setohimaNote

感情でネタを思いつき、論理で記事を書き上げる、暇なせとのノートブック。セトヒマノート。 https://note.com/setohima から記事を移行しました。

いい加減『ガチ勢』と『エンジョイ勢』とで答えの無い不毛な議論するの止めにしませんか?

 私は日頃、Twitterで『モンスターハンター』というゲームに関する情報を収集しながら空き時間を過ごすことが多い。そうしていると、体感で約2〜3ヶ月ごとに話題に上がったり炎上するものがある。
 それが、『ガチ勢』と『エンジェイ勢』同士の意見の対立である。
 そして、それを見る度に私が思うのは、「相手がどんな考えを持っているのか知ろうとせずに、どうして折り合いがつくはずのない議論をし続けるのだろうか」ということだ。

 この記事では、頻発する不毛で時間の無駄でしかない議論に終止符を打つべく、『ガチ勢』『エンジョイ勢』の定義と、自分とは異なる考え方を持つ人々との付き合い方についての私見を記していく。


言葉の定義なしに議論することの恐ろしさ

 『ガチ勢』と『エンジョイ勢』とがSNS上などで突然フリースタイルな言葉の殴り合いを始める光景は、もはや珍しいものではない。しかし、そういった場のほとんどにおいて、致命的に欠けているものが存在する。
 それが、言葉の定義である。

 言葉の定義とは、ざっくり言えば、『ある言葉が指し示す物事を、どこからどこまでの範囲とするか』を互いに確認することである。
 議論を行う人どうしでこれをしないと、ほとんどの場合に話が噛み合わなかったり、意見の食い違いといった面倒事が発生し、余計な言葉の殴り合いが発生する原因になる。
 これはものすごく極端な例で例えるならば、「1+1」という言葉の定義を「3」としている人と、「5」としている人とが「1+1」+「1+1」の答えについて議論したところで折り合いがつくはずがない、ということである(そもそもどちらの定義も間違っているが、あくまでも例え話だ)。

 そして、冒頭のように形振り構わず言葉で殴り合う『ガチ勢』と『エンジョイ勢』との議論において欠けているものこそ、『ガチ勢』『エンジョイ勢』という言葉の定義なのである。

 ご存知でない方向けに軽く触れておくと、これらの言葉はとあるゲーム内の用語から派生して誕生したとされるスラングであり、国語辞典などの信頼のおける書籍等によって明確な意味が定義されていない言葉である。そのため、この言葉を用いる当事者達はこれらの言葉を自分にとって都合のいいように(彼ら自身の脳内でのみ)定義しながら用いていることがある。
 もちろん、その状態で議論をすることがどれだけ実りのない事であるかは前述の通りである。


プレイスタイルから『ガチ勢』『エンジョイ勢』を考える

 突然だが、1人で完結しないゲーム(※1)の多くにおいては、2種類のプレイヤーが存在すると私は考えている。

(※1) 1人で完結しないゲーム:いわゆるオンラインゲームだけでなく、協力プレイやランキングのようなゲーム内機能によって『他人との関わりが生まれる可能性があるゲーム』とこの記事内では定義する。

1.ゲームの内容よりも、それによって自分や他人に起きた物事(いい事も悪い事もどちらとも)に対して楽しさを見出しているプレイヤー。
2.ゲームの内容、特にその背景や仕様をとことん突き詰めたり暴き出したりしつつ最適解を導き出す、またはその最適解を実証・再現し続けることに楽しさを見出しているプレイヤー。

 1と2のそれぞれについて、具体的にどんな遊び方をしている人が該当するか具体例を挙げる。1に該当するのは以下のようなプレイヤーだろう。

画像2

 一方で、以下に当てはまるプレイヤーは2だと言える。

画像2

 読者の中には薄々感づいている方もいらっしゃるだろうが、ここで示した1を『エンジョイ勢』、2を『ガチ勢』と定義したい。

 読者の中には『1と2のどちらにも当てはまる』という方がいらっしゃるかもしれない。その場合は、自分の周りが全員極端な『エンジョイ勢』『ガチ勢』だったとして、自身がどちらの集団に所属していたほうが気楽に過ごせるかについて考えてみてほしい。

 この定義については詰めが甘い部分もあるだろうが、『本記事内や本記事を用いた議論』においては上記のように定義するものとしたい。重ね重ねの説明になってしまうが、あくまでもこれは筆者の考えであり、世間一般ではまだこの定義は通らないものと考えるべきだ。実際に他人と議論する際は、『相手が言葉をどのように定義しているか』を確認することをくれぐれも忘れないで頂きたい。
 本記事で『エンジョイ勢』『ガチ勢』の2つに分けたのは、それが現在最も一般的だからである。
 一部の界隈では『楽しさ重視』『斬新さ重視』『結果重視』の3つに分けることでより良い棲み分けを目指しているものもある。実際そのほうが良いのかもしれないが、そもそもガチ勢エンジョイ勢の定義すら明確にせずに議論しているところに新しい議論の種を投げたところで焚き火の燃料にしかならないと感じたため、本記事ではガチ勢エンジョイ勢という既存の分け方を採用している。


どうしても違う考えの人と遊ぶ必要がある時は

 ここまで『ガチ勢』『エンジョイ勢』という言葉の(筆者にとっての)定義を紹介してきたが、実際に他人と遊ぶ時に面倒事に巻き込まれないためにはどんな事に気をつけるべきかについても考察しよう。

 手っ取り早く、確実に面倒事を避けられる方法は『自分と違う考えの人とは関わらない』ことだ。よっぽど自分と異なる考えを持つ人に興味(嫌悪的なものではない)があるわけでもない限り、似た考えの人同士でゲームを遊ぶほうが安心できるだろう。

 自分と違う考えの他人が居るからといって、すぐに喧嘩腰で相手に噛み付いたり晒しにかかろうとするのは止めよう。自分と考えが違うならどうせ『言葉の定義』が自分と違うのだから、議論を始めたとしても、何度も説明しているように無駄な時間にしかならない。そんな暇があるなら、それこそ好きなゲームを続けているほうが生産的な時間を過ごせるはずだ。

 しかし、主に人付き合いのような理由で、自分と異なる考えの人と一緒に遊ばざるを得ない場は往々にして存在する。そんな時に備えて、『ガチ勢』から見た『エンジョイ勢』、もしくは『エンジョイ勢』から見た『ガチ勢』に対する傾向と対策を考えておこう。

『ガチ勢』が『エンジョイ勢』を傷つけないためには

 『ガチ勢』のあなたは、好きなゲームに関しての最適解を理解している。それは裏を返せば、最適ではない解についての知識があるとも言うことができるだろう。その一方で『エンジョイ勢』に属する相手は最適解を知らないうえに、ほとんどの場合は最適解を知りたいとも思っていないのだ。
 ここで大事なのは、そういった相手があなたと遊ぶ理由は『あなたの知識を自分にも教えてほしい』ではなくあなたと遊びたい』からである、ということだ。

 これは言い換えれば、相手の脳内にある相手にとっての『楽しさ』という花畑を相手の許可なしに、あなたにとっての『楽しさ』=『最適解』という農薬で無理やり汚して回るのは全くオススメできない、ということを意味する。相手が持っているのは『世界に一つだけの花』であり、相手はNo1になりたい訳ではなく相手にとってのオンリーワンで十分満足できているのだ。

 もちろん、効率的な行いをしない相手に効率的な方法を覚えてほしいという気持ちは私にも十分に理解できる。しかし、こういった状況ではあくまでも『聞かれたら答える』に留めたほうが良いのだ。むしろ、あなたが常日頃から息をするように行っているスーパープレイをさりげなく披露することで、『それどうやってるの!?』と聞いてもらうことができるか挑戦するのもまた一興だ。

 また、相手はあなたに合わせることはできないが、あなたが相手に合わせることはできる。たまには肩の力を抜いて最適解以外を試してみるのもいい気分転換になるかもしれない。『急がば回れ』という言葉もある。

『エンジョイ勢』が『ガチ勢』と無難に交流するためには

 『エンジョイ勢』のあなたは殆どの場合、『ガチ勢』な相手並みのモチベーションや技術を持ち合わせていないだろう。そうなると、相手に合わせるといったことはできないのでどうしても申し訳なさや不満といったところからストレスを感じてしまう機会が多くなってしまうだろう。

