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感情でネタを思いつき、論理で記事を書き上げる、暇なせとのノートブック。セトヒマノート。 https://note.com/setohima から記事を移行しました。

【MHW:IB】火力は劣れど盾を構える意義がある - ランスの強みとは

(2020/10/27 追記有)

「ぶっちゃけ、ランスって火力低いですよね。なんで担いでるんですか?」

 そりゃあ当然……単なる与ダメージの数字だけじゃ測れない魅力があるからさ。

 ということで本日は、アイスボーンの任務クエストほぼ全てをランスでクリアした程度にハマっている筆者が『ランスを使う理由』をテーマに持論を展開させて頂きます。

この記事はランスでできることは何となく分かるけどメリットがわからず使ったことがない方向けのランス布教記事であり、『立ち回り』や『おすすめスキル』等の実践的な話には踏み込みません


理由① ガードができる

 『いや当たり前でしょw』と言わんばかりの単純な理由ですが、高難易度化していくクエストにおいては一言で片付けられる話とは限りません。

 モンハンの高難易度にありがちですが、上位やマスター級のモンスターは行動速度が強化されているのみならず、攻撃範囲が大きく回避しづらい攻撃を多用する傾向にあります(尻尾を用いた攻撃や回転するような攻撃など)。さらに、MHWからはダメージを受ける判定が一瞬(数フレーム)ではなくやや長めに継続するモーションが増えています(カーナの尻尾全般、死ハザクの後退中ブレスなどなど)。

 こういった攻撃に冷静に対象できるのがガード可能武器の強みです。

 あ、リオレウス、怒り喰らうイビルジョー、ラージャンなどのモンスターが行ってくる拘束攻撃はガードできないのでマジ勘弁してください。(状況次第では)しんでしまいます


理由② 隙の少なさがトップクラス

 大半の武器種は相手の攻撃を×で回避することになるかと思いますが、スキルレベルを上げない限りその無敵時間は多くなく、よほどの歴戦の狩人でない限り敵の攻撃をかわしつつ攻撃するのは困難でしょう。

 しかしランスはほとんどの場合、相手の攻撃を先述の通りガードで悠々と受け流すことができるだけでなく、豊富な防御手段による隙の少ない立ち回りを行うことができます。

 ランスの突き攻撃中に攻撃を受けそうになったら咄嗟にカウンター突き構えで敵の攻撃を受け流しつつ反撃することもできますし、遠くからブレスを撃ってくる卑怯な相手の攻撃をガードダッシュで防御しながらその距離を詰めるか射程外に逃れることもできます。さらに、盾で防御できない角度から攻撃を受けそうになったらパワーガードを用いることで、若干防御性能が落ちるものの全方位からの攻撃を防ぐこともできます。

 ちなみに、これらの防御手段はランスの主要な攻撃手段である突き攻撃の後隙をなくしながら繰り出すことが可能です。

 つまり、ランスを用いた狩猟中は(攻撃を欲張りすぎない限り)ほとんどの攻撃からダメージを受けずに狩猟を進めることができます。

 あ、ナナ・テスカトリテオ・テスカトルリオレウス希少種、リオレイア希少種、怒り喰らうイビルジョー辺りが用いる『ガードできないのにダメージを与えてくる攻撃』は勘弁してください。しんでしまいます


理由③ クラッチ・傷つけ・ぶっ飛ばしがしやすい

 モンスターの傷つけやぶっ飛ばしには苦労させられます。クラッチしようとして敵の攻撃に被弾するのは序の口で、傷つけ中に攻撃を受けることもあれば、ぶっ飛ばしのためにクラッチクローで向きを変えた瞬間に攻撃を受けてチャンスをふいにするなんて事もあります。ランスの使い手でさえも、通常のクラッチの使い方をしている限りはその洗礼を受けてしまいます。

 しかしカウンタークラッチ構え中に相手の攻撃を受けることに成功すると、クラッチ中に一定時間スーパーアーマー(攻撃を受けてものけぞらない)効果が付与されます。その間に攻撃を受けようと、悠々と部位を選んでクラッチできます。

 そうそう。これは意外と忘れがちですが、カウンタークラッチで敵に張り付いても部位間を移動することができます。そのため、体力さえあれば確実に敵の弱点に傷をつけることができます。

 あ、大層な事言ってますがカウンタークラッチの効果中は無敵じゃないんです。不動の装衣みたいなものなので、連続攻撃とか大技は勘弁してください。しんでしまいます


補足: 究めれば拘束も狙える

 乗り蓄積値が多いわけではないが、ランスは段差なしで乗りが狙える貴重な武器です。それに加えて、こちらも蓄積値は少ないものの、盾攻撃やカウンタークラッチの張り付きを顔に当てることで気絶を狙うこともできます。狩猟中にどちらも狙うことができれば、立派なランス使いと言えるでしょう。


