setohimaNote

感情でネタを思いつき、論理で記事を書き上げる、暇なせとのノートブック。セトヒマノート。 https://note.com/setohima から記事を移行しました。

『一曲をたくさん聞いて飽きる』を繰り返す人でも音楽サブスクリプションは楽しめる


 皆さんは『音楽のサブスクリプションサービス』と聞くと、どんな印象を思い浮かべるだろうか?


 ほとんどのサービスは『お金を払えば無数の曲が聴き放題』となるサービスだ。そのため、『同じ曲を聞いているよりもたくさんの種類の曲を聴いていたい』とか、『たくさんの種類の曲を聴かないと元が取れない』などと考える方が多いのではないだろうか。
 実際、たった数曲の楽曲をループし続けるだけなら、各種オンラインストア上で1曲数百円で販売されている楽曲を購入して聴き続けるほうがコストパフォーマンスにも優れているだろう。

 そして私も、約1年前まではそう考えて音楽サブスクリプションサービスに手を出していなかったのだ。


筆者の音楽鑑賞センスについて

 実は私は、音楽鑑賞については『めちゃくちゃ同じ曲を聴きまくっては飽きる』を繰り返し続けている男だ。具体的には、Last.fmというサービスを利用して溜め込んだ私の音楽鑑賞履歴を見て頂けるとお分かり頂けるだろう。

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 私が本格的にlast.fmというサービスを使い始めてから今日までの再生回数が約12,500回で、そのうち聴いた回数が多い楽曲の上位11曲の再生回数が合計で約3,000回なのだ。

 こういった情報は他人と比較したことがないのが私が普通なのか、それともおかしいのか分かりづらいかもしれないため、もう少し詳細な情報をお伝えしよう。

 例えば、ある日発売されたシングルの楽曲を極端に流し続けるのが数日続いたりする。

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 かと思えば、話題になった曲を永遠にループし始めたり、急に懐かしい曲のことを思い出してひたすら流し続けることもある。

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 ちなみに『ゾンビランドDEMPA!!』という曲を例に挙げると、1周で5分14秒かかり、上記の画像によればそれを127周している。ざっくり計算すると 5.23分 * 127周 = 664.21分 聴き続けていたことになる。

……えっ? 1日に11時間???

 もちろん、この現象は私にとって毎日のように起きているものではない。ただ、先述のように推しのアーティストが新曲を出したり、ネット上の流行の影響を受けたり、もしくは急にふと思い出したりと、何かしらの理由があって同じ楽曲を聴き続けてしまうということが定期的に起こるのだ。

 しかし、そういったことは、実はLast.fmを始めるよりも以前に比べると少なっくなってきている。理由はおそらく、Last.fmを始めたのとほぼ同時期にSpotifyの有料サブスクリプションを契約し始めたからだ。


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なぜSpotifyを使い始めたのか

 それまで買い切りの音楽を楽しんでいたのに、突然サブスクリプションサービスを契約し始めた理由。それは、新たな『依存先』を簡単に見つけたかったから、と言える。

 結局のところ私の本質は飽き性なので、飽きたらすぐに次の依存先となる楽曲を探して回る必要がある。とはいえ、学生時代を終え社会人生活を始める中で、ネット上で自主的に音楽を聴いて依存先を探し回ること自体が手間だと感じられるようになってしまってきていたのだ。

 そこで、『サブスクリプションサービスを契約していつも通り楽曲を聞き流していれば、レコメンド機能で勝手に依存先が見つかるのではないか』と考えたのがきっかけだった。


 ……というのはやや建前で、本音としては学生時代に聴いていたアーティストが偏りすぎて一般世間の流行とかけ離れた音楽知識しかなかった(いわゆる『ニコニコ動画』ベース)ので、いい加減に一般のトレンドも追うようにしておきたいと思い始めていたことの影響の方が大きいかもしれない。


推し曲よりも人気の曲があると対抗心で聞きたくなる

 Spotifyには、ただ楽曲を聴くだけでなく、新たな楽曲を発見しやすくしてくれるための様々な仕掛けが用意されている。
 その1つが、アーティストごとに用意されたページだ。ここでは、Spotifyの全ユーザーがそのアーティストの楽曲を合計で何回再生したかとか、今ユーザーに人気の楽曲はどれだ、といったような情報が表示される。