 一方で、『ガチ勢』の相手からすると、『どのぐらいの実力があるのか』『ゲームの中のどんな部分に楽しさを感じているのか』といった点について普段のあなたから読み取るのは案外難しいことが多い。それどころか、どうしたらあなたに楽しんでもらえるか、満足してもらえるか思い悩んでいることすらあり得る。
 たとえあなたが『一緒に遊んでもらえるだけで満足』と思っていたとしても、相手はそれを知らないか、知っていたとしても社交辞令だと思ってしまうことがあるだろう。本心がわからないからこそ、相手はとりあえず自分の最も得意な事をあなたに押し付けるか、極端に相手自身からあなたに合わせに行こうとして、結果的にあなたを困らせたり悩ませたりしまうのだ。

 これを回避するためには、普段からゲームを遊んでいる自分にとっての『嫌なこと』『嬉しいこと』という言葉の定義を明確にしておき、実際に他人と遊ぶことが決まったら、勇気を出してすぐに『嫌なこと』『嬉しいこと』を伝えると良いのではないだろうか。何でもかんでも指示されるのは嫌とか、ゲームと関係ないことを喋りながら遊ぶほうが好きとか、そういった類の事である。

 伝えた相手には変な人だと思われるかもしれないが、あなたが最も楽しみを感じるゲーム体験を台無しにされてしまうぐらいならそれ以外のことで苦労するほうがまだ良いだろう。気の利く相手ならあなたの考えに合わせてくれるだろうし、そうでないなら相手から敬遠し離れていくはずだ。
 万が一、それを伝えたにも関わらず相手があなたの考えを無視するような行いをしたとしても、あなたには『自分の考えを伝えた』という事実が残る。相手から晒されるような事態になろうとも、そういった事実が残る限りは有利に事を運べるはずだ。

 SNSなどを使っているなら、普段から自己紹介欄などに『嫌なこと』『嬉しいこと』を書いておくのも良いだろう。そうしておくことで、あなたと同じ考えを持つ人からアプローチが来るかもしれない。自分と同じ考えの人と遊ぶのが一番楽しいのだから、勇気を出してそういう仲間を募ったほうがきっとゲームは楽しくなる。


最後に

 今回は『言葉の定義』の大切さと、考えが異なる相手との付き合い方について紹介させて頂いた。
 議論するなら『言葉の定義』を相手と共有し、共通認識を得てからでなければ、まともな議論が成立しないことが多々ある。
 相手と考えが違うなら、面倒事に巻き込まれる前に自衛することも大切だ。『ガチ勢』は自分の考えを他人に押し付けたり他人を下に見たり蔑んだりしないようにする、『エンジョイ勢』は自分がされたくないこととしてほしいことを積極的に伝える努力をする、といったことだ。

 本記事で書いたことを実践するのが面倒なら、ずっと同じ考えを持つ者同士だけで交流してるほうが周りに気を配る必要がないし、気楽でいられる。しかし、そうだとしても、違う考えを持つ人と交流することでしか得られない経験があることは知っておくといいだろう。

(記事内画像作成協力:Kuaty)

【MHW:IB】火力は劣れど盾を構える意義がある - ランスの強みとは

(2020/10/27 追記有)

「ぶっちゃけ、ランスって火力低いですよね。なんで担いでるんですか?」

 そりゃあ当然……単なる与ダメージの数字だけじゃ測れない魅力があるからさ。

 ということで本日は、アイスボーンの任務クエストほぼ全てをランスでクリアした程度にハマっている筆者が『ランスを使う理由』をテーマに持論を展開させて頂きます。

この記事はランスでできることは何となく分かるけどメリットがわからず使ったことがない方向けのランス布教記事であり、『立ち回り』や『おすすめスキル』等の実践的な話には踏み込みません


理由① ガードができる

 『いや当たり前でしょw』と言わんばかりの単純な理由ですが、高難易度化していくクエストにおいては一言で片付けられる話とは限りません。

 モンハンの高難易度にありがちですが、上位やマスター級のモンスターは行動速度が強化されているのみならず、攻撃範囲が大きく回避しづらい攻撃を多用する傾向にあります(尻尾を用いた攻撃や回転するような攻撃など)。さらに、MHWからはダメージを受ける判定が一瞬(数フレーム)ではなくやや長めに継続するモーションが増えています(カーナの尻尾全般、死ハザクの後退中ブレスなどなど)。

 こういった攻撃に冷静に対象できるのがガード可能武器の強みです。

 あ、リオレウス、怒り喰らうイビルジョー、ラージャンなどのモンスターが行ってくる拘束攻撃はガードできないのでマジ勘弁してください。(状況次第では)しんでしまいます


理由② 隙の少なさがトップクラス

 大半の武器種は相手の攻撃を×で回避することになるかと思いますが、スキルレベルを上げない限りその無敵時間は多くなく、よほどの歴戦の狩人でない限り敵の攻撃をかわしつつ攻撃するのは困難でしょう。

 しかしランスはほとんどの場合、相手の攻撃を先述の通りガードで悠々と受け流すことができるだけでなく、豊富な防御手段による隙の少ない立ち回りを行うことができます。

 ランスの突き攻撃中に攻撃を受けそうになったら咄嗟にカウンター突き構えで敵の攻撃を受け流しつつ反撃することもできますし、遠くからブレスを撃ってくる卑怯な相手の攻撃をガードダッシュで防御しながらその距離を詰めるか射程外に逃れることもできます。さらに、盾で防御できない角度から攻撃を受けそうになったらパワーガードを用いることで、若干防御性能が落ちるものの全方位からの攻撃を防ぐこともできます。

 ちなみに、これらの防御手段はランスの主要な攻撃手段である突き攻撃の後隙をなくしながら繰り出すことが可能です。

 つまり、ランスを用いた狩猟中は(攻撃を欲張りすぎない限り)ほとんどの攻撃からダメージを受けずに狩猟を進めることができます。

 あ、ナナ・テスカトリテオ・テスカトルリオレウス希少種、リオレイア希少種、怒り喰らうイビルジョー辺りが用いる『ガードできないのにダメージを与えてくる攻撃』は勘弁してください。しんでしまいます


理由③ クラッチ・傷つけ・ぶっ飛ばしがしやすい

 モンスターの傷つけやぶっ飛ばしには苦労させられます。クラッチしようとして敵の攻撃に被弾するのは序の口で、傷つけ中に攻撃を受けることもあれば、ぶっ飛ばしのためにクラッチクローで向きを変えた瞬間に攻撃を受けてチャンスをふいにするなんて事もあります。ランスの使い手でさえも、通常のクラッチの使い方をしている限りはその洗礼を受けてしまいます。

 しかしカウンタークラッチ構え中に相手の攻撃を受けることに成功すると、クラッチ中に一定時間スーパーアーマー(攻撃を受けてものけぞらない)効果が付与されます。その間に攻撃を受けようと、悠々と部位を選んでクラッチできます。

 そうそう。これは意外と忘れがちですが、カウンタークラッチで敵に張り付いても部位間を移動することができます。そのため、体力さえあれば確実に敵の弱点に傷をつけることができます。

 あ、大層な事言ってますがカウンタークラッチの効果中は無敵じゃないんです。不動の装衣みたいなものなので、連続攻撃とか大技は勘弁してください。しんでしまいます


補足: 究めれば拘束も狙える

 乗り蓄積値が多いわけではないが、ランスは段差なしで乗りが狙える貴重な武器です。それに加えて、こちらも蓄積値は少ないものの、盾攻撃やカウンタークラッチの張り付きを顔に当てることで気絶を狙うこともできます。狩猟中にどちらも狙うことができれば、立派なランス使いと言えるでしょう。


◆  ◆  ◆

『ランスの3つの強みはわかったけど、それって実際のところ狩猟にはどう役立つんですか?結局強そうじゃなさそうなんだけど』

 そりゃあアンタ……冒頭にも申し上げたが、ランスの強さは数値では見えない部分によく表れているのだよ。それを端的に説明するなら、『実家のような安心感』を自分や他人に与えられることだね。

 ということで、実際に使ってみてわかりはじめた影の強みがコレ。


理由④ そうそう死なない

 初見だったり不慣れで緊張するモンスターの相手をする時。多彩な防御手段で様子を見つつ攻撃範囲やタイミングを学びながら狩猟ができます。

 MHWのエンドコンテンツの1つ、調査クエストにおいては報酬がおいしいクエストに限って1乙や2乙の制限がかかっていることはザラです。しかしランスならそんなクエストでも(大概は)気楽に戦うことができます。前述の通り、冷静にさえなれれば被弾する要素が少ないのがランスです。

