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感情でネタを思いつき、論理で記事を書き上げる、暇なせとのノートブック。セトヒマノート。 https://note.com/setohima から記事を移行しました。

Oculus Quest2のコントローラーに不具合が発生したのでOculusサポートに問い合わせたら無償交換してもらえた話

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 つい最近、正常に動作しなくなったOculus Quest2のコントローラーを無償交換してもらえたので、その時に実施した問い合わせや集荷依頼の手順について整理した。
 今後Oculus社へサポートを希望される方の助けになれば幸いだ。

 

 

コントローラーの電源がオンオフを繰り返し始めた

 事の発端は2021年1月26日の夜。とつぜん、Oculus Quest2の左コントローラーの電源が切れた。そして、その後すぐに電源が入っても数秒で電源が切れ、また電源が入っては切れ……を繰り返すようになってしまったのだ。

 

 この『電源がオンオフを繰り返す』ことによって、左コントローラーがまともに操作を受け付けてくれなくなってしまったのだ。具体的には、以下のツイート内の動画を見ると分かって頂けるだろう。

 

とりあえず問い合わせる

 Oculus Quest2本体を再起動する、左コントローラーの電池を別のものに入れ替えるなどの応急処置を試みたが、症状が改善されることはなかった。そこで、躊躇わずにOculus社のサポートページから問い合わせを行った。

 

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 ここで、躓きそうな入力項目について簡単に解説する。

① 下のリクエストタイプを選択してください

 この項目は、今回のようにOculus Quest2本体やその周辺機器に関する問い合わせであれば『Oculus製品およびコンポーネント』を選べばよい。

 

② 発生しているOculusの問題の詳細を説明してください

 この項目は入力必須ではないが、これを送信した後はOculus社のサポート担当の方と文面で問題の詳細や対処について細かく確認されることになる。遅かれ早かれ問題について説明することになるため、先にここで問題について説明したほうが担当者とのやりとりの回数を減らすことができる。

 また、後にサポート担当の方から、以下のような手順で問題が解決できないか確認するように指示される可能性が高い。詳しくは後述するが、場合によっては以下の内容についても記載しておくと担当者とのやりとりの手間を更に省くことができるだろう。

 

1. 問題が発生したOculus製品をいつ頃入手して、いつ問題が発生したか?

2. HMDやコントローラーの場合、光が強すぎる/弱すぎる場所でそれらを使用していないか?

3. コントローラーの場合、電池を新しいものに交換しても問題が再現するか?

4. Oculus アプリのバージョンは最新版か?

5. コントローラーの場合、ペアリングを解除してから再度ペアリングしても問題が再現するか?

6. HMDを工場出荷時の設定に戻しても問題が再現するか?

 

③ サポートが必要な分野

 今回の問題の場合は、
  コントローラー > コントローラーがVRで勝手に動く > その他
 もしくは
  コントローラー > コントローラーの電源に問題がある > コントローラーの電源が入らない

 辺りが妥当だろう。その他の場合も、発生している問題に合わせて近いと思うものを選べばよい。

 

④ 製品

 Oculus Quest2 本体やその周辺機器に関する選択肢は、

  Oculus Quest2 > Device

 の下に存在している。こちらも、なるべく自身の状況に沿った選択肢を指定しよう。

 

⑤ パーツ/ヘッドセットのシリアル番号

 Quest2本体のシリアルコードは、外箱の底右下に記載されている、1WMVRから始まる英数字だ。

 Quest2のコントローラーのシリアルコードは、1WMHCから始まるナンバーで、Oculusアプリの設定に表示されている。もしくは、コントローラー内の電池で隠れていた場所にシリアル番号が記載されている。

 これらについても後の手順でサポート担当者に確認されるはずだが、入力できるなら入力しておくと良いだろう。

 

 

サポート担当者と文面でのやりとり

 サポートへ連絡を送ると、数日以内にサポート担当者からメールが届く。
 その文面には大抵の場合、『以下の内容について確認して、情報を教えてほしい』という内容が書かれている。

 今回の私の場合は、以下のような内容を訊かれた。

 1.お客様はいつ頃からOculus Touchコントローラーを使用しておりますか?また、こちらの問題は初回から発生しておりますか?もしくは使用途中から発生しましたでしょうか?具体的な日にち、また発生したきっかけなどを教えていただけますと幸いです。

2. Touchコントローラー(右手)は問題が発生していないとの認識でよろしかったでしょうか?
Oculus Quest 2をご使用の環境についてお伺いできますでしょうか?
薄暗いお部屋、照明が強いお部屋の場合も使用できない可能性もございます。
お部屋の明るさを変えて使用できるかお試し頂けますでしょうか?
また、もし可能であれば、他の部屋でお試し頂けますでしょうか?

3.Oculus Touchコントローラーの電池を、新しい電池もしくは違う電池に変えても変化はないでしょうか?

4.Oculusアプリのバージョンは最新版でしょうか?
バージョンはOculusアプリ→ 「設定(画面右下)」の一番下のバージョンの項目でご確認できます。

5.再度Oculus Touchコントローラーのセットアップをお試しください。以下もご参照ください。

https://support.oculus.com/2142690105811722/

6.上記の方法をお試しいただいても問題が解決しない場合ですが、下記の方法でOculus Quest 2ヘッドセットで出荷時の設定にリセットし、初期設定の状態から設定し直していただけないでしょうか?

