような文章を書くわけにはいきませんでした。ひと目で見て全体像が分かるイラストや画像はまだしも、書き物や動画でネタバレをしてしまっては実際に作品を見ずに済ませる方が増えてしまうからです。

 これにより何が起きたかと言うと、私自身がネタバレありで感想を書きたいのに(約半分は)書けないというお預け状態になってしまったのです。
 (厳密には書き物や動画の作者さんにはDMで直接お伝えしているのですが、開催期間中はそれを表に出すわけにはいけませんでした)

 

 しかし、開催期間が終わった今であれば、大手を振ってネタバレありの感想を公開することができます。とはいえTwitter上に50作品分の感想をツイートしてしまうのはさすがに迷惑が過ぎると考えたため、このnote記事で感想を公開させて頂きます。

 『ちょっと気になった点』をごく一部含めることもあります。しかし、企画趣旨としては批評を行うことがメインではないため、褒めて伸ばすスタイルで感想を書きます。50作品分。

 

 

【以下は全作品に関するネタバレを含みます】

 

01. Day1 AM せと。

 で、いつになったら闘技大会Sランクをソロで取るんですか? ゴメンネヨワクテ

 初っ端から自分の作品ゆえに感想も何もという感じではありますが。とりあえずこの記事を書こうと思ったきっかけは、やりこみ勢への密かな憧れと(あわよくば成果を出すことができたらという点での)承認欲求、そしてゲーム中の自身の思考を文章として書き起こすことの実証実験でした。ま、結局のところやりこみ勢の域にはまだ到達できていないわけですが。

 如何せん『弾撃ってればいつかはソロS取れるだろ』と思っていたのですが、まさか狙撃榴弾を撃ち込む戦いを強いられるとは予想していませんでした。そのうえ筆者は『すぐに結果が出ない努力を躊躇いがち』なタイプなので努力が続かないのなんの。

 自分の思考を整理しながら試行錯誤を繰り返すのは何も考えないよりは効率が良いだろうとは感じましたが、やはりどうしても手間がかかります……。せめて『あとは運次第でゴールにたどり着ける』段階まで行ければあとは試行回数勝負なのですが、それもまだできておらず。
 闘技大会でソロSを出せる方々の情熱と努力が、つくづく羨ましいなあと思います。

 とはいえ、ちょっと嬉しいこともあって。私の記事を読んだ方が、闘技大会ソロSを達成されたのです。

 どんなに些細なことでも知見を残すことで誰かの役に立てるのだなあ、と自分で記事内で記したことが間違いでなかったことがよく分かりました。リサリサさん、ありがとうございます。

 

2. Day1 PM こちゃ さん

 この作品を見た時、かなーりびっくりしましたね。いや実は事前にDM「こんな感じの作品を作ろうと思います」と下書きを見せていただいた時からすでにびっくりしていたのですが。
 なぜかというと、普段のこちゃさんの作品はとてもシンプルなものが多い印象があったからです。例えばこんな感じ。

 普段のこちゃさんと比較すると、かなり力を入れて下さった作品だと分かります。如何せん、「今までで一番悩みながら描いた」と仰るぐらいですから、その具合は相当なものだったと思います。

 個人的にツボだったのは右下のゾラ・クリスマラオスツリーですね。普段の姿では絶対着けないであろうクリスマスグッズの数々が、かわいいデザインのお陰ですっかりお似合いになっています。かわいいですね。

 

3. Day2 AM そら中尉 さん

 そら中尉さんは、普段は以下の動画のようにガンランスでスタンを取ることにハマっておられる方だそうです。

 しかし今回ツイートしていただいた動画ではガンランスを用いたスタンは冒頭の数シーンのみで、その他は着撃弾と様々なものを組み合わせてのスタン動画集となっています。捕獲用ネットやイグニの魔法、雪玉にFFジャンプ…着撃弾を組み合わせれば当然といえば当然スタンが取れるのですが、言われてみないと案外気づかない(というか試そうと思ったことがなかった)ので着眼点が素晴らしいなぁと思っています。

 さらっと流してしまいましたがガンランスでスタン取れてるの普通にお上手なんですよね…!フルバーストや空中フルバーストでスタンするのなんて脳汁プシャーって感じです。しかもYoutube動画のほうでは抜刀術【力】を用いてスタン可能な全モンスターのスタンを撮っている動画を上げてらっしゃる…。モンスターの突進に合わせて抜刀踏み込み突き上げを当ててスタン取ってる辺りなんて芸術ですよ。やろうと思ってそうそうできる芸当じゃない。

 やはり一つの物事を極めている方々というのは相応に輝いて見えてしまうんですよね……自分もまだまだ未熟だと感じています。っていちいち他人と比較してたらキリがないんですよね。餅は餅屋、ということでマイペースに生きましょう。

 

4. Day2 PM ジョニー・D さん

 読んでいて意外だったのは、主人公がMHX~MHXXの主人公キャラクターということを示唆する部分。超ざっくり言ってしまえば旧大陸でのモンスターの狩猟に対するもやもやが新大陸での経験によって晴れる、という内容だと私は感じたのですが、よく内容が薄いとか言われがちな旧大陸での出来事を引き合いに出してキャラクター付けをしつつ、新大陸のストーリーと絡めてアンサーを出すというのはなかなかにお見事なストーリー構成だと感じています。

 あと私事で恐縮ではありますが、読んでいて思ったのは……地の文が女性口調だと色々と刺さりますね、ワタシ。さすがに終盤の主人公が狩猟本能発揮するシーンで我に返りましたが、ちょっと感情を揺さぶられやすくなっちゃうなあ……と思ったり。いや何の話だこれは。

 話を戻して。言うて新大陸のストーリーもダイレクトに伝わらないというか回りくどい部分があったことは否めないと私は感じていたのですが、前述の主人公の前歴や心理という前提があるおかげで、新大陸のストーリーを理解する一助になる作品になり得るのではないかなあと思います。

 余談ですが、ジョニーさんには日々公開される作品のほとんどに対して真摯に感想を伝えてくださっていた印象がとても強く、また私の解釈不足な部分を補ってくださるような紹介もあり、大変ありがたかったです。