 突然だが、私の推しアーティストの1人にヒゲドライバーさんという方がいらっしゃる。
 太古の昔(オタク特有の誇張表現)にニコニコ動画などで公開された "ukigumo" という楽曲を利用したPV "DDDot" を観てその楽曲に興味を持ち、当時の同人CDである『コスモドライバー∞UP』というCDが人生で初めて購入したCDになったくらいにはお気に入りのアーティストだ。


 そしてもちろん、私の中ではヒゲドライバーさんの推し楽曲も当然 "ukigumo" だったのだ。ただ、その後はお約束の飽き性が発動しヒゲドライバーさんの楽曲をほとんど追えていなかった。『いつの間にアニメのOPとかEDを担当していらっしゃったんですか!?』というレベルだ。


 話を戻そう。それでは、ヒゲドライバーさんのSpotifyにおけるアーティストページがどのように表示されているのかと言えば…

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 なんと "ukigumo" は1位ではなく2位だったのだ。いや、初発表から11年が経過しようとしているukigumoが2位というのも勿論素晴らしいことではあるのだが。

 このように、自分の中で名曲だと思っている曲を作ったアーティストのページを見てその曲が1位ではなかった時の衝撃はなかなかに筆舌に尽くし難いものがある。
 とはいえ「だったら1位もどんな楽曲なのか聞いてやろう」と軽い気持ち聞き流し始め、気がつけばハマっていたりする。といったように、普段ずっと聞き流している楽曲だけでも様々な発見が得られるのは、多くのユーザーと再生回数を共有しているSpotifyの特徴の1つだろう。


好きな曲ばかり聞いていてもレコメンドは最適解を示す

 同じ曲ばかり聞き流す比率がやや高い私だが、それでもたまには気分転換に別の曲を聞きたくなったり、複数の楽曲をだらだらと聞き流したくなってしまう時もある。
 そんな時に、やはり『過去に聴いた楽曲を元にユーザーが新たにハマってくれそうな楽曲を教えてくれる』というレコメンド機能が役に立つのだ。

 先程も軽く触れたが、私は『ニコニコ動画』の音MADに使われるような楽曲だったり、やや激しめのオリジナルボーカロイド楽曲や東方アレンジ楽曲を主食として学生時代を過ごしてきた。

 しかしそんな私でも、Spotifyで聞けるボカロ楽曲やアニソンを中心に楽曲を聞き流したり、好みの楽曲に「いいね」を付けたりするのを毎日続けているだけで、Spotify日替わりで私向けのおすすめプレイリスト自動で作成してくれるようになるのだ。その中にはもちろん、私がまだ聴いたことがない曲も含まれている。

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 その結果、"ヒトリエ" や "PENGUIN RESEARCH" 、"東京スカイパラダイスオーケストラ" といったアーティストを知ることができたし、それ以外にも毎日さまざまな楽曲に触れられるようになったのだ。

 音楽を聴いて『いいね』する、たったそれだけで新たな好みのアーティストや楽曲を知ることができる。
 これは実質的に『自分で探す手間』を省けていることになるわけであり、そういった時間を短縮するという点にお金を出していると考えると、サブスクリプションコスパの悪い買い物だとはだんだん思えなくなってくるだろう。

 ちなみにレコメンド機能は、大昔に聞いたことがあるが記憶から抜け落ちてしまっていた曲すらも思い出させてくれることがある。
 使い込めば使い込むほどこちらの好みをピンポイントで捕捉するようになるというのは本当らしく、403というアーティストの "Southern Cross" がDiscovery Weeklyに出現した時は我が目を疑い、そして感動したものだ。

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 なぜかというとこの楽曲は、ニコニコ動画よりもさらに前、いわゆるFlashを用いて作成されたとある動画に使用されていた楽曲であり、私が当時めちゃくちゃハマった楽曲だったのだ。そもそもこの曲が配信されていたことにも驚いたが、これを紹介してきたSpotifyのレコメンド精度にはもはや頭が上がらないのだ。


依存先を探す時間を買うのも悪くない

 以上のように、Spotifyを始めた私の音楽生活はより充実したものになり、他人より流す曲のバリエーションこそ少ないかもしれないが高い満足感を得ることができているのだ。

 昔の私は「一般のアーティストの曲は自分には合わない」「ボカロや東方アレンジに似た曲調の曲はニコニコにしかない」などと自分の中で勝手な偏見を抱いてすらいたものだが、今では意外とそういう曲調が一般アーティストの間にも広まっていることを知ったし、新たな依存先を見つけては曲を垂れ流す生活も捗りつつある。