(中略)

7.下記の情報をお伺いできますでしょうか?
■Oculus Quest 2のご注文番号(家電量販店さまで製品を購入された方は、領収書やレシートのスクリーンショット画像をお願いします。)
■ご注文者様のお名前(ローマ字表記もお願いします。)
■現在のご住所 (郵便番号・ローマ字表記もお願いします。)
■電話番号
■Oculus Quest 2の箱のシリアルナンバー(Oculus Quest 2が収納されておりました箱の底右下に記載されております、S/N:以降の1WMVRから始まるナンバーとなります。)
■左右Touchコントローラーのシリアルナンバー(1WMHCから始まるナンバーで、Oculusアプリの設定に表示されております。もしくは、バッテリーカバーをTouchコントローラーから取り外し、電池を取り出します。コントローラー内の電池で隠れていた場所にシリアル番号が記載されています。)

  これはあくまでも今回の私の例なので、他の製品についてサポートを受ける場合は訊かれる内容が変わってくるだろう。
 とはいえご覧の通り、Oculus社のサポートの方はどんなことをすればいいかを手順立てて事細かに説明してくださるため、初めての問い合わせでも問題なく情報を確認し、回答することができるはずだ。

 

必要書類を用意してからFedExに集荷依頼する

 質問事項に回答した結果、Oculus社のサポート担当者に『製品に不具合が発生している可能性が高い』と判断されると、Oculus社から製品の修理や交換について提案される場合がある。実際に、今回の私の事例では、左コントローラーを無償で交換していただけることになった。

 

 提案に同意すると、数日後にOculus社からメールで、FedExという国際配送業者の集荷に使用する書類が記載された2つのPDFファイルが送付されてくる。具体的には、

  • 配送用ラベル(3ページある方)
  • コマーシャルインボイス(1ページしかない方)

の2つが存在する。これらは梱包した製品を集荷してもらう際に担当者へ渡さなくてはならないため、集荷までに予め紙に印刷しておかなくてはならない。

さらに、コマーシャルインボイスは1度の集荷につき3枚渡す必要がある。実は集荷時に用意したものが1枚だけだったとしても集荷を断られることはない(経験談)が、配送をお願いする以上は相手方のルールに沿い、きちんと3枚用意しておくべきだ。

 

 FedExへの集荷依頼は、FedExのWebサイトや電話で行うことができる。とはいえ、FedExのWebサイトからの集荷依頼方法は筆者には理解できなかったため、ここでは比較的お手軽な、電話での集荷依頼について紹介する。

 

 電話での集荷依頼は、平日8:30~19:00か土曜8:30~17:30の間に0120-00-3200へ電話をかけることで行うことができる。これ以外の時間帯には、以下で紹介する手順では集荷依頼を行えないため、気を付けてほしい。

 

  1. はじめに言語設定。日本語の場合は1をプッシュする。
  2. 長々とした説明の後、『個人での集荷をご希望の場合は7を押してください』とアナウンスがあるため、7をプッシュする。※この時、上記の時間帯以外だと『番号が正しくありません』と突っぱねられ、先に進めなくなる。
  3. FedEx担当者へのダイヤルが始まる。大抵の場合は他の利用者の通話が終わるまで待たされ、凡そ5~10分待つことになる。
  4. しばらくするとFedExの担当者に繋がるため、『集荷を希望したい』ことと『既にコマーシャルインボイスを印刷している』ことを伝える。すると、コマーシャルインボイスに書かれた12桁の数字を伝えるように言われるため、その番号を伝える。
  5. その後はFedExの担当者からのいくつかの質問に答えていれば、集荷の予約が完了する。

 

 予約が完了したら、後は適当な段ボールと梱包材に不具合のある製品を詰めておき、FedExの集荷担当者が来たらそれと配送用ラベル、そして3枚のコマーシャルインボイスを渡すことで集荷が完了となる。

 

製品が戻ってくるまで

 FedExに不具合のある製品を集荷してもらったら、後は待つだけだ。筆者の場合は2021年1月31日に製品を集荷して頂き、その10日後の2021年2月10日に製品が戻って来た。

 

 製品が戻ってくるまでにはなかなか時間がかかる。もしも製品が返ってくるまでVRソフトで遊ぶのを待ちきれない場合は、製品を手放している間だけVR機器のレンタルサービスを利用して退屈な時間を凌ぐ、という手もあるだろう。

astoness.com

 

 ちなみに、筆者はVR機器レンタルサービスの存在を失念していたため、Oculus Quest2をもう一台購入した。Quest2が比較的安価なVR機器であるとはいえ中々の出費なので、よい子の皆さんは真似しないようにしてほしい。

 

サポートの手厚いOculus社

 こうして手順を思い返してみると、発送の手順がちょっと分かりづらいという難点こそ存在するものの、サポート担当者の対応や指示が丁寧かつ分かりやすいものであり、ほとんど滞りなく製品を交換してもらうことができた。しかも保証書が製品に同封されていたわけでもないのにも関わらず、今回のケースでは無償で交換してもらえたのだ。

 私の知見が浅いだけかもしれないが、自社の製品についてここまで手軽に、かつ親切にサポートしてくれる会社はなかなか稀ではないだろうか。

 他のVR機器を販売している企業のサポートがどんなものかはまだ把握していないものの、当面の間はOculus社のVR機器のお世話になりそうだ。