 

5. Day3 AM ぜおん さん

 本企画では初のハーメルン枠にして、連載枠。そして、戦闘シーン全開で来てくださった作品です。
 やはり目を惹くのは動作に関する描写。普段から見慣れている太刀や操虫棍の動作の1つ1つが文章で表されていくと、それぞれがゆっくりと再現されていく感覚を覚えてちょっと楽しくなってしまうんですよね。それに加えて、ゲームにはないような『地面に叩きつけられる反動を操虫棍の発砲で抑えようとする』なんて描写も出てくるので、これがゲームではなく真に狩猟を行っている狩人の姿なのだと認識させられます。

 極めつけは一番最後のシーン。シアンがどうして空中にいるんや!?と謎を残したまま次話に続くという、ニクい演出です。ちなみに空中にいた理由はすでに公開されている次話を読めばすぐに分かりますが、どうやら彼女はエリアル太刀使いのようなのです。そういやエリアル回避も無敵時間あったなぁ(使いこなせた試しがないけれど)。

 とはいえこの話はあくまでも連載中の小説の途中のお話。どうしてこの2人がコンビを組んでいるのか、とか狩人の経験が少なそうな割にシアンがかなり強くないか、とか色々気になることはありますが、そういった話はきっと頭から作品を読み進めていけば明らかになるのでしょう。……ハイ、まだ読む時間が確保できていないので冬休み中に読みたいと思います。

 

6. Day3 PM 寝猫さん

 いやあ、何度見返しても目を疑うんですが……色鉛筆でここまでできてしまうんですね……!
 もふもふしたいけど痺れそうな毛、堅そうな鱗が塗り分けされているのは勿論のこと、まるでルビーか何かではないかを思わせるような目の透明感が最も目を惹きますね……この質感、飛雷竜の宝玉と言ったところでしょうか。

 しかしポージングや棘の向きからすると、戦闘態勢真っ只中なのでしょうか。いやそうじゃなきゃ帯電してないか。カワイイ印象もある普段と比べると、なかなかにクール方面に振り切っておられるようですね。一体何を相手にしているのやら……ジンオウガと縄張り争いだったりして。
 まあ、こういったギャップを楽しむために二次創作作品を心待ちにしているといっても過言ではないのです。

 

7. Day4 AM ジャスティスハルカ さん

 今更ながらイラストに関しては知識がほとんどないので大層なことを言える立場ではないのですが、ジャスティスハルカさんの描く女性は力強さと美しさを併せ持つ、一言でざっくり纏めるとヴァルキリーのような印象を受けます。例えば、彼女の最新作であるベリオXシリーズのハンターを見ると、私と同じ印象を持つ方は多くなるのではないでしょうか。

 なんでそんな印象を抱くのだろうかと思えば、全体的に黒めの色を使っていらっしゃることが多いからでしょうか。しかし、だとしても描かれるキャラクターの美貌を損なわずに注意しつつもしっかりと強さを表現できるのは、相当に難しいことなのではないかと思います。

 そしてライラの背後にどっしりと構えるラージャンインパクトと来たらたまったものではない。同様に黒をベースとしつつも毛並みが分かる程度には色分けされていたり、描き込みの量の差から明らかに人間ではない、と分かりつつもどこか人型に近いものを感じてしまう不思議な感覚を覚えさせられるラージャンです。恐ろしさもあるけれどどうしてか親近感も沸いてしまう、そんな不思議な感覚を覚えます……。

8. Day4 PM アラウ さん

 まさかの飯テロ…ならぬお菓子テロ。さらっと様々なお菓子を作っていくシーンが怒涛の勢いで描かれているが、よくよく見ると作中に出てくる食材の殆どはMHW・IBに出てくる食材ばかりなのです。いやあ、ゲーム中に食材は数多くあれども、その味までを想像したことはなかったですね……さくらんぼの代わりにヘブンベリーを使ったとはいうものの、昇天する味って実際どんな味なんだろうなぁ。さすがに味で殺されてしまうような味ではないだろうけど。

 さらに驚かされるのは作中に出てくるお菓子の引き出しの量。洋菓子がメインだと思うのですが、私にとってはほとんどがその名前を聞いたことがないものばかり……自らの知識の狭さに、片っ端からGoogle検索を頼ることになりました。レープクーヘンとかポルボロンの辺りからもう聞いたことないお菓子ばかり。

 MH食材を使う辺りといい、ポルボロンをゾラ・マグダラオス風にアレンジする辺りといい、総じてアラウさんの想像力にはとても驚かされます。

 

9. Day5 AM 皇我リキ さん

 この作品を一日目の頭に据えさせてほしかった……!というのが正直な所です。まさか、一般のモンハンファンを二次創作小説の沼に引きずり込むような作品を出してくださるとは思わなかったのです。

 MHP2Gのゲーム内の場面場面を切り取り文章に起こしつつも、明らかにゲームとは異なる点が表現されています。
 例えば冒頭でイャンクックを探すシーン。イャンクックが出てくる作品なのにも関わらずMHWシリーズの"痕跡"のことについて触れられている辺りから、早速そのことが伺えます。ここで読者に『ただのゲーム再現小説とは違う?』と感づかせる意図がすでにあるのでしょう。加えてその後にリオレウスらしき痕跡があるのは伏線であり、読者の興味を繋ぎ続ける役割もありそうです。

 そして戦闘シーンに入り、一気に読者の関心を惹きつけていきます。読者にとっては慣れ親しんだモンスターであっても、作中の狩人にとっては脅威になり得る一存在であることが動作の一つ一つから示されていたり。最後のリオレウスもより威圧感をおぼえさせる描写だったり。

 いちいち書き出しているとキリがなくなりそうなのでこの辺りで切り上げますが、まさしく創作小説に慣れ親しんでもらうことを目的に据えているということがよく分かる作りになっており、二次創作小説を読んだことがない方が読者層だった今回の企画には大変ありがたい作品でした。