 私のような『一曲に依存しがちなタイプ』の方が世の中にどれだけいらっしゃるかは定かではないが、もしこれを読んでいる貴方がそうなのであれば、是非ともサブスクリプションサービスを利用して自らの音楽の世界を大きく広げることに挑戦してみてはいかがだろうか。


(余談)
 この記事を書きながらTwitter上のフォロワー諸氏に『私の感覚が普通かどうか』を間接的に質問してみたところ、半数以上の方に『やべーやつ』だとの回答を頂いた。私が長らく自分自身に抱いていた感覚はあながち間違いではなかったらしい。


無計画でVR機器を買ったら無事にVRChat沼に引きずり込まれた話

 私の中でVRが生活の一部になってから、早くも一か月が過ぎていた。
 それまでは微塵もVRの世界のことを知らなかったし、何なら最近流行りのVTuberという存在を遠目に見やりながら自分がやりたいゲームに集中しているような程度の人間だったのだ。

 そんな人間が、どうして急にVR機器に手を出して、そして一瞬でVRChatに毎日のようにログインしたりUnityやBlenderの勉強を始めるようになってしまったのだろうか。

 ちょっと曖昧な部分もあるが、そのきっかけを振り返りながら、今なら言える『自分がやりたかったこと』=『今の自分がVRを通じてできていること』について考えていく。

 

どうしてVR機器に手を出してしまったのか

 昔からVRゲームや、VRで動画を見るといった辺りには興味を持っていた。しかし親の脛をかじりながらの遠距離通学だったためアルバイトをする時間もなく、自由に使える金もなかった。すなわち、VR機器を買うなんて夢のまた夢の話だったのだ。

 

 しかし社会人になり、一人暮らしも始め、時間とお金にほんの少しの自由が生まれた。そしてある時無性にVR機器に手を出したくなった私は、安価に高品質なVRが体験できると世間の注目を集めていたOculus Quest2と、それまで持っていなかったゲーミングPCを併せて一気に買ってしまったのだ。

 

 ……とは言ったものの、実際にQuest2で何をして遊ぶかは全く決めていなかった。それこそ、Quest2で遊ぶよりも先に日課のリングフィットを始めるレベルであり、VRへの激しいモチベーションに沸き立っているわけではなかったのだ。

※上記アーカイブは非公開設定のはずです

 

 それからやっと、FacebookアカウントとQuest2を連携させ、PCとQuest2をOculus Linkで連携させ、Quest2に手を出し始めたのだ。

 

 そう、手を出し始めた。そしてそれからわずか4時間後、気がつけばいつの間にかVRChatの世界でkawaiiアバター、もとい優しい人々に囲まれてナデナデされ、結果VRChat沼に堕ちてしまっていたのだ。

※現在のVRChatIDは "せと。/setohima" に変わっています

 

 今思い返すと、そもそもどうして、何がきっかけでVRChatに手を出したのかが全く思い出せない。この日にブラウザで閲覧していたページの履歴を確認しても、『リングフィット配信のために使用していたツイキャス』から『VRChatについて具体的に調べている』までの間にほかのサイトを全く開いていないのだ。

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 わずか一ヶ月しか経っていないのに推測になってしまうが、おそらくQuest2をPCに接続した私はQuest LinkのPC側のアプリケーション一覧を適当に眺める中で偶然VRChatを見つけ、軽い気持ちでVRChatをインストールし接続し始めたのではないだろうか。
 今思えばそれは(沼に堕ちる意味で)愚行であったとも、(めっちゃハマった意味で)英断であったとも言える。

 

日本語圏VRChatにおける『善意の連鎖』

 VRChatには、有志の日本ユーザーが作成した『日本人向けのVRChatに関する操作やVRChatにおける文化について学べる場所』が存在する。

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 これはVRChat公式ではなく、あくまでも有志が作成した場所なのだ。そもそもVRChatは日本で作られたゲームではなく、ゲーム内のUIが全て英語だ。そこで、主に英語がわからない日本人向けに作成されたのがこのワールドだ。

 しかし、VRChatにおける日本人の特徴はこれに留まらない。なんと、何らかの見返りを求めることもなく、ただ善意で先輩プレイヤーが新人プレイヤーに対して操作や文化についての詳しい説明を行うという文化が定着しつつあるのだ。先輩プレイヤー達がワールド内に書かれている内容を口頭で説明したり実演して見せたりすることで、新人プレイヤーの理解をより深めるという意図があるのだろう。