 マルチプレイであれば、そうそう死なないということはクエストや状況によっては他メンバーに乙る権利を譲ることができているとも言えます。他のメンバーの乙へのプレッシャーを軽減することができ、結果的に火力の向上に繋がります


理由⑤ 一家に一台、クラッチ担当。

 前述の通りではあるけど、クラッチ傷つけが地味に重要なのにそれが地味に面倒な他の武器では意外とストレス要素になりがち。そんな中、カウンタークラッチを使いこなすことで敵に邪魔されず、しかもモーションの短さを生かして迅速に傷延長が行えるのはランスの大きな強みです。

 途切れぬ傷延長によってPTメンバーは攻撃に専念することができるため、結果的に火力の向上に繋がります


応用: 『攻めの守勢』でフレーム回避のイメージをつかむ

 相手の攻撃に対しタイミングよくガードやカウンター構えやガードダッシュ等を行うことで攻撃力が上がるようになるスキルが攻めの守勢です。

 ここでいうタイミングとは、『敵の攻撃が自分に当たる瞬間〜その直前』のことを指します。このタイミングは、実は『ふつうに回避した時にフレーム回避が成功するタイミング』とほとんど変わりません。

 すなわち、攻めの守勢のタイミングに慣れればランス以外の武器を扱う際にもフレーム回避を行いやすくなるため、結果的に(プレイヤー本人の)火力の向上に繋がります


追記:ランスの強みはクラッチ攻撃強化で死に絶えたのか?

 結論から言えば、そんなことはないと私は思っています。

 ランスは、現在もなお全武器種中で上位クラッチ攻撃速度とそこそこの後隙の少なさを兼ね備えています。

 モンスターハンターワールド:アイスボーン 公式ガイドブックによれば、ランスが傷つけを行うまでの速度は約2.13秒で、弓・太刀に次いで3位である。また、クラッチ攻撃を終えたうえで行動可能になるまでの速度は約4.57秒で、全武器種中7位とほぼ中間に位置している。

 弓や太刀でクラッチ攻撃したほうがいい、と言う人もいるかもしれないが、それらの武器種は(マルチプレイにおいては)クラッチ攻撃をするよりも普通に攻撃しているほうが火力が出せる武器のはずです。

 これに対し、ご存知の通り我らがランスは普段からDPSが低い武器です。即ち、ランスが多少クラッチ攻撃をしたところでDPSに大きな差は生まれないでしょう

 ランスが相手の些細なモーションの隙を文字通り突いて傷をつけられるという事実はクラッチ攻撃強化スキルがあろうとも無かろうとも変わりません。そして、傷が付きさえすれば他人の火力向上に貢献できるため、クラッチ攻撃後の後隙で被弾してしまおうが相討ちに持ち込めた時点で勝ちなのです。DPSは(セリエナの)浜で死にました。クラッチ攻撃の重要性を伝えるために。

 総じてクラッチ攻撃強化スキルが実装された後も、ランスを使っている狩人がいるならその人に傷つけを任せるのが(マルチプレイにおける)最適解であることに揺らぎは有りません。


最後に

 なんだかんだ言ってマルチプレイでなるべく他人に迷惑をかけたくないならランスが気軽に担げる武器種ですし、ソロでじっくり確実にクエストクリアしたい時にもってこいな武器種もランスです。モーションのほとんどの後隙が少ないので格闘ゲームでコンボキャラが手に馴染む人におすすめな武器種もランスです。

 目に見える数字だけがハンターの実力の全てではありません。単に装備だけで火力を上げるのではなく、立ち回りを意識し、死なないことで火力を出すという考え方を実感しやすいのもランス。

 ジンオウガ相手に突き攻撃で相手のカウンター攻撃を誘発し、そのカウンターをカウンター突きでいなしつつ攻撃を続け再度相手のカウンター攻撃を誘発し、そのカウンターをカウンター突きでいなしているうちに相手のジンオウガの帯電状態を解除できてしまう(※)。といった音ハメ文章ハメみたいなことができてしまうのもまたランス。

 ここまで読んでくださったそこの貴方。持て余しているムフェトランスかマムランスかその他何かのランスがあるなら、少し触ってみませんか。ランスはいいぞ


(※)実際の例はこちら。


人生で初めてWebアプリを公開した際にやらかした3つのこと

 初めましての方は初めまして。とある企業でソフトウェアを作っているエンジニアの端くれです。
 この度、あるゲームの攻略情報を見つけやすくするために、ブラウザで見ることができるWebアプリを作って公開しました。
 作成に要した期間は2019年12月11日〜2019年12月24日、だいたい2週間ぐらい。時間は平日3〜5時間程度、休日10時間程度。合計80時間ぐらい。
 こういったものを作ったことはあれど、世の中の誰にでも使ってもらえるように公開するのは初めてでした。
 自身のTwitterを通じて他の人に伝え広めてみたところ、ありがたいことに公開から1週間で5万PVぐらいのアクセスを頂き、その後も継続的に多くの方にご利用頂いています。

 で、作ったのはいいのですが、その過程には色々と失敗してしまったことがありました。
 自身の反省を整理するついでに、これからWebアプリを作ろうと考えている方に同じような過ちを冒さないでもらうべく、3点の失敗点について書き出していきます。

前提:どうやって作ったのか

 Webアプリを作るために、 "最終的には" 以下のものを使いました。
 ・Pythonプログラミング言語
 ・Visual Studio Code(ファイル編集)
 ・Docker
 (Pythonを仮想環境上で動かす)
 ・Django
 (PythonでWebアプリを作るために必要)
 ・PythonAnywhere
 (サーバー借りてWebアプリを動かす)
 ・MySQL
 (Webアプリで表示するデータを管理)
 ・お名前.com
 (Webアプリに行くためのURLを用意)

 Webアプリを実際に作る際にはDjangoが開発の中心になっていましたが、それを使うのは初めてでした。そのため、Djangogirls(日本語版)というサイトを参考にしながら開発を行いました。

やらかし1:データを用意するのが苦行だった

 冒頭でも軽く触れましたが、今回作成したWebアプリを作った理由は『某ゲームの攻略情報やデータを見やすく加工して表示したら需要あるかな』といったものでした。これを実現するためには、当然ですが加工するための攻略情報やデータを自前で用意する必要があります。
 それを用意するために私が取った行動は……手入力によるゴリ押しです。

 今の時代、それこそ今回の開発で用いたPythonを用いると、既存のWebサイト上の攻略情報を片っ端から引っこ抜いてきてMySQLというツールに自動で保管するぐらいは簡単にできてしまいます。
 ただ、『著作権』やら『○○のパクリ』といった指摘をされてしまうリスクを考えると、そういった方法でデータを用意することはできませんでした。加工して表示するとはいえ、他サイトの攻略情報を引っこ抜いてくるのは『丸パクリ』『コピペ』と変わらないですからね。

 なので自分でデータを集め、それらの情報同士を結びつけてより価値のある情報を生み出せるようにする作業を手入力ゴリ押しで行ったのですが……冗談抜きに40時間かかりました。
 幸い今回の私は謎の活力に溢れていたため乗り越えることができましたが、データの準備に時間をかけ過ぎた結果やる気が途切れてしまいWebアプリ開発を断念する、というのはとても勿体ないです。

 もしも皆さんが初めて個人でWebアプリを作って公開しようと思うようなことがあれば、できる限り『日記』や『カレンダー』などのように『自分で予めデータを用意する必要がない』ようなツールを作ることを目的に据えることをおすすめします。
 万が一作る必要があるなら、せめて少しでも手入力を避ける方法がないか検討すべきです。今回の私は利用しませんでしたが、Pentaho Data Integration 等のデータ加工ツールを使うと捗ると思います。

やらかし2:データベースで追加料金を取られた

 ここでいう『データベース』とは、先述の "MySQL" や、これから触れる "PostgreSQL" のようにデータを管理するためのツールの総称です。

 私は開発したWebアプリをPythonAnywhereというサービスでサーバーを借りて公開しようと考えていました。そして、Webアプリで表示するデータ(やらかし1で準備したもの)を保管するためのデータベースも、そのPythonAnywhere上で利用させてもらおうとしていました。

 下調べでは、PythonAnywhereで使えるデータベースの種類は "MySQL" と "PostgreSQL" の2つ。最低限のサーバーを借りる料金さえ支払えば、どちらも無料で利用できるという情報も入手していました。
 私は普段から前者を使用していましたが、後者はあまり利用したことがありませんでした。しかし、後学のために、と考え"PostgreSQL" を利用することを選択しました。これが悲劇の始まりでした。