あと個人的には閃光玉を使ったときのこのフレーズがめっちゃ好きです。

 刹那、光が森を焼く。

 

10. Day5 PM ソネット さん

 ほぼ全モンスターへの印象をありのままに記した作品。これは冗談でもなんでもないのですが、こういった「生の感情がありのままに記録された作品」というのは、現代ではかなり貴重になりつつあるのではないかと思っています。

 厳密にはTwitter上のツイートとかそういった形で感想がいくらでも垂れ流されているのですが、探す側からすると如何せんそれを見つけるのが難しい時代。今回の場合なら小分けにしてツイートした場合、個々のモンスターに関する感想を見つけることはできても同じ人が全てのモンスターに対して感想を書いた内容全てを都合よく取り込むのは難しいわけで。だからこそこういった記事が……いやこれ何の話でしたっけ。

 モンスターの感想が一通りあるだけではなく、さりげなくそれ以外の内容についても触れられているのも見どころでした。“「古代樹は梅田」” とか。

 あと興味深いのは、”ベヒーモスが私のモンハンライフを変えたといっても過言ではないと思います。” と断言している箇所です。
 ベヒーモスといえばMHWの様々なアレコレの矢面に立たされることとなったモンスターであり、正直に言えば良い感情を抱いていない方も少なくないモンスターでもあります。しかしそんな逆境になりかねないような状況でも、自身の経験を踏まえてハッキリと自分の伝えないことを臆さずに伝えられるというだけでもスゴいことだと、陰ながら私は感じていました。

 

【AdventCalendar 2020の作品をふりかえる記事リンク集】

初心者のみならず、上級者VRChatterにも私立VRC学園を推したい話

 

 私は、私立VRC学園の3期生として入学し、2週間にわたって約20名のVRChatterと一緒に授業を受けて、そしてあっという間に卒業を迎えたVRChatユーザーの1人だ。

 卒業にあたって、まだ私立VRC学園を知らないVRChatユーザーの皆さんに伝えたいのは、『VRChatで遊んでいる初心者はもちろん上級者にもこの空間を体験してほしい』ということだ。

 その理由について、私自身の経験を中心としつつ、『授業のバリエーション』『新たな仲間』『すごい人とのコネクション』の3点に分けて説明していく。

 

そもそも私立VRC学園ってなんだ?

 私立VRC学園とは、学園長のタロタナカ氏をはじめとする多くのVRChatユーザーが集まり運営されている、いわば仮想空間上の学校だ。
 現実世界の学校のようにクラス分けをしたり授業を受けたりすることを通して、VRChatやその周辺に関する知見を深めたり、学友同士で交流し仲を深めることができる場となっている。

 詳しい説明については、少し先に張っている学園関係者のnote記事へのリンクを参照していただきたい。

私が私立VRC学園に入ったきっかけ

 きっかけは、確か私がVRChatを始めた週の週末 (2020/10/17~18) に開催されていた、天文仮想研究所 VSP の一周年記念イベントだ。そこでは、様々なワールドがその団体の一周年を記念してコラボのような企画を行っていた。

 そしてその中で唯一、イベント期間を通してあるワールド内で記事の展示を行っていたのが私立VRC学園だった。そこでは、主に学園長であるタロタナカさんや卒業した生徒の体験談のnote記事がびっしりと展示されていた。

 ちなみにこれらはもちろん実在する記事であり、読んで頂くことも可能だ。以下にリンクを張っているので、興味のある方はぜひそちらも読んで頂きたい。

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note.com

画像3

note.com

画像2

note.com

画像4

note.com

 この当時の私は、チュートリアルワールドで親切な方に話しかけて頂きVRChatでの繋がりを少しずつ広げ始めたものの、フレンド数が少なくぼっちだった。
 この日も普段通りの人見知り力を発揮し、一人で楽しめるもの(=上記のnote記事のような読み物)が見れるワールドがあると知るや否やすぐにこのワールドに飛び込んでいた。
 そして中にいたユーザー(今思うとVRC学園の関係者)には絡みに行かず、上記の記事を片っ端から読み漁っていた。画像では省いているが、ワールド内には記事の隅から隅までを複写したものが公開されていたためだ。

 最初にタロタナカ学園長のフランクな記事を読んで学園設立の経緯と第0期について知り興味を抱き、そして萬匠大将氏の記事で『自主成長するコミュニティ』『生徒が教員になったり、自主的に部活や校章、校歌を作ったりする』といったエピソードを読んだ辺りで、私の興味は有頂天に達していた。

 この私立VRC学園というコミュニティは、明らかに既存のものとは違う。義務教育における学校のように押しつけがましいものでもなければ、既存のVRChat上における勉強会とも何かが違う。そんな全く新しい概念を、当時の私はひしひしと感じていたのだ。
 他のお二方の記事や、ワールド内に掲載されていたそのほかの掲示物も私の感情をより高みへ至らせてくれた。

 そして2020年11月中旬ごろに私立VRC学園第3期生徒の募集が始まると知るや否や、何の疑いもなく、確信をもって申し込みフォームに記入をしたのだ。

 

KnownやTrustedでも入学希望出して大丈夫?

 さて、ここまで読んで頂いた皆さんのうち上級者に該当する方々は、「自分にもまだ新しく学べることがあるのか?」であったり、「初心者ユーザーの申し込み枠を潰してしまうことにならないだろうか」といった心配をされているのではないだろうか。

 その必要はない。後述するが、私立VRC学園には恐ろしいほどの多種多様な種類の授業が用意されている。
 また実際、定員50人だったのに対し100人以上が応募してきた際に、それを全員通してしまうような担力がこの学園にはあるのだ。応募をためらう必要はない(※今後の募集で同じような措置になる保障はなく、あくまでも筆者の推測に過ぎないが)。

 学園生活を過ごす際にはユーザーランクを緑に偽装してくれと依頼はされるが、それさえ守れるのであればなんの問題もなく入学することができるだろう。

 