 ちなみに、先輩プレイヤーの中でよく新人プレイヤーに教える役回りを買って出ることが多い方々に「どうして無償でそういったことを続けているのか」と聞いたところ、「自分が新人の頃にそういうことをしてもらったから」と話す方が多かった。
 このように、あるプレイヤーの善意から多くのプレイヤーへと善意が連鎖していることが伺える。この文化は日本のVRChatにおける大きな特徴と言えるだろう。

※注:あくまでも先輩プレイヤーは時間が空いていたり暇だったりする時に、彼らの善意でそういった役回りを率先して受けている傾向にある、というだけであり、新人プレイヤー全員に対して漏れなくそういったサービスが提供されているわけではないことに注意してほしい。
 そういったプレイヤーが居る可能性が高い時間帯はある(21時〜22時頃)が、基本的に会えたらラッキーぐらいに考えておくべきだろう。

 

 そして私も、新人プレイヤーとしてVRChatに足を踏み入れたその日に先輩プレイヤーから直接ご指導を頂いた者の1人だった。

 これまでの10年程度で買い切りのゲームだけでなく、PC向けに提供されていた基本無料型MMORPGの類で遊ぶことも多かった私だが、そういった場で先輩プレイヤーから直々にゲームについて教えてもらえるような状況に遭遇したことは過去に一度もなかった。
 それどころか、そういったゲームでは他のプレイヤーと直接チャット等で交流することはほとんど無く、ギルドなどの集団に属して初めて他プレイヤーと交流を持つことができる。というのが私の中での常識だった。

 それだけに、VRChatで積極的に他プレイヤーから積極的に、チャットではなくボイスチャットでガンガン話しかけられる状況というのは自分にとっては大きなカルチャーショックだった。若干恐怖を覚えたレベルだ。

 しかもその時の私は、(当時)Quest2をPCに繋いだ際に発生しやすい不具合のせいでマイクが使えなかったのにも関わらず、先輩プレイヤー達はそそれに配慮しつつ、懇切丁寧に操作方法などについて説明して下さったのだ。こちらはコントローラーを使用して身振り手振りで意思を伝えることしかできなかったが、それでも意思疎通を図ることができた。

 そして説明を終え、いくつかのワールドへ散歩に連れて行ってもらいもした。行き先のワールドで操作を間違えて迷子になってしまっても優しく応対してくださったり。かと思えばkawaiiアバターでこちらをナデナデしてくれる。なんだ、ここが楽園(エデン)だったのか。

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 残念ながら悦に浸りすぎたせいでナデナデされた時の写真は撮影できていないが、この画像のようにkawaiiちびっこアバターから傘を差し出されるだけでも人間(特に男性)は『VRChatやべえ』との確信に至ってしまうのである。

 

 そういった周囲のプレイヤーの暖かさを感じることができたうえに、連れて行ってもらった先で観た景色は、過去に見たことがあるもので構成されているはずなのに見たことのないような風景を描き出しており、私の心を掴むには有り余るくらいのものだったのだ。

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VRChatは私の何を満たしてくれたか

 その後の約1ヶ月をVRChatに費やした結果、VRChatが私のどんな欲求に応えてくれたかについて、駆け足で紹介しよう。

 

 まずは、承認欲求を満たしてくれた。

 少しVRChatのことが理解できるようになった辺りで、ちょっと背伸びして無料で配布されているアバターの着ている服などの色を自分好みに改変してみたり、アクセサリーをつけて自分らしさを出してみたりした。そうして生まれた些細な変化でも、知り合い同士や友達同士で褒め合えると、ちょっと嬉しくなってしまった
 正直な所、女心には疎い自信がある。しかしそんな自分でもVRChatのおかげで、『自身の見た目』にお金と時間を費やす人々の気持ちの片鱗を理解できるようになった気がしている。

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 様々なアバターで集まってだらだらお話をしたり、集合写真を撮るだけの気軽なイベントもあるのだ。
 ちなみにこの頃の私がまだ女心を理解していなかったことは、画像の左側を見るとお分かり頂けるだろう。

 

 次に、自分自身の飽きっぽさを満たしてくれている。

 私は今まで書いてきた記事の大半がモンスターハンター:ワールド関係の内容であるくらいにはそのゲームにのめり込んでいたが、それはあくまでも例外中の例外だ。大半のゲームはストーリーラインをクリアした辺りで放り出すか、PS4で言うトロフィー全て揃えた辺りで手放すような、飽き性寄りの人間なのだ。