 やらかし1で用意したようなデータをPostgreSQL準備し終えるとともにWebアプリの開発を順調に進め、いざPythonAnywhereを利用してWebアプリを公開するのと同時に必要なデータベースの利用申請を行おうとした時でした。

PythonAnywhere公式
 『PostgreSQLを使うなら追加で 500円/月 払って』

 あれれ〜?おっかしいぞ〜?
 ……先述の "最低限のサーバーを借りる料金" として既に500円/月を支払い始めていた私にとっては思いがけない言葉でした。今回開発したWebアプリケーション自体は "PostgreSQL" を使わないといけない理由が無かったため、"PostgreSQL" を使用するのを諦め、無料で使える "MySQL" に乗り換えることにしました。

 ところで、MySQLPostgreSQLは本質的にはどちらも同じ『データベース』としての機能を持っているのですが、いざ移行するとなると細かな部分の差異があり、データを手動で加工しないともう片方に突っ込むことができません。
 この対応作業により、Webアプリがほぼ完成していたにも関わらず追加で10時間ぐらいの作業を余儀なくされました。

 即ち、これを読んでいる皆さんにお伝えしたいのは、もしPythonAnywhereのような外部サービスを利用してWebアプリケーションを公開するのなら、きちんと自分が使いたいツールが使えるかどうか、それは無料で使えるのか、といった部分を調べたうえで使用するツール等を検討したほうが良いということです。
 目の前に餌をぶら下げられながらもお預けを食らった動物のような虚無感を抱きながら10時間作業を続けるよりも、面倒だなぁと思いながら外部サービスの説明書きを数時間調べるほうが圧倒的にマシなはずです。

やらかし3:ぽっと出のWebアプリに広告付けて稼がせてもらえるほどGoogleは甘くない

 2つのやらかしを乗り越え、なんとか一般の方にも利用してもらえるようなWebアプリを作成した私。知り合いに使い心地を確かめてもらいながらも、「がんばって作ったんだからページ上に広告載せて不労所得を貰いたいよな」などという不埒なことを考え始めます。

 そこで目を付けたのは、Google AdSense。サイト上に載っている広告に "Ads By Google" というような文字が書かれているようなものを配信しているサービスで、ざっくり言えば "審査に通ればページを閲覧している人に合わせて中身が変化する広告を配信させてくれる" というものです。

 物は試し、と早速審査に挑戦してみることに。
 そして審査の結果は……なんと……

価値の低い広告枠: コンテンツが存在しない
AdSense のプログラム ポリシーに記載されているとおり、ユーザーにとって価値がほとんどないページやアプリ、または広告の比率が高すぎるページやアプリには、修正が行われるまで Google 広告が表示されません。これには、広告配信専用のページや、コンテンツが存在しないページやアプリが含まれます。

 『コンテンツが存在しない』と一刀両断されてしまいました。
 これに関して調べてみたのですが、どうもGoogle AdSenseにおける『コンテンツ』というのは『ブログの1記事』のような単位を指すものらしいのです。
 それに対して、私が今回作ったWebアプリは表面上は『検索条件(ゲーム内要素)を指定してボタンを押すと検索結果(おすすめの組み合わせ)が出力される』程度のものです。
 確証はありませんが、『コンテンツが存在しない』と捉えられても無理はないですね……。

 といったように、広告を載せるための審査に通るためには『各種広告サービスごとの専門知識』を要求されます。
 今回の私はさっぱりと諦めてしまいましたが、『広告を載せさせてもらえるようなWebアプリを作るコツ』が世の中のどこかには存在しているのかもしれません(実際、私が作ったWebアプリと同じゲームに関するWebアプリで広告を載せることができているものが存在するので……)。

まとめ

 長々とやらかした事について書き連ねていましたが、これからWebアプリを作ろうと考えている皆さんは『失敗してもいいからとりあえず動いてみる』ことから始めてみてはいかがでしょうか。

 ここまでお読みいただいた方なら薄々お察し頂いていると思いますが、Webアプリを作る時に "やらかし" をしたくないなら、下調べがとても大事です。
 ただ、やらかし1の部分でも触れたように『準備に時間をかけ過ぎた結果、やる気が皆無になってしまう』というのも勿体ない話です。まずはチュートリアル等で紹介されているものを写経するのでも構わないので1つ作り動くようにすることで、Webアプリ作りの一連の流れを理解することから始めるのも悪くないでしょう。
 人間誰しも、小さくとも成功経験を積み重ねてこそやる気が維持できる生物だと思います。

 とはいえ、失敗してしまうことがあるのもまた人間です。サガです。そこはもう諦めてください。むしろ、自分ひとりで開発しているのだから失敗してもまあ大丈夫、ぐらいの気持ちでいたほうが伸びやすいと思います。

 なんだか矛盾しているような事を書いてるように思えてきましたが、要するに『失敗できるうちに失敗しておきつつコツコツ成功経験を積む』ということができると効率良く身についていくのかな、などと若輩者なりに感じています。

 ……ということで、お互い気長に学んでいきましょう。
 ここまでお読み頂きありがとうございました。

【MHW:IB】 ラージャンの『威圧的な足跡』があるエリアはラージャンの縄張り説

 モンスターハンター:ワールド アイスボーンに実装されて一ヶ月近くが経ってもなお、その存在感を発揮する復帰モンスター、『ラージャン』。
 今回はそんなラージャンの『縄張り意識の強さ』について、気になったことを調べてみました。


『威圧的な足跡』に関する3つのギモン

画像1

画像:『龍結晶の地』地域内の特定のエリアに残された『威圧的な足跡』

 ①『威圧的な足跡』、少なくないか?
 事の発端はこの疑問でした。『威圧的な足跡』といえば、ラージャンが残す痕跡の一種であり、ラージャンが出現するクエストといえばコレを拾うのがお約束、と言っても過言でない存在感を見せてくれる痕跡です。
 しかしこの威圧的な足跡、ラージャンを数十分ストーキングしつつ痕跡を集めるとわかりますが、エスト開始時にクエスト地域上に存在しているもの以外はほとんど見かけることがありません。

 ②『威圧的な足跡』、エリアの繋ぎ目に多くないか?
 極稀にクエスト中に歩行しているラージャンが『威圧的な足跡』を残すこともあるようですが、先述の通り殆ど見かけることはありません。
 そしてクエスト開始時に既に存在している威圧的な足跡は、必ずと言っていいほどエリアの繋ぎ目に存在し、それ以外の場所に存在することがありません。少なくとも私は見かけたことがありません。

 ③『威圧的な足跡』、位置が固定されてないか?
 何度も同じマップでラージャンのクエストを行っているハンターの方はお気づきでいらっしゃることでしょう。この『威圧的な足跡』、何度クエストを始めても位置が変わらないのです。
 もちろん、既存の他のモンスターもクエスト開始時に似たような場所に痕跡を残す事は多々あります。しかし、同じクエストでも開始時のモンスターの初期位置が異なる場合があり、その違いによっては同じ場所を調べても痕跡が残されていないことがあります。

 以上の3つから、ラージャンの残す痕跡の一種である『威圧的な足跡』はエスト開始時に必ずと言っていいほど特定のエリアの繋ぎ目に存在し、その後増えることは殆どないという痕跡であることが推測できます。


『威圧的な足跡』の有無でラージャンの反応が違う

 では、この『威圧的な足跡』はラージャンにとって何を意味するものなのでしょうか?
 私は、これが『ラージャンの縄張りであることを示すもの』であると断定しました。

 その証拠と思われる動画を撮影しましたので、ご紹介します。まずは、威圧的な足跡が存在したエリアでラージャンに遭遇した場合。

 念のため、威圧的な足跡の痕跡を採取したうえで十分な時間が経過した後、つまりマップ上に採取できる威圧的な足跡の痕跡がない状態でエリアに侵入しています。
 ラージャンはこちらに気づくや否や、金獅子と呼ばれる姿に変貌し威圧的な咆哮を放っていることが分かります。軽く小突いただけなのにいきなり怒ってしまったのです。

 続いて、威圧的な足跡が存在しなかったエリアでラージャンに遭遇した場合。

 こちらのラージャンは我々に気づいたものの怒りを見せることはなく、こちらへ適当に飛び掛かってきています。先ほどの金獅子と呼ばれる姿に変貌した場合と比較すると、対応が大きく異なっていることが見て取れます。

 もちろん、これらはの動画で紹介した遭遇例は各地に存在するラージャンの縄張りの一部でしかないため、これが全てに当てはまるとは限りません。とはいえ、何かしらの傾向があることは間違いないのではないでしょうか。

補足:受付嬢の一言

 ちなみにこの現象と関係があると思われる話を、実は受付嬢がしているタイミングがあります。それは、ラージャンを初めて狩猟した後に、先述のような『初手で怒るラージャン』に出くわした際のものです。
 もう一か月前のことですのでその場面のスクリーンショットが手元にないのですが……その際の受付嬢は、『ラージャン縄張り意識が強く、縄張りで敵に遭遇するとすぐに怒りを露にする』といった内容の話をしていた記憶があります。
 この話は、先述の『威圧的な足跡』の件や『威圧的な足跡があったエリアで遭遇するとすぐに怒るラージャンの件と一致するのではないでしょうか……!?