VRCの新たなジャンルに飛び込むきっかけを得られる

 VRC学園には、それはもう多種多様な授業の数々が存在する。私立VRC学園第3期で実施された授業は合計30種類で、ざっと列挙するなら以下の通りとなる。

他人に話しかけたり話題作りをしたりが苦手な方向けのコミュニケーション授業。
ボイチェン講座。
お砂糖やkawaiiムーブについての講座。
VRCにおけるアバターの存在意義について。
アバター3.0講座。
自作アバター講座。
周りにアバターの見た目で流される必要は無い話。
VRCのワールド作成講座。
VRCで楽器演奏する方法。
VRCと現実をつなげる話。
VR酔い対策。
VRCで使える英会話講座。
承認欲求を満たす創作のやり方。
考える力の身につけ方。
VRCの歴史をイベントやアイドルから学ぶ講座。

 さらにやや専門的な話として、DJやダンスについての授業、ロケットで物理を学ぶ話、写真撮影学、VRCにおけるアクロバット飛行、記事執筆や漫画執筆についての授業、VRCでの即興劇、デザインについての基礎。

 以上のような授業を、1種類につき45~60分で、それも事前課題や事後課題を強要されることなく気軽に学ぶことができるのだ。

 これらは全て、何かしらVRChatに関わる内容だ。しかしこの中には、存在は知ってるけど、1人ではなかなか飛び込むきっかけを作りにくいジャンルや、VRChatでそんなことできるの?と気付かされるジャンルもあることだろう。

 私立VRC学園の良い点の1つは、授業やその担当教員を通じ、そういったジャンルと繋がるコネクションを得やすい事だと思う。
 実際に私自身も参加した授業を通じて、興味はあるけど始め方が分からなかったDJについて教えてくれる先生のDiscordサーバーに招待してもらえたし、kawaiiムーブを追求し続ける先生とTwitterで相互フォローになることもできた。

 1人では何をすればいいのかよく分からないことも、皆でなら楽に始められる。私立VRC学園は、十分にそのきっかけになり得るのだ。

 余談だが、ほとんどの授業が沼に落ちるきっかけだけを与えてくれる。なぜなら、それが沼に落とすための最適解だからだ。

 

"あの頃"に戻れる

 当然といえば当然であり、VRChatに限った話でもないが、日々を同じ友達同士で過ごしていると新たな出会いの機会というのは減ってしまいがちだ。
 別にそれが悪いというわけではないし、これまでの友好関係というのは大切にしていくべきだろう。ただ、時には普段通りの日常にちょっとした変化があると、自分の中の何かもまた変化するようなきっかけを得られ、より自分達を高めていくことができるのではないだろうか。

 そのきっかけを得られる場の1つが、この私立VRC学園なのではないかと思う。というのも、"学園"というだけはあり、現実世界のそれと同じように生徒が複数のクラスに分けられて約2週間を同じ校舎の下で過ごすことになるからだ。
 もちろん四六時中同じ場で過ごすわけではなく、あくまでも授業とその前後の1時間程度を過ごすのが約2週間続く、という話だ。たったそれだけかもしれないように見えて、たったそれだけで同じ場を過ごす仲間として互いを認識し合うことができるのだ。

 私の所属していた3-2というクラスも中々凄かった。初めての顔合わせでロボットが出てくるわ、なんか逮捕されてそうな人が出てくるわ、檻が出てくるわのてんやわんや騒ぎだった。

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 一時はどうなるかと思ったが、参加者がよく知り認知を共有している『学校』という空間があるお陰で話題作りには事欠かず、その過程で次第に互いのことを知るようになり、共通の趣味を通じてより話題が発展するようになり、見知らぬ間柄だったはずなのにどんどん交流が深まっていく。

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 ちなみに、我々3-2における共通の趣味は『VRChatにおけるネタアバター』と『胸部のDynamic Bone』だった(※筆者の見解)。

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 さらには時間が空いているクラスメイト同士で集まり、授業時間外に別のワールドへ遊びに行ったりするようにもなる。相応に仲が深まっている事がわかる一幕である。

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 そして卒業式の日、気が付けば誰もが「最初はどうなるかと思ったけど、とても楽しいクラスだった」と思い思いに語り合えるような雰囲気の場が生まれていたのだった。

 もちろんこの内容は第3期の出来事であり、皆さんが入学した際にはまた違った流れで交友関係を広げることができるだろう。

 ともあれ私立VRC学園には、あの頃の学校生活のように、ワイワイ騒ぎながらも着実に仲を深めていくことができる場が存在している。むしろ、学校生活を知っている参加者が集っているからこそ、よりよい形に昇華できているのではないか、とも思える。

 

何だかんだですごい人達と繋がれる

 実はVRC学園3期における初心者ユーザーとそれ以外のユーザーの割合というのは、半々ぐらいなのではないかと思っている。学園全体としてどうだったかは確認していないため分からない。
 とはいえこの学園で過ごす限りは対等に交流することができるのだから、もはやユーザーランクの上下程度など些細な事象に過ぎない。それぐらいには平等な交流の場が生まれている。

 それに加えて、『実はそんなことしてたの!?』と思わされるような人々が生徒として入学していたりもするのだ。
 ニコ生配信を10年続けている人もいるし、日本語が流暢な海外勢もいるし、VTuberもいるし、ゲーム配信者もいるし、VRC内のアイドルグループに所属している人もいるし、私のようにnote記事を書いている人もいる。
 上記はあくまでも私が行ったクラスの場合だが、そういった人々がしれーっとこの学園に入学していて、しかし先述のように同じクラスメイトとして、対等な関係として繋がることができるのだ。

 著名な方、すごい人達と繋がれる機会というのは、ありそうで実はなかなか存在しない。
 私の経験上、そういった人達と繋がれるパターンは4種類存在する。

① "すごい人"に対してこちらから繋がりに行く
② 自分が"すごい人"になる
③ お互いが "普通の人" の時に繋がっていて、いつの間にか相手が"すごい人"に変化している
④ "すごい人"に紹介してもらって別の"すごい人"と繋がる