 それに対し、VRChatでは製作者がいる限り無限に世界や遊び、姿かたち、雰囲気、交流の場などの多種多様なものが提供され続ける。もちろんずっと同じものでも楽しめないことはないが、やはり毎日違う体験をしても追いつかないぐらいに遊べるのはとてもありがたいことだった。

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 ある日は酒場で酒を飲み交わし、次の日は美しい風景を眺めながら友人と語り合い、その次の日はロケットが発射される瞬間に立ち会ったり、さらに次の日はホラーゲームのような世界で怪物から逃げ回る。
 作り手がいる限り、あまりにも多種多様な体験ができてしまうのだ。

 VRChatでは常に誰かの作品が、誰かの想いが、他の誰かの支えになったり、発想の燃料になったり、笑いの種になったりしている。そしていつしか、どのプレイヤーも自分なりの創作に手を出し始めるようになるのだろう。

 

 最後に、自分に正直であることを満たしてもらえた。

 これはコミュニケーションにおける誠実さ等と言うよりも、自分の代理人とも言える3Dアバターを通して自分自身を他人に伝える時の話だ。
 自分の性癖に向き合えた。自分の下半身に従ってアバターを選べた。男子諸君なら1度は抱くであろうTS願望を擬似的に叶えられた(見た目だけなので内面的には努力が必要だが)。うちの子かわいい。そういったことだけでも、日々を諦めずに生き抜ける活力になり得てしまう。今日も生きのびてえらい。

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 そういった訳で様々な理由があり、私はすっかりVRChatの虜になってしまっているのだ。

 VRの世界は未だ敷居が高く、VR機器だけでなくやや高性能なゲーム用PCを所持していないと足を踏み入れられない。
 しかし、実はVRChatについては、ある程度の性能を持つPCさえあればVR機器がなくても遊ぶことができる。VR機器を利用する場合よりもゲーム中の自己表現の手段は減ってしまうが、ボイスチャットで他人と交流することはできるし、たくさんの人々が作成した様々な世界に触れることも十分に可能なのだ。
 また、VR機器についても最近は安価な機種が発売され、VR初心者ユーザーでも手が出しやすくなっている。オススメは、この記事でも紹介したOculus Quest2だ。

 もしこれを読んでいる貴方がまだVRの世界に足を踏み入れたことがないのであれば、まずはPCからでも、あわよくばVR機器を買い、未だ見たことがない交流の場と世界を目の当たりにしてみては如何だろうか。

 その時は、貴方も私と同じように、貴方の中の何かが大きく変化していくであろうということを約束しよう。

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僕は新大陸で狩友を失った


僕にはモンスターハンター:クロスの頃から馴染み深い狩友が3人いた。


 狩友、そう狩友だ。モンスターハンターシリーズの公式が、モンスターハンターを一緒にプレイして遊ぶ友達のことをそう呼んだのが一般的に広まった言葉だ。

 別に僕たち4人で狩猟の速さ(タイムアタック)に挑むような高度な狩猟をしていたわけじゃない。それどころか、2017年3月下旬に発売された続編(モンスターハンターダブルクロス)のやりこみコンテンツである『二つ名モンスター』の狩猟を4ヶ月経っても完遂していないような、ごく一般的な実力しかない狩人たちに過ぎなかった。

 けれど、そんな実力だとしても、毎日こつこつとみんなで一喜一憂しながら強敵を狩って遊ぶのは楽しい時間だった。

 VC(ボイスチャット)で会話もしているのに、だれかの体力が無くなって力尽きた時にわざわざ『これもラギアクルスって奴のせいなんだ』『ラギアワルクナイ』などと定型文チャットを使ったり、ヘビィボウガンをよく使うが必殺技のスーパーノヴァという技をよく外してしまう狩友をみんなで定型文を使って煽ったりした。

 チャットの内容はノリと勢いに過ぎなかったが、モンスターを狩猟しながらもお互いの行動を観察してはいちいち笑い合ったり褒め合ったり、そんな狩猟生活を送っていた。

 そして気がつけばそんな狩友たちと一緒に困難なクエストも難なくクリアできるようになっていたし、互いに背中を任せ合えるような関係にもなっていた。



 そして時は過ぎ、2017年12月。

 あの新大陸がやってきた。


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 気がつけば僕はモンスターハンター:ワールドにのめり込んでいて、PS4トロフィーを全て獲得していた。続編のモンスターハンターワールド:アイスボーンも発売日の0時から遊び始め、そのトロフィーもコンプリートしていた。