最後に

 ふと気になった勢いでキーボードを叩いてしまったため、この記事にはまだ確証に欠ける点があるかもしれません。とはいえ、モンスターとの遭遇時すぐに怒り状態になってしまわれれば、ハンターとしてはクラッチクローのぶっ飛ばしや傷つけを行いづらくなり、後手を取られる戦いになりがちなのも事実です。
 そのためラージャンの狩猟に挑む際は、エリアの入口付近に『威圧的な痕跡』がない事を確かめたうえで、狩猟を始めてみてはいかがでしょうか?

【MHW:IB】面倒なことを(できる限り)避けつつ『自分だけの最強装備』を作る方法

 多分これが一番楽だと思います。

 前回の記事では『おすすめ最強装備』が必ずしも『あなたにとっての最強装備』とは一致しないことについて紹介しました。
 そして今回の記事では、あなたが持っている防具、護石、装飾品といった全てのリソースを活用した『あなたにとっての最強装備』、言い換えれば『自分だけの最強装備』を作る方法についてご紹介します。
 (まだ前回の記事をお読みでない場合は、以下のリンクから先にお読み頂くことをオススメします)


『自分だけの最強装備』を作るために必要なもの

 という事でまずは、必要なものから紹介していきます。
 ① 自分にとって欠かせないスキル
 ② 装備を作る参考にしたい装備紹介コンテンツ
 ③ MHW スキルシミュ(泣)
 ④ 忍耐力(初めて作る時だけ必要)
 ⑤ 装飾品チェックリスト(あると超便利)


① 自分にとって欠かせないスキル

 これは要するに、前回の記事の『動画の内容と視聴者の実情とのギャップ』の③で触れたような話です。この欠かせないスキル、というのは細かく分けると2種類存在すると思います。

①-1 生存スキル

 大半のスキルはこちらに当てはまると思います。例を挙げればガード性能・強化、回避距離・回避性能、体力増強、耳栓、〇耐性……などが該当します。
 前回の記事でも少し触れましたが、回復の手間が増えたり倒されることによって与えられるダメージが落ちてしまうぐらいなら、最初からこの分類のスキルを選ぶことをためらわないほうが良いです。

①-2 宗教上の理由で必須のスキル

 このスキル群は具体的に定義しづらいので例を挙げるならば、ボマー、鈍器使い、スタミナ奪取、肉焼き名人……などを指すでしょうか。
 これについても、躊躇わず自分の信念を貫き通すべきです。そのうえで最低限以上の狩猟貢献ができるのであれば、少なくとも私は応援します。

 以上2種類を挙げましたが、こういった『あなたにとって絶対欠かせないスキル』があまりにも多すぎると後々作りたい装備を見つけ出すのに苦心することになります。そのためこれらのスキルは、多くとも2~3種類に留めておくのが無難です。


②装備を作る参考にしたい装備紹介コンテンツ

 前回は装備紹介『動画』について触れたわりにここでは『コンテンツ』にすり替わっているのはどうしてだろう、と感じた方もいらっしゃると思いますが、実際のところ参考にするものは動画である必要はありません。
 今回紹介する方法は、「スキル」(と武器の装飾品スロットの情報)さえ分かれば使うことができます。よって、使いたい「スキルの組み合わせ」が確認できるなら、狩猟風景の最後にチラッとスキルを見せている動画でも、装備紹介ツイートのスキル構成の部分でも、情報源は何だって構いません。
 お気に入りのスキル構成を見つけたら、後で使うのでスキルの一覧をメモしておきましょう。

 例えば「ちょっと面白そうな狩り方してみたいな~」と考えて、以下の動画を閲覧してみたとしましょう。見た目がキラキラな人々が睡眠特化の双剣ディアブロスを狩猟する動画です。
Youtube動画: 【MHWI】睡眠双剣が4人集まるとモンスターが何もできずに死ぬ

(この動画の投稿者さんには、本記事にこの動画へのリンクを掲載する許可を予め頂いております)

 この動画では、再生時間 5:43 の辺りに発動スキル一覧がちらっと映ります。すかさず動画を停止して、この発動スキル一覧のスキルをメモしましょう。
 この動画の場合は、精霊の加護5、攻撃4、睡眠属性強化4、属性開放/装填拡張3、見切り3(※)、超会心3、ランナー3、体力増強2、逆恨み2、匠1ですね。また、リオレイア希少種の防具が4部位なので『金火竜の真髄』というシリーズスキルが効果を発揮し、『精霊の加護・極意』と『真・特殊会心』が発動しているようです。

 (※)装衣の装飾品スロットを使用して増えているLvはカウントする必要はありません。

 また、後で『武器の装飾品スロットの情報』も必要な情報になるのでメモしておきましょう。この動画で使われているのは双剣ネスルアーセファーⅡで、スロット強化をされていないので装飾品スロットは『なし』です。


MHW スキルシミュ(泣)

 通称『泣シミュ』です。これはブラウザから利用できるツールなので、こちらからアクセスできます。
 念のためURLも載せておきます。 https://mhw.wiki-db.com/sim/
 具体的な使い方は後で詳しく説明しますが、実際に使い始める前に逃げずに立ち向かわなくてはならない手順があります。


④ 忍耐力

 泣シミュで『自分だけの最強装備』を見つけられるようにするために、面倒ではありますが『自分が持っている装飾品を泣シミュに登録する作業』を忍耐強く行う必要があります。
 これは泣きシミュを使い始める最初の一回だけ必要な作業です。それ以降は持っている装飾品の数が増えた時にその分を反映するだけで済むようになるので、辛いのは今回だけです……!
 泣シミュに装飾品を登録する方法は次の通りです。ここで使用している画像はスマートフォンのブラウザから泣シミュを見た場合ですが、パソコンのブラウザからでも同じ手順で登録ができます。

1.トップページ(こちら)を開く
2.『装備設定』(画像の赤い丸の部分)を選ぶ

画像1

3.ページの内容が変わったら、少し下のほうまでスクロールします
4.『奴』だ……『奴』が来たぞッ……!!

画像2

5.装飾品の名前の右側にある「装飾品の数」を、自分が持っている数に合わせます。これをLv1装飾品~Lv4装飾品まで全て行います。

 ……はい。この作業はかなり辛い作業です。現在確認されている装飾品の数は398種類ほどであり、カントー地方からホウエン地方までのポケモンの種類よりも多いのです。
 ですが、先に説明した通り、この登録さえ済ませればこんな作業をする必要はほぼ無くなります。
 そして何よりも、これをすることによって、『スキルを複数選ぶだけで自動でそのスキル構成を再現できる防具・護石・装飾品の組み合わせを自分が持っている物に限定して検索』できるようになり、自分で1から考える方法と比較するとめちゃくちゃ時短になるからです。

 あ、待って待って!今すぐに装飾品を登録してもいいのですが、装飾品の管理がちょっとラクになるツールをこの後に紹介するので、慌てずそのままこの記事を読んで頂ければ幸いです。

 ちなみに、一度装飾品の数を登録するとあなたが使っているブラウザ内に装飾品の情報が登録されるため、ブラウザを開きなおしても登録した装飾品の数はそのままです。努力は報われるのです……!
 ※ただし、ブラウザの設定を変更する、スマートフォンの『クリーナー』のようなアプリを使用するなどが原因で、保存されていた情報が消えてしまうという恐ろしい事があり得ます……。幸いバックアップ機能があるので、こまめにバックアップをしましょう!
 ※バックアップ機能の使い方は以下の通り。

1.先ほどの『装備設定』のページを一番下までスクロールします。
2.『装飾品のエクスポートとインポート』という部分が出てくるので、説明書きに従ってください!(投げやり)