 ①は要するにTwitterでリプ飛ばすなりVRChatで会いにいけばいいでしょ、という話だが、自分に自信が持てないとこういったことをする勇気が出ない方が多いだろう。昔の私もそうだった。
 かと言って②をするのもそう容易いことではない。何か自分に自信が持てることを継続的に続けていないと、そうはなれないだろう。
 一方で③は正直なところ運次第となってしまうし、④はすでにすごい人と繋がれていないと成しようがない。

 しかし、私立VRC学園なら、入学申し込みをするという勇気さえあれば、①を簡単に実行できてしまうのだ。"すごい人" は授業の先生かもしれないし、クラスメイトかもしれない。はたまた、学園を運営している誰かかもしれない。
 ただ、『学園に入学申し込みをする勇気を出した』という一点だけで、そんな人達と繋がることができるのだ。

 

知識や人との出会いが世界の解像度を上げる

 この見出しの『世界の解像度』とは、私と一緒に私立VRC学園でデザインに関する授業を受けた ばる さんが呟いていた言葉だ。

 これはデザインの授業で「デザインに関する知識を持っているかどうかで、普段見慣れているワールドの景色や現実世界の建築物から得られる印象が変わってくる」といった辺りについて教えてもらったことに関係する言葉だ。
 しかし、何もこの言葉はデザインに限った話ではない、と私は感じている。

 人間は自分がすでに持っている知識の範疇でしか物事を考えられない。
 『普段Twitterで見かけるけどJoinしづらいあの人がやってる○○って実際何をしてるんだろう…』と思うことは多々あれど、ほとんどの人は自分が何も知らない領域に踏み込むことはないだろう。しかし自ら足を踏み入れて知ることができれば、それが新たな交流の始まりになるのだ。

 フレンドになったのはいいけど結局Joinしづらい……という繋がりが多くなりがちなVRChat。しかし、『2週間を同じ校舎の下で共に過ごした』という共通点、ただそれだけでその後の関係をより高く築き上げやすくなれるのだ。

 よほどの事がない限り、他人や環境は変えられない。だからこそ、変わるべきなのは自分なのだ。
 自分が変わるだけで、世界の見え方は大きく変わり、今まで見えなかったものが見えるようになるだろう。

 

最後に

 この記事では、初心者のみならず上級者もVRC学園に入学すべき理由として、

・VRChat関係の知っていそうで知らないような知見を気軽に学べる
・"あの頃"のような気分で新たな交友関係を築ける
・先生やクラスメイトの"すごい人"と自然に繋がれる

といった点に触れていった。

 この記事ではあくまで学園生活を送る間に遭遇するであろう内容についてを中心に紹介したが、学園生活を終えて卒業しても、クラスメイトや同期という繋がりはこれからも続いていくのだ。

 VRChatは現実世界よりも『繋がり』を持つ敷居は低い一方で、その繋がりを深めていくのは難しく感じる傾向にある、と思っている。

 とはいえ、繋がりを深めるといっても、ただ少しのきっかけさえあれば、難しさなんてどこかへ吹っ飛んでいったように私達はあっという間により深く繋がっていけるのだろう。
 そのきっかけは授業の内容かもしれないし、先生かもしれないし、クラスメイトかもしれないし、学園の関係者かもしれない。そして、それらを一纏めに得ることができるのが、この私立VRC学園なのだと思う。

 

 ちなみに私自身はこの学園での様々な出会いと学びを経てもなお、自分自身のVRChatでのこれからの立ち振る舞いについて定め切れていない。

 如何せん、やりたい事が増えすぎたのだ。写真撮影もしたいけど、kawaiiポーズで写真を撮られたい。意外と簡単そうなDJも始めたいし、ちょっと手を出したら意外と簡単だったワールド作成も続けていきたい。さらにはデザインについての知見を深めて自分のアバター改変やワールド作成に反映してもいきたいし、今後も私立VRC学園に何らかの形で関わっていきたいとも思う。クラスメイトと駄弁りもしたいし、ゲームもしたい。

 この辺りが定まるのは当分先の話だろうが、ひとまずは新たに知り合えた学園の皆と一緒に、その辺りのことをじっくりと選び定めていきたい。

 

 少し話が逸れてしまったが、皆さんはこの記事を読んで少しでも心惹かれるものがあっただろうか?
 もしそうであれば、是非ともその気持ちを大切にしつつ、次の生徒募集がかかるまで待っていてほしい。きっとあなたを変えるきっかけになる出会いが、ここにあるはずだ。

【MHW:IB】ソロで闘技大会Sランク取ろうとしてみる体験記

 モンハン愛をカタチに。Advent Calendar 2020の一発目である初日の午前は、主催者であり暇な狩人でもある私せと。がお送りさせて頂きます。


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 今回の記事では、『闘技大会ほとんど触ったことないけどソロでSランク取ろうと思った体験記』をお届けする。

闘技大会とは

 闘技大会とは、モンスターハンターワールド:アイスボーンで受注できるクエストの1つだ。ただし一般のクエストとは大きく異なり、クエストごとに定められた武器や装備、アイテムの構成で特定のモンスターを討伐することが求められる。

 闘技大会には同時2人までが参加可能で、クリアした際にはクリアタイムがゲーム内ランキングやギルドカード(名刺のようなもの)に記録される。そのため、このゲームにおけるやりこみコンテンツの1つとして取り上げられることが多い。

 また、クリアタイムが一定の基準を満たしていると、『ランク』が付与される。ランクはS, A, Bの3種類あるが、一般的なプレイヤーの実力では2人がかりで挑戦してようやくSランクが取れる、という難易度調整であり、1人だけでSランクを獲得するのは容易いことではない。

 そして今回は、Sランクを1人で獲得することに挑戦したわけだ。


どうしてそんな無謀なことを思いついたのか

 私自身はこれまで闘技大会をほとんどやり込んでこなかったプレイヤーの1人であり、闘技大会をある程度クリアすると貰えるような報酬が最低限手に入ればそれいいやと思ってしまっているタイプだった。