 その過程で新たな狩友に出会い、狩友同士で集まるサークルに所属した。

 そのおかげで期間限定のゲーム内要素もすぐに全回収できた。さらに、2周することが前提とされている難易度のクエストの尽くを1周でクリアできたし、ぱっと見クリアさせる気がないような難易度のクエストも実装から僅か数日で安定周回できるようになった。

 そして気がつけばマスターランク(やり込みの指標の1つ)は上限に達していたし、装飾品(ゲームを有利に進めることができる、ランダム要素の高いアイテム)を全て収集し終えもした。



そんな僕の隣に、3人の馴染みの狩友は居なかった。


彼らはいつしか、僕の友人になっていた。


僕は新大陸で狩友を失った。




観光客誘致をイベントやアップデートに依存した新大陸

 僕にとっての新大陸は、端的に言えば『観光客誘致をイベントに頼る地方自治体』のような運営のされ方だった。

 実際に、この点については  2019年1月に発行された『DIVE TO MONSTER HUNTER: WORLD モンスターハンター:ワールド 公式設定資料集』の最後にある、『モンスターハンター:ワールド』を振り返ってという辻本プロデューサー、藤岡エグゼクティブ・アートディレクター、徳田ディレクターの3人へのインタビューの中でも似たようなことが触れられている。

 ── DLCダウンロードコンテンツ)の配信スケジュールは、どのように決められていったのでしょうか?
徳田 もともと最初のほうでモンスターの序列バランスを作っているときに、イビルジョー、マム・タロト、ナナ・テスカトリまでは決めていました。
(中略)
辻本 その頃の計画に当初にはなかった要素もいっぱいあります。歴戦王モンスターとか。
藤岡 歴戦王モンスターに関しては、いくつかの燃料投下として必要だろうという話になったんですよね。春夏秋冬と1周年の季節イベントを盛り込むことは決めていましたが、その間もユーザーの方に定期的に盛り上がるネタを用意したいなと思って。今までの経験から、発売後のユーザーさんの動向をある程度は予測していたわけですが……それでもやはり、足が早いと感じました。
(中略)
徳田 そういった形でユーザーさんの動向を見ながら、アップデートや追加のクエストは考えていきました。

(『DIVE TO MONSTER HUNTER: WORLD モンスターハンター:ワールド 公式設定資料集』558ページ 2019年1月31日刊行 より一部引用 )

 このことから、運営側としてもユーザーに定期的に盛り上がるネタを提供するべく、アステラ祭やセリエナ祭、さらには期間限定の各種イベントクエストを提供していたことが読み取れる。


 実際にイベントが開催されていた新大陸の様子はどうだっただろうか。確かにイベント中は観光客とも言うべき狩人が集まり、彼らは新たに実装された期間限定のイベントクエストや新規要素、もしくはアステラ・セリエナ祭を祝して復活したイベントクエストに挑んでいた。


 それに対して、イベントが開催されていない時期はどうだったか。割とあっさりと、観光客の数は減っていた。
 その大きな要因は、イベント期間外には遊べるクエストが極端に少なくなってしまい、遊びの幅が制限されてしまうことだった。また、イベント期間外にも期間限定のクエストが配信されることはあれど、その機会を逃すと次に遊べるのが2〜4週間先になってしまうことが往々にしてあったのだ。


 純粋に狩猟を楽しめている狩人達は、彼ら同士で集まれば普段通り遊ぶことができた。
 しかし、そうでない狩人は同じくらい、いやそれ以上に存在していた。そしてその殆どは狭められてしまう遊び方に辟易し、同時期に流行っていた別のゲームへと足を運んでしまっていた。


 もちろん、ゲーム内の祭りが開かれたり、アップデートという大きな変化があれば再び人は集まる。そして、旬が過ぎれば再び人は離れていく。その中で新大陸に定住し続けていたのは果たして全体の何割だったのだろうか。その割合を少しでも引き上げようとするかのように、新大陸は何度も祭りやアップデートを重ねていった。

 そのアップデートにより、新大陸には高難易度なコンテンツや、時間のかかる内容を何度も周回させることで良い報酬を獲得させるコンテンツのような、手間や時間をかけさせる要