画像3

とはいえ一応補足しておきます。

3.『エクスポート』を押すと赤枠の部分に文字が表示されるので、その文字を余すことなく全てコピーして、メモアプリなりtxtファイルなり思い出しやすい場所に貼り付けて保存しておいてください。

4.エクスポートした情報をブラウザに戻したい時は、保存した文字を余すことなく赤枠の部分に貼り付けたうえで『インポート』を押せば復元できます。


⑤ 装飾品チェックリスト(あると超便利)

 さて、くどいほどに説明を繰り返しておりますが、持っている装飾品の管理が一番面倒かつ一番重要です。
 しかし、当然といえば当然ですが、先に説明した泣シミュの装飾品登録画面は『持っている装飾品を効率よく管理するためのツール』ではないため、あの画面だけで持っている装飾品を管理するのはちょっと大変です。

 あぁ、どこかに『手軽に持っている装飾品を効率よく管理できるツール』が都合よく存在したりしないかなぁ……

 と思いつつTwitterのタイムラインを眺めていた私は、とんでもないものを発見しました。

https://twitter.com/kuaty8944/status/1184128897798922240 ) 

なんと、全国のセブンイレブンの店舗で印刷できる『装飾品チェックリスト』です……!ご覧の通り、持っている装飾品の数の分だけマークを塗るだけで、各装飾品を持っている数が一目瞭然になります!

 泣シミュは装飾品の管理に関してはちょっと手間がかかるという弱点があります。
 『一度装飾品登録した後で装飾品が増えるといつかまた更新作業が必要』になりますし、かと言って装飾品を拾った時に新規入手・増加した装飾品をすぐ登録するためには『泣シミュの装飾品登録ページを常に開いておく』必要があります。
 どちらも面倒ですよね……。

 でも、このチェックリストがあれば管理の負担が軽減されます。
 個人的なオススメの使い方は、『泣シミュに数値を登録した分はペンなど消せない筆記具で、それ以降に拾った装飾品は鉛筆など消せる筆記具で記録する』という方法です。

画像8

 泣シミュの装飾品数量を更新するためにどこの数値を変えればいいかが一目瞭然ですし、その更新が終わったら消せる筆記具で記録した部分を消せない筆記具で塗り替えるだけで何度も装飾品更新に使えます。

 ただしこのチェックリスト、配信は 10/22(火) まで…!

 人気があれば再配信されるかもしれませんが、今のうちに入手されることを強くオススメします。

 実はこのチェックリストを見て唐突にこの記事を思いつき、チェックリストの配信期間中に一気に記事を書き上げました(小声)

※ 2019/10/23 19:40頃 追記
 チェックリストの第2回配信が開始しています。期間は10/23(水) ~ 10/30(水) とのことです!
 上記のツイートにぶら下げる形で第2回配信の詳細が記載されていますので、まだ入手されていない方は是非ご確認ください!

画像付き解説、泣シミュのつかいかた

 準備段階だけでもかなり文字数を割いてしまいましたが、お待ちかねの『自分だけの最強装備』を見つける時間がやって参りました。
 まずは画面上に表示されるボタンの使い方から紹介します。


画像4

① あなたのプレイヤーキャラクターの性別を選びます。

② あなたが『今から調べるスキル構成』と一緒に使いたい武器が持つ装飾品スロット数を指定します(スロット数増加のカスタム強化にも対応)。
 例えば『Lv4-1-1』という表記は、『Lv4のスロットが1つ、Lv1のスロットが2つ』存在することを表します。

③ 検索結果画面に表示する装備構成の最大数を指定します。あまり増やしすぎると検索に時間がかかってしまう可能性があるため、特にこだわりが無ければ変えなくても問題ありません。

④ マスターランクの装備や上位の装備を検索結果から除外できます。
 いま上位の方は「マスターランク装備を除外」に、いまマスターランクだけど『γ』という名前のついた上位防具をお持ちでない方は「上位装備を除外」にチェックを入れると幸せになれます。

⑤ 検索結果のうち、防具を全て揃えた際の防御力や属性耐性が一定以下になる検索結果を除外できます。
 何も指定しないほうが多くの装備を検索できる可能性がある
ので私は指定していませんが、お好みでどうぞ。

⑥ ここのスキル名が書かれたプルダウンを選び、それぞれのスキルレベルを選択することで『これから作る防具が最低限満たしていて欲しいスキル構成』を指定します。
 Lvを選択した部分については色が変化するため分かりやすいです。例えば上記の画像であれば、スタミナ急速回復Lv3、体術Lv5、ランナーLv3、地質学Lv1、滑走強化Lv1をスキル構成に含めることができる装備を検索することになります。

画像5

⑦ ここは⑥と似ていますが、こちらは『これから作る防具に余らせて欲しい装飾品スロット数』を指定するようなものです。
 例えば『Lv1スロット』をLv3にすれば、検索結果に表示される防具はLv1の装飾品スロットが3つ空くことになります。
 これを利用すると、戦う相手に合わせて耐雷珠や耐龍珠、さらにはヴァルハザク対策に耐瘴珠……といったように、装飾品を付け替えるための余地を残すことができます。

⑧ この検索ボタンを押すと、①~⑦で指定した条件を満たす防具・護石・装飾品の組み合わせを検索します。検索結果はこのボタンの下側に表示されます(後述)。

⑨ この追加スキル検索ボタンは、泣シミュがこれ1つだけで不動の地位を獲得していると言っても過言ではない(当社比)強烈な固有性です。
 ①~⑦の条件を満たしたうえで、そのスキル構成に更に追加できるスキルがあるかどうかを調べることができます。検索結果はこのボタンの下側に表示されます(後述)。

 感動すぎて涙が出る機能です。……ファッ!?もしかして泣シミュの由来ってそういうことなんですか!?(真実かどうかは知りません)

⑩ このリセットボタンで、⑥と⑦で選んだスキル構成を、真っ白な状態に戻します。①~⑤は維持されるので、『同じ武器や防御力等の条件で別のスキル構成を調べたい』時に重宝します。

画像6

ここからは「検索」ボタンによって検索結果が出た際に表示される部分です。

⑪ この行1つ1つが検索結果であり、押すことで⑫~⑭のような情報を含む詳細画面を表示することができます。

⑫ ここから下が詳細画面です。⑪をもう一度押すと一度表示したものを非表示にできます。

⑬ 詳細画面に表示されている防具や護石を『固定』したり『除外』する設定を行えます。安全ピンが『固定』、一時停止の標識っぽい方が『除外』です。

 私は『固定』はあまり使いませんが、どうしても使いたい見た目の防具がある時にその部位の防具を固定する……というような使い方ができるのではないでしょうか。
 『除外』を活用すれば、持っていない防具や護石を使っている装備セットを検索結果から除外できます。とはいえ、検索結果に出てくるものは持っていたほうが後々得するものである可能性が高いので、除外するついでにウィッシュリストに登録しておくのがオススメです。
 『固定』も『除外』も、もう一度⑧(検索ボタン)を押してから効果を発揮します。固定や除外を解除したい場合は、装飾品登録でも使用した『装備設定』で行ってください。

⑭ その防具に付けるべき装飾品の一覧です。防具・護石とここを見て何が必要かを把握し、その構成をゲーム内で再現するだけで、ついに『自分だけの最強装備』が完成します。

画像7

 長くなりましたが、画面の説明はこれで最後です。こちらは「追加スキル検索」を実行し、時間をかけて検索結果が表示された時の画面です。

⑮ ここのスキル名・スキルLvをクリックすると、⑦や⑧で指定するスキル構成に勝手にそのスキル名・スキルLvが追加されます。
 その状態でもう一度⑧(検索ボタン)を押せば、さらにスキルを盛れる装備構成が表示されます……!
 ただし、一覧に表示されたスキルを全て同時に入れることができるのではなく、『このうち1つぐらいは追加できる』という場合がほとんどです。片っ端から選んでしまうと、さすがに検索しても検索結果に何も表示されなくなります。


 ゼェ……ゼェ……なんだか泣シミュの説明書を一から作っている気分になってきました。前の記事よりも長文になってしまい大変恐縮なのですが、どうかもう少しだけお付き合いください……!