 というのも、私は基本的にはマルチでワイワイ狩猟するのに近接武器で混ざるか、少し遠目で眺めながら弾を撃ち続けるほうが好きな狩人であり、モンスターを相手に一対一でやりあうとなると立ち回りの粗さが出てしまうため割と避けがちだったのだ。
 さらに、闘技大会を敬遠していた最大の理由が『装備が固定される』ことだ。武器種ごとにあるとないのとでは立ち回りが大きく変わってしまうスキルが存在するにも関わらず、闘技大会ではそれが十分に供給されていないことすらも多い。自由にやらせてくれ……というのが本音だった。

 しかしアイスボーンの最後のアップデートを目前に控える中で、最後の思い出作りの一環として突然『闘技大会にソロで挑みSランクを取ってみたい』ということを考えてしまった。切掛はそんなものだったのだ。


まずは大まかな方針を立てる

 とりあえず闘技大会に挑むとして、まずは何から手を出すか。
 ふと闘技大会マスター級を眺めると、CLEARマークのついていない闘技大会マスター級02を見つける。相手はパオウルムー亜種、武器は大剣、片手剣、ランス、操虫棍ヘビィボウガン
 あまり深く考えずに、これを選ぶことにした。

モンスターハンターワールド:アイスボーン_20201121072401

 そうと決まれば次に、どの武器で挑むかを考える必要がある。まずはそれぞれの武器種の構成について眺める。

大剣。
武器はウォーターゴーレムⅣ。切れ味は白30青20緑たくさん、と言ったところか。
攻撃力1008、水属性460。
スキルで水属性強化3、集中3、納刀術3、力の解放2が発動している(他にもあるが今回は効果がないので割愛)。
また、滑空の装衣がついている。
アイテムは各種回復アイテムのみ、絡め手なし。
特に何の変哲もない、いつも通りの大剣スタイルのように見える。
相手が空を飛んだら滑空の装衣で対抗しろということなのだろうか。……できるのか?
ああいや、段差や坂からのジャンプを使えということだろうか。

モンスターハンターワールド:アイスボーン_20201121073007


片手剣。
武器はフラッドウェイヴⅣ。切れ味は白20青60ぐらい。
攻撃力294、水属性330。
発動スキルは防御6、広域化4、破壊王3、早食い3、集中1、スタ急1。
アイテムは達人の円筒と、回復薬各種に元気ドリンコ、怪力の種。
なるほど、これは明らかにヒーラーに寄せている装備構成だ。
火力面は期待できるのだろうか?と思うが、属性の値は高めだしジャストラッシュの恵まれた火力でどうにでもなる気はする。
睡眠対策には早食い元気ドリンコ。上限はあるが、カバーが効くだけでもありがたい。


ランス。
武器はクロムスクリューⅠ。切れ味は白30青50ぐらい。
攻撃力506、麻痺属性400。
スキルは防御4、麻痺強化4、ガード性能4、属性開放3、納刀術2。
アイテムは化合の装衣と免疫の装衣、そして回復各種と力の護符・力の爪。
相変わらず勿体ないガード性能の振り方をしてくるなとは思う(あと1増えればガード時の反動が大きく軽減されるため)。
ガード強化無くて大丈夫か…?と鈍器本(*)を読み返したが、どうやらパオウルムー亜種の攻撃はガード強化がなくても受けられるらしい。
ただし、設置型の睡眠についてはガードができないものが存在する。
幸い免疫の装衣で睡眠をごまかすことはできるし、空中に滞空されたところを麻痺させることができればかなり美味しいだろう。
最大の懸念は火力面だが。

(*)鈍器本:MHWIBの公式攻略本のこと。モンスターハンターシリーズの攻略本はデータ量の多さから毎回分厚くなりがちで、その大きさから『鈍器』として扱えてしまいかねないことが由来。


操虫棍
武器はウォーターグレイブⅣ。切れ味は白30青20緑たくさん。
攻撃力651、水属性430。猟虫ボーナスは攻撃強化【属性】。
猟虫はグランツビートルⅠ・速。打撃虫で粉塵は毒。ただし属性はない。
スキルは防御6、水属性3、体術3、耳栓2、飛燕1、回避距離1、砥石高速化1、ジャンプ鉄人1。
アイテムは滑空の装衣、そして回復アイテム各種。
割とありそうな操虫棍の構成だろう。
一般論では攻撃回数に対し切れ味にやや恵まれないので、最低でも1度は砥石を使うことになりそうだ。タイマンで砥石使うタイミング図るのは苦手だ。
空中の敵を相手取るのは得意ではあるが、睡眠耐性はなく悩ましいところ。


ヘビィボウガン
武器はカルディブラスターⅠ。攻撃力339(+20)の狙撃榴弾
扱える弾はLV2・3通常弾、LV1〜3散弾、竜撃弾に斬裂弾。
通常弾は反動小リロ普通、装填数6〜5発と恵まれている。散弾はLV2までを同様に扱えるが、LV3散弾となると急に取り回しが悪くなる。
斬裂弾も扱えはするが、反動大かつリロードやや遅いのため悩ましい。
スキルは防御3、フルチャ3、納刀3、早食い3、攻撃2、通常弾強化2、体力回復量1、アイテム使用強化1、満足感1。
アイテムは癒やしの円筒に回復薬各種、怪力の種にLv2火薬粉*30、Lv3火薬粉*30。
どうやらLV3通常弾を撃て、ということになるのだろうか。
ダウンが取れたらすぐにLV2散弾に切り替えて追い打ちしつつ通常弾を節約したほうがよさそうだ。
調合分で通常弾だけなら120発ずつ作れてしまうので、弾数には心配要らなさそうだ。
あとはフルチャージの存在が大きい。最大体力を維持しつつ通常弾を撃ち込む立ち回りが容易に想像できる。


 この5種類の中から手に取ったのは……ヘビィボウガン
 特殊照準通常弾の中毒症状を持つ患者としては特殊照準パーツがないことがもどかしいが、常に相手を攻撃し続けるという狩猟の基本からみると、選択肢の中では最も戦いやすいだろうと判断した。
 また、滞留し厄介な睡眠ガスにこちらの行動が制限されにくく、比較的動きやすいだろうと予想したのも大きな理由だ。
 パオウルムー亜種の弾肉質は頭45、喉袋50、翼40、他諸々。いつもどおり、頭や喉袋を狙っていればどうにかなるだろう。