◆  ◆  ◆

『ランスの3つの強みはわかったけど、それって実際のところ狩猟にはどう役立つんですか?結局強そうじゃなさそうなんだけど』

 そりゃあアンタ……冒頭にも申し上げたが、ランスの強さは数値では見えない部分によく表れているのだよ。それを端的に説明するなら、『実家のような安心感』を自分や他人に与えられることだね。

 ということで、実際に使ってみてわかりはじめた影の強みがコレ。


理由④ そうそう死なない

 初見だったり不慣れで緊張するモンスターの相手をする時。多彩な防御手段で様子を見つつ攻撃範囲やタイミングを学びながら狩猟ができます。

 MHWのエンドコンテンツの1つ、調査クエストにおいては報酬がおいしいクエストに限って1乙や2乙の制限がかかっていることはザラです。しかしランスならそんなクエストでも(大概は)気楽に戦うことができます。前述の通り、冷静にさえなれれば被弾する要素が少ないのがランスです。

 マルチプレイであれば、そうそう死なないということはクエストや状況によっては他メンバーに乙る権利を譲ることができているとも言えます。他のメンバーの乙へのプレッシャーを軽減することができ、結果的に火力の向上に繋がります


理由⑤ 一家に一台、クラッチ担当。

 前述の通りではあるけど、クラッチ傷つけが地味に重要なのにそれが地味に面倒な他の武器では意外とストレス要素になりがち。そんな中、カウンタークラッチを使いこなすことで敵に邪魔されず、しかもモーションの短さを生かして迅速に傷延長が行えるのはランスの大きな強みです。

 途切れぬ傷延長によってPTメンバーは攻撃に専念することができるため、結果的に火力の向上に繋がります


応用: 『攻めの守勢』でフレーム回避のイメージをつかむ

 相手の攻撃に対しタイミングよくガードやカウンター構えやガードダッシュ等を行うことで攻撃力が上がるようになるスキルが攻めの守勢です。

 ここでいうタイミングとは、『敵の攻撃が自分に当たる瞬間〜その直前』のことを指します。このタイミングは、実は『ふつうに回避した時にフレーム回避が成功するタイミング』とほとんど変わりません。

 すなわち、攻めの守勢のタイミングに慣れればランス以外の武器を扱う際にもフレーム回避を行いやすくなるため、結果的に(プレイヤー本人の)火力の向上に繋がります


追記:ランスの強みはクラッチ攻撃強化で死に絶えたのか?

 結論から言えば、そんなことはないと私は思っています。

 ランスは、現在もなお全武器種中で上位クラッチ攻撃速度とそこそこの後隙の少なさを兼ね備えています。

 モンスターハンターワールド:アイスボーン 公式ガイドブックによれば、ランスが傷つけを行うまでの速度は約2.13秒で、弓・太刀に次いで3位である。また、クラッチ攻撃を終えたうえで行動可能になるまでの速度は約4.57秒で、全武器種中7位とほぼ中間に位置している。

 弓や太刀でクラッチ攻撃したほうがいい、と言う人もいるかもしれないが、それらの武器種は(マルチプレイにおいては)クラッチ攻撃をするよりも普通に攻撃しているほうが火力が出せる武器のはずです。

 これに対し、ご存知の通り我らがランスは普段からDPSが低い武器です。即ち、ランスが多少クラッチ攻撃をしたところでDPSに大きな差は生まれないでしょう

 ランスが相手の些細なモーションの隙を文字通り突いて傷をつけられるという事実はクラッチ攻撃強化スキルがあろうとも無かろうとも変わりません。そして、傷が付きさえすれば他人の火力向上に貢献できるため、クラッチ攻撃後の後隙で被弾してしまおうが相討ちに持ち込めた時点で勝ちなのです。DPSは(セリエナの)浜で死にました。クラッチ攻撃の重要性を伝えるために。

 総じてクラッチ攻撃強化スキルが実装された後も、ランスを使っている狩人がいるならその人に傷つけを任せるのが(マルチプレイにおける)最適解であることに揺らぎは有りません。


最後に

 なんだかんだ言ってマルチプレイでなるべく他人に迷惑をかけたくないならランスが気軽に担げる武器種ですし、ソロでじっくり確実にクエストクリアしたい時にもってこいな武器種もランスです。モーションのほとんどの後隙が少ないので格闘ゲームでコンボキャラが手に馴染む人におすすめな武器種もランスです。

 目に見える数字だけがハンターの実力の全てではありません。単に装備だけで火力を上げるのではなく、立ち回りを意識し、死なないことで火力を出すという考え方を実感しやすいのもランス。

 ジンオウガ相手に突き攻撃で相手のカウンター攻撃を誘発し、そのカウンターをカウンター突きでいなしつつ攻撃を続け再度相手のカウンター攻撃を誘発し、そのカウンターをカウンター突きでいなしているうちに相手のジンオウガの帯電状態を解除できてしまう(※)。といった音ハメ文章ハメみたいなことができてしまうのもまたランス。

 ここまで読んでくださったそこの貴方。持て余しているムフェトランスかマムランスかその他何かのランスがあるなら、少し触ってみませんか。ランスはいいぞ


(※)実際の例はこちら。