検索で「自分だけの最強装備」を見つけ出せ

 恐らく画面説明の部分が長すぎてここまで飛んできた方も多いと思いますので、泣シミュを使うための手順を簡単に整理しておきましょう。

1.スキルレベルを選ぶ
2.検索する
3.検索結果が多いと思ったら (大体50件以上) 追加スキル検索する
4.追加できるスキルから1つ選んでもう一度検索する
5.検索結果に満足できたら、一つ選んで装備構成をマネする

 なんという事でしょう……今までの画面説明が何だったのかというほどの簡潔さです。
 まあそれはさておき、大概の場合はこれで『自分だけの最強装備』の完成です!


補足:もしも検索結果が見つからなかったら

 しかし人生、なかなかそうは上手く行かないこともあります。検索結果0件も人生の一部よ……。

 『検索結果がない』ことは、ほとんどの場合は『あなたが今持っている防具・護石・装飾品では、あなたの欲しいスキル構成を再現できる組み合わせがない』ことを意味します。
 そのため、『防具や護石を新しく作る覚悟をする』か、『欲しいスキルを減らす』ことが必要になります。
 私のオススメは、以下の順で検索条件を変えつつ何度も検索し直すことです。

 1.防御力・属性耐性の条件を外す
(2.防具や護石の除外設定を解除する)
 3.参考にしたコンテンツから引っ張ってきたスキルやスキルLvを減らす
 4.自分と向き合う(自分に欠かせないスキルを減らす)

 2を行うと『自分が今持っていない防具や護石』が必要になる装備が確実に検索結果に出てくるので、新しく作るのが面倒な方は飛ばしてもよいと思います。

 3において最優先で減らすべきスキルは、『参考にしたコンテンツのコンセプトとは関係のない、余計なスキル』。
 例えば、砲撃しか使わないタイプガンランス装備で雷属性強化が入っていても、無駄になってしまいますよね。そういった余計なスキルから削りましょう。
 他に3で減らせそうなスキルは、『Lvが高いスキルのうち少し減らしても問題なさそうなスキル』です。例えば、双剣装備のランナーをLv3からLv2に減らすようなイメージです。

 3までの全てを実施しても検索結果が出てこない場合の最終手段が、4です。あなたに欠かせないスキルと折り合いをつけるべき時が今なのかもしれません……!


 余談ですが、こうして泣シミュを使っているとなんだか楽しくなってきませんか?
 少し欲しいスキルを変えるだけで検索結果が変わったり、追加スキル検索でスキルが増やせた時ちょっと嬉しかったり。
 しかも今後、自分が手に入れた装飾品が増えれば検索結果も増え、より防具・スキル構成の幅が広がる。もっともっと装飾品が欲しくなりませんか???
 一瞬でもそう感じたならば、あなたはもう「自分だけの最強装備」を考えることができるハンターの仲間入りです。


『自分だけの最強装備』のまとめ

 泣シミュは私達に、装備やスキルの構成が無数の可能性(※)を持つことを教えてくれます。
 だからこそ、その中で見つかる可能性の片鱗にしか過ぎないような他人の装備を真似をして作るなんて勿体ない、と私は思います。
 そういった他人の装備に『自分らしさ』によって色々足したり引いたりすることで、『自分だけの最強装備』を作ってみてはいかがでしょうか。

 この記事が、あなたの「やりたい」と感じたことを実現するきっかけの1つとなれれば幸いです。

(※)公式FAQによれば、装備・護石・装飾品で『10兆以上』の組み合わせが存在するそうです。


 色々と書きすぎて文字数が凄いことになってしまいましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました!

 次回の記事については未定ですが、この記事の感想や要望があれば教えて頂けると今後の励みになります。基本的には私のTwitterアカウント @kura_tong へ送って頂けると反応しやすいです。

 ただし!MHW スキルシミュ(泣)』や『装飾品チェックシート』に関する要望をコメントや私のTwitter送るのはやめてください。私自身がそれらを作った訳ではないので、それらを実際に作った方へ要望を送ってください。使い方についての質問であれば、私が知っている限りでお答えします。

 最後に、いつもTwitter等で私のツイートを見て下さっている方、一緒にモンハンして下さる方、前編の記事で紹介した取材内容にご協力いただいた動画投稿者の皆さん、そして前編の記事を添削してくれた @kuaty_rare に感謝を申し上げつつ、筆を置かせて頂きます。


……

 あっそうだ(唐突)
 私が最近お気に入りのYoutubeチャンネルへのリンクを置いておきます。どの方も装備紹介動画も投稿していらっしゃるので、今回紹介したような方法でスキル構成を真似する際の参考元としてオススメです。

ちょぼにーのロマン狩り「モンスターハンター」を様々な視点で楽しみ、それを分かりやすく伝えていきます。 お問い合わせ⇒choboni1956@gmwww.youtube.com
カジー・Kの自由研究魚を飼育したり、歌ったり、小説やイラストを制作するのが大好きな私が気ままにゲームをプレイしていくチャンネルです。 モンスタwww.youtube.com
たきえいモンスターハンターシリーズの検証・考察をしたり、豆知識を紹介しております。 モンハンに対する知識を深めてくれれば嬉しいですwww.youtube.com

 それでは、次回の記事をお楽しみに。



【MHW:IB】その『おすすめ最強装備』は『あなたにとっての最強装備』とは限らない

 最近はYoutubeがとても盛り上がっており、ハンターの皆さんの中には「Youtubeに投稿された動画を参考に狩猟生活を送っている」という方も少なくないでしょう。そんなYoutubeの動画でよく目にするのが、『おすすめ最強装備』『汎用テンプレ装備』といったタイトルです。これらの動画を見て装備を作り、普段の狩りに赴いている方もいらっしゃると思います。

ですが、そんな貴方にこそ、こんな質問をさせて頂きたいのです。

 その『おすすめ最強装備』は『あなたにとっての最強装備』ですか?


はじめに

 本記事は、以下のようなハンターさんを読者として想定しています。

・最近モンスターハンターを始めて慣れてきたハンターさん
YouTubeで紹介された通りの装備をそのまま作成しているハンターさん
・装備やスキルについて自分ではあまり考えたことがないハンターさん
・スキルの効果についてざっくりと知っているハンターさん

 ですが、動画投稿に関する『ちょっと興味深い話』もありますので、それ以外の方にもざっくりと目を通していただけると幸いです。


動画の内容と視聴者の実情とのギャップ

 装備紹介動画を見て、こんなことを感じたことはありませんか?

①作ろうと思ったけど装飾品が足りなかったり、
 防具や護石を作る素材が足りないので作るのを諦めた

 他人の装備を参考にしようとする際全般にあり得るパターンです。
 ほとんどの場合、周りが紹介してくれるのは『紹介する人が持っている装飾品や防具・護石』で作れる装備構成であり、それが『あなたの持っている装飾品や防具・護石』と一致するとは限りません。特に装飾品が足りない場合は、作りたい装備構成を何十時間かけても作ることができない……ということもあります。
 装備や護石はまだしも、装飾品が足りない場合は「せめて自分の手持ちだけで作れる代替案があれば……」と感じることでしょう。

②複数の装備が紹介されていたが、
 作るのがカンタンな装備しか用意できず劣等感を覚えた

 装備を紹介する側によっては、入手難度が高い装飾品を含む装備構成と含まない装備構成を同時に紹介しているものもあります。
 しかし、装備を紹介される側からすると複雑な心境になることもあるのではないでしょうか。入手難度の高い装飾品を一つも持っていないわけではないのに、それらを『沢山使う』『一切使わない』装備しか提示されないのはちょっとモヤモヤするし、『沢山使う』ほうを作れないのは周りと比べて負けている気がしてしまう…といった事もあるのではないでしょうか。
 特に「入手難度の高い装飾品があと1個足りない!」という場合、「難度の高い装飾品を少しだけ含む装備構成を教えてほしい……」と感じたこともあるはずです。

③紹介されていた装備に、
 自分がいつも使っているスキルが入っていなかった……

 狩猟スタイルによっては『体力増強を3積まないと夜も眠れない』、『回避性能のない狩猟生活なんて考えられない』、『身体が回避距離を求めてやまない』、『ボマーを積まないと自身が爆発する運命の下に生まれた』などなど、これだけは欠かせないスキルがある!というハンターさんもいらっしゃるのではないでしょうか。
 でもそんな需要に応えてくれる装備紹介動画は、そう多くは存在しません。自分にとって欠かせないスキルと紹介されている装備のスキルが一致すれば儲けものですが、無数に存在する動画の中から探し出すだけでも一苦労です。


『おすすめ最強装備』のカラク

 先に述べたように、『おすすめ最強装備』のような装備紹介の動画は数多くあれど、それが『あなたが持つ装飾品などフル活用し、あなたにとって欠かせないスキルを含む最強装備』であるとは言えないことのほうが多いのです。では、それは一体なぜでしょうか……?