1回目:LV3通常弾だけを信じろ

 そして1回目の結果がこれだ。クリアタイムは15分5秒56、まさかのBランクからのスタートとなった。

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 とりあえずLV3通常弾が枯渇し、LV2通常弾の使用を余儀なくされた。
 また、LV2散弾はダウン時の追い打ちにはあまり向かないかもしれない。ダウン中の頭に当てても合計で40ダメージしか出ない(LV3通常弾は57ダメージ程出る)。
 被弾も多かった。迂闊に睡眠ブレスを受けたところに必殺の跳ね回り突進で2回も力尽きてしまった。
 しかしまあ、ソロで片っ端から闘技大会全武器種のSランクを取って回るような巷の狩人達がTwitterのタイムラインに若干数存在することから感覚が麻痺しつつあったが、彼らがいかに恐ろしい実力を兼ね備えた存在であるかがよく分かる結果だった。

 とりあえず被弾が多く、そこからフルチャージの発動条件を再度満たそうとして回復しようとする攻撃できない時間が増加する。そういったフルチャージのカバーにより余計に時間がかかってしまう。かといってカバーしないと火力が劣ったままになってしまう。やはり被弾しないことが一番だ。
 次回はまず、リロードのタイミング、弾を発射するタイミングに気をつけよう。


2回目:狙撃榴弾も信じろ

 通し2回目、10分51秒16。約5分近い短縮になった。ランクもAランクに昇格できている。

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 目先の欲に駆られて被弾覚悟で弾発射やリロードをすると結局時間の無駄になってしまうということは前回学んだので、攻撃を受けないことを念頭に置きつつ余裕を見て弾発射やリロードを実施するように立ち回りを変えた。急がば回れ、とは正にこのことだろう。
 また、LV2散弾は与ダメージ効率に劣るため封印し、ダウン中もLV3通常弾を頭に撃ち込み続けることを心がけた。
 最終的にLV3通常弾を219発全て消費してもなお敵を倒すことはできなかったが、その後通常弾Lv2を数十発程度撃ち込むことで討伐できた。
 無事にAランクを獲得することはできたが、Sランクを取るためにはここからさらに4分51秒短縮しなくてはならないのだ。意味が分からない。

さすがに手詰まりになったので、普段めったに見ないYoutubeで先駆者の動画を確認することにした。今回参考にさせて頂いたのは以下の動画だ。

 そういえば自分は狙撃榴弾を全く利用せず、ほぼLV3通常弾だけを撃ち続けていた。
 どうやら自分は狙撃榴弾の火力を過小評価していたらしい。狙撃榴弾を使っている人のほうが自分よりタイムが速いということは、(少なくともMR闘技大会02においては)LV3通常弾を撃ち込み続けるよりも狙撃榴弾を撃つほうが火力が出せることにほかならない。

 狙撃榴弾はリロードのモーションがかなり長く、発射時の前隙もやや長く撃つタイミングが難しいと思っていた。しかしこのプレイヤーは敵が滞空中ダウン後にしばらく飛ばなくなり、突進攻撃を多用するようになる習性を利用し、突進攻撃の後隙に弾込めを行ったり狙撃榴弾を発射している。なるほど確かに直線的な攻撃なので狙いやすいし、自分から離れる方向へ突進していくところに狙撃榴弾を撃ち込めばヒット数も増える。
 また、抜刀中の立ち移動だけで回避できる攻撃があることが分かった。
 さらに、パオウルムー亜種が落とす粘着石をも利用している。粘着石ぶっ飛ばし→ダウン中に頭部を通すように徹甲榴弾→ダウン後に頭部に粘着石で気絶が取れている。

 少し新たな知見を得たので、次回はどうにか狙撃榴弾を撃ち込めるように立ち回っていきたい。


3回目:狙撃榴弾1発の重みを実感する

 次の記録を出すまでには試行回数がかなり嵩むようになってしまった。数えていないが、10回はクエストリタイアを使用したはずだ。
 最大の理由は狙撃榴弾だ。強力だが被弾リスクが通常弾と比べ物にならない狙撃榴弾をいつ装填し、いつ発射するか。それを考えているうちに相手の攻撃に被弾してしまったり、些細なミスを起こしてしまうことが増えてしまったからだ。
 また、せっかく狙撃榴弾を発射してもうまく身体を通せずにかすり傷だけで留まってしまうこともあった。

 そこで、一旦安定策として狙撃榴弾を相手が倒れ込んでいる最中に限って撃ち込むように変更した。
 結果、通し3回目で9分45秒80を記録した。狙撃榴弾を使うだけで1分程度短縮することができた。

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 しかし、狙撃榴弾をただ使っているだけでは先駆者に追いつくことができないことがよく実感できた。なぜなら、狙撃榴弾を使っているにも関わらず目標は未だ3分45秒先にあるからだ。

 この原因は概ね察することができている。(先駆者と比べると)狙撃榴弾のヒット数が少ない』ことと『狙撃榴弾を当てる方向によって合計与ダメージが大きく変わる』ことだ。

 『狙撃榴弾のヒット数』というのは、要するに通す場所が悪いということだ。
 貫通弾を当てる時をイメージして頂きたいのだが、パオウルムー亜種に対して左側の翼にしか当たらないような通し方をするのと頭から尻尾にかけて複数回ヒットさせるのとでは、当然だが一発の弾で与えられるダメージが大きく変わってしまうのだ。
 また、『動いていない相手に当てる』時よりも『自分から離れていくように動く相手に当てる』時のほうがヒット数が増えるのだが、説明が冗長になってしまうため詳細については省かせて頂く。

 『狙撃榴弾を当てる方向』についても説明しよう。狙撃榴弾の爆発部分のダメージは、実はヒット数が一定回数増えるごとにその部分のダメージが増加している。実際の倍率とは異なるはずなので参考に留めてほしいのだが、例えば2ヒット目までを1倍とすると、4ヒット目まではその1.5倍、5ヒット目以降はその2倍、というイメージだ。
 そうなると、狙撃榴弾というのは後にヒットした部位ほど与えられるダメージが増えるわけだ。つまり、『最もダメージを与えられる箇所』を最初に通すのではなく、それが一番最後に来るように相手の部位を貫通させないと最大ダメージを与えることができないのだ。

 今回の記録では、私はダウン中に『頭から尻尾にかけて』貫通させるように狙撃榴弾を撃っていた。しかしこれはSランクを目指す場合には明らかな悪手だ。なぜなら、パオウルムー亜種の尻尾は全部位の中で最も硬く、最もダメージを与えくい部位だからだ。
 尻尾に対して狙撃榴弾の最大ダメージが乗ったところで、総合して与えられるダメージは伸び悩んでしまう。逆に言えば、頭に狙撃榴弾の最大ダメージが乗るように、つまり頭が狙撃榴弾の最後のヒット部位となるように弾を通すことができれば、理論上は総合ダメージが最も大きくなるのだ。

 そうなると、パオウルムー亜種のダウン中に狙撃榴弾をその場ですぐ装填して撃つ……というのは(ほとんどの場合において)良いアイデアとは言えないのではないか。
 なぜならパオウルムー亜種がダウンするのは頭部にダメージを与え続けたことによる結果がほとんどのはずであり、その際のプレイヤーはパオウルムー亜種の頭部側に立っていることがほとんどのはずだからだ。
 そのため、相手がダウンしたのを確認したら『尻尾から頭に向かって狙撃榴弾を撃てる位置』、つまり相手の尻尾側に移動してから狙撃榴弾を撃ち込むほうがより大きなダメージを与えられる見込みがあるのだ。

 もっと言ってしまうと、ダウン中にわざわざ相手の尻尾側に移動して狙撃榴弾を撃ち込むという行為自体に無駄が多く、改善の余地があるかもしれない。なぜなら、ダウン中のほぼ上位互換となる状況で狙撃榴弾を撃ち込めるタイミングが存在するからだ。
 そのタイミングとは、引用した動画に触れた際にも取り上げていた、『パオウルムー亜種が突進でプレイヤーを通り過ぎていくタイミング』だ。この状況だとわざわざプレイヤーがパオウルムー亜種の尻尾側に回り込む必要がないうえに、相手の移動中に狙撃榴弾を撃ち込めればダウン時の場合よりもヒット数が増加する。狙撃榴弾のヒット数が1変わるだけでも与えられるダメージが約150増減するため、最短討伐を目指すには無視できない差となる。
 つまり、より最速を目指すのであれば、ダウン中に狙撃榴弾を撃ち込むのはもはや最適解とは言い切れないわけだ。


Sランクへの挑戦は始まったばかり

 気がつけば狙撃榴弾を用いた立ち回りについて夢中で考えているうちに(普段通りの)長い文章となってしまったため、やりきれない気持ちはあるものの、このnote記事については一旦ここで筆を置かせて頂く。

 さて、この記事をお読みになった皆さんは、闘技大会に対してどんな印象を抱いただろうか?
 私は、狩猟時間を縮めるという、文字で見ればたったそれだけに過ぎない行いに、プレイヤーの飽くなき探究心や発想、経験、そして技術が詰め込まれているのだと身を以て体感することができた。

 ただひたすらに通常弾を撃ち込むだけの立ち回りも、意識を変えるだけで狩猟時間が大きく変化することが分かった。また、ヘビィボウガン狙撃榴弾1発を撃ち込むという動作1つだけでも、その1発で狩猟時間をより短くするために様々な工夫を凝らすことができると知れた。

 そのうえ、今回取り上げたのはあくまでもヘビィボウガンだけに過ぎず、闘技大会には他にも様々な武器種が存在し、それぞれに似たような意識すべき点や工夫できる点が存在するのだ。

 だからこそ、皆さんも今後闘技大会に挑戦することがあれば、この記事の私のように自分の中で明確を理由を持ったうえで武器を選んだり、立ち回りを考えてみてほしい。
 もちろん、その理由が最初から正解である必要はない。この記事のように、毎回の結果をよく振り返り、間違っていたことに気がついた段階で修正していけば良いのだ。そうすれば、何も考えず闇雲に回数を重ねようとするよりも、より早く自分の中の最適解に近づき、より高みを目指していけることだろう。


あなたの『狩猟を通じて考えていること』も教えてほしい

 今回の記事では、私が『狩猟を通じて考えていること』の過程やその結果が分かるような内容として記事を書いた。もちろんこれはご立派な攻略記事ではないし、実用的な内容ですらないかもしれない。

 しかし、そんな内容であっても、誰かの背中を押すきっかけになるかもしれないし、誰かの思考を埋める根拠になり得るかもしれない。
 分野は異なるが、ITやプログラミングの界隈では何かトラブルに直面した際にそれをどうやって解決したか、という記事をざっくばらんに書いて公開する技術者が多い。しかしそれは、どんなにニッチなツールだったり極端な状況についての記事だとしても、少なからず誰かが検索サイトなどを通じてそれを見つけ、その人の抱えるトラブルを素早く解決してくれる特効薬になり得るのだ。

 だからこそ、どんな些細なことでも、小さなことからでもいいから、誰かと共有してみてほしい。手段も何だっていい。
 今や情報はツイートでも画像でも動画でも記事でも、様々な形でそれを扱い、広めることができる。
 自分のできる範囲からで構わないので、始めてみてほしい。たったそれだけでも、誰かの助けになるかもしれないし、そこから話が広がり輪が広がるかもしれない。


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 モンハン愛をカタチに。Advent Calendar 2020 の1日目の午後は、こ ち ゃさんによる『普段よりちょっと気合の入ったGIF画像』です。以下のツイートからご覧下さい。



 本企画では2020/12/1〜12/25まで合計50名の参加者をモンスターハンターに関する作品を公開して頂きます。
 モンハン創作者の集まる本企画、最後までじっくりとお楽しみ頂ければ幸いです。