……

…………

………………

30分考えても答えが出なかったので、動画を作っている方々に、普段紹介する装備を考える時にどんなことを考えているかを直々に教えてもらいました。

スラッシュアックス使いのCさんの場合

 特に強くは意識してないですけど、 表示してるスキル構成や装備を100%まねてもらうような意図は全くもって入れてません
 あくまでも(スキル構成や装備は)視聴者が自分で考えてねって感じですが、一番大事なとこだけは強調して伝えてるつもりです。


操虫棍使いのKさんの場合

 私が最も重視しているのは、『そのまま真似して野良に行ってもらって問題ない装備・スキルを紹介する』ことですね。
 それに関しては特に「レアな装飾品を避け、誰でも組めそうな装備にとどめている」といったことはせずに、自分が今作れる最高の装備を紹介していますね。見て頂く方々にはできる限りそれに近い装備を目指して頂ければいいかな……というイメージで紹介しています。
 また、火力スキル一辺倒でなく、生存スキルを盛ったものを紹介しているのが私(の装備紹介)のポリシーです。生存スキルを切って火力スキルに回し始める段階の方は、私の装備紹介を卒業する頃合いじゃないかなぁ、なんて思いながら活動してます(*´▽`*)


③ 常に見た目がキラキラ輝いているTさんの場合

 端的に言えば、私は装備紹介よりも『動画の見栄え』重視ですね。
 単純に装備紹介するだけなら文字で見た方が分かりやすいじゃないですか。なので私は『この装備を作るとこういう戦法や面白いことができる!』という企画を先に考えて、それに沿った装備を作ったうえで、クエスト中に実際に使っている様子を中心に動画にしています。装備やスキルは一応紹介してはいますが、クエスト終わりにチラ見せする程度です。
 そういった企画がほぼ前提なので、視聴者がまねできるかどうかは全く考えてないです。少なくとも動画見て、「あ、これやってみたいな~」と思わせることが出来れば勝ちかな、と思ってます。
 なので私の動画をきっかけに、視聴者自身が自分なりに考えて私の企画を真似してみてほしいですね。

 ということで、3名の方にご回答頂きました。
 どの方からも真摯かつ個性的な回答を頂きました。いやあ、我ながらここまで似ているようで違う回答を頂けるとは思いませんでしたね(本音)。

 例えばCさんは動画で装備を紹介するための分かりやすさに重点を置いていますが、Kさんは『実用的かつ安全な装備を紹介する』ために紹介する装備の選定に力を入れています。その一方でTさんは手っ取り早く紹介する装備に興味を持ってもらうために、クエスト中の尺を多く確保していらっしゃるしているようです。

 少し話が逸れましたが、こんな個性的な複数の回答全てに共通しているの点があります。それは、『私から装備の紹介はするけど、最終的には自分で考えてみてほしい』というものです。

 ここまで長々と『紹介を見る側』と『紹介を作る側』の視点で装備やスキルについて語ってきましたが、勘の鋭い方なら既にお気づきになられている事でしょう。

「あれ?もしかして『自分にとっての最強装備』を探すぐらいなら自分で考えたほうが早いんじゃないか?」と。


『あなたにとっての最強装備』とは何か

 さて、ここで冒頭から使っている割に曖昧だった『あなたにとっての最強装備』は実際何なのか、を考えていきましょう。
 あ、いえいえ。何も『ダメージ計算をして最高火力が出せるスキル構成を自分で考えてみてね』なんてそんな投げやりな事を言うつもりはありません。相変わらず具体的な話はしませんが、イメージしやすい話です。

 『あなたにとっての最強装備』。それは多くの人にとって、『ダメージを受けないようにしつつも、安定してダメージを与え続けることができる装備』だと思います。
そして私がそれに付け加えたいのは、『あなた自身の今持っている物資を最大限にフル活用した装備』ということです。

 初めに前者、『ダメージを受けないようにしつつも、安定してダメージを与え続けることができる装備』を挙げる理由について説明します。
 といっても結論は単純で、『いくら多くのダメージを与えられても、何度も何度もダメージを受けたり倒されてしまうようでは攻撃するチャンスが減り、火力を高める意味がない』からです。

 TwitterのタイムラインやYoutubeを眺めていると、火力に特化した装備を組み、ごく僅かな確率で生まれる『最速』への挑戦権を勝ち取り、あっという間にモンスターを狩猟していくハンターも居ることがわかります。そういった遊び方のことをTA(タイムアタック)と呼びます。

 ……が、別に貴方もTAをしなければいけない訳ではありません。もちろん最低限以上は狩猟に貢献する必要はありますが、たかが火力を高めるスキルの1つや2つぐらい削ったぐらいで周りから忌み嫌われるようなゲームではありません。その程度のスキルを減らしたところで、(状況によりますが)クリア時間が数十秒~数分変わる程度でしかありません。

 むしろ防御面を疎かにしすぎてダメージを沢山受けては回復するのを繰り返したり、一度や二度体力を削り切られて倒れてしまうほうが問題です。
 受けたダメージを回復する間、倒れてキャンプまで運ばれる間、あなたは攻撃できません。それは即ち、マルチプレイでは最大4人分与えることができるダメージが1人分減ってしまい、他のハンターに迷惑をかけることになります。シングルプレイは悲惨で、与えられるダメージが0になります。

 また、いわゆる各武器種の『必須スキル』と言われるものは、そのほとんどが『ダメージを受けないようにしつつも、安定してダメージを与え続けることができる』ためのスキルに属する、と私は考えています。

 私はランス使いですが、どんな敵が相手だろうとガード性能5とガード強化を常に発動させていないと不安に駆られる禁断症状が発生します。
 なぜなら、私は過去にガード強化が必要なモンスター相手にガード強化をつけていない装備を持っていき、ガード強化が必要な攻撃をガードして初めてその事実に気づきながら倒れてしまったことがあるからです。
 しかも一乙クエしかもあの敵の大きさは絶対金冠サイズだった
 
 「敵に応じてガード強化ありなしを使い分ければいい」? ……嫌ですよそんなの。だって、その使い分けを間違えた結果の”悲劇”なんですから。

 けど、こんな私でも、私の周囲の皆さんはいつも私と一緒に狩猟へ同行してくれます。最低限以上のダメージを与えることができるなら、『動画の内容と視聴者の実情とのギャップ』の③でも挙げたように、装備にどんな拘りがあっても大丈夫、と私は思います。

 続いて、『あなたが今持っているリソースを最大限にフル活用した装備』を挙げた理由ですが…これはもっと簡単な話です。
 せっかく手に入れた防具・護石・装飾品、片っ端から使って『今の自分が作れる最高の装備』を作ったほうが一番安心できるし全力を出せていると思えるからです。
 新大陸の総司令もこう言っていました。「あるものは全て使え」と。


『あなたにとっての最強装備』の作り方

 では、「あるものを全て使った」装備、『あなたにとっての最強装備』はどのように作ればよいのでしょうか?
 それはずばり、①自分に欠かせないスキルを明確にし、②好きな装備紹介動画を参考に欲しいスキルのセットを決めて、③1と2を元にMHWスキルシミュ(泣)に装備を考えてもらう。たったこれだけです。

 とはいえ、この記事を読まれている方の中には「スキルシミュ(泣)って何?」「これどうやって使うの?」と思う方もいらっしゃると思います。
 そこで、次に執筆する記事では『あなたにとっての最強装備』の作り方をもっと詳しく紹介します。

本記事のまとめ

 装備紹介をするような動画では『誰でも作れる装備』を紹介するというより、むしろ「これを真似して自分なりに装備構成を考えて欲しい」との想いから敢えて作成難度の高い装備が紹介されていることが多いようです。
 そして、動画で紹介されているような装備が『貴方にとって』本当に使いやすい装備であるとは限りません。別にTAをするわけではないのなら、まずは『ダメージを受けないようにしつつも、安定してダメージを与え続けることができる装備』を組むことから始めてみてはいかがでしょうか?
 そんな『自分だけの最強装備』を組む方法は……次の記事で紹介します!

 ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
 本記事では『おすすめ防具』や『おすすめスキル』といった内容については触れませんでしたが、本記事の反応が良ければ別途記事を作成するかもしれません。
 それでは、次回の投稿をお楽しみに。


※ 2019/10/19 追記:後編へ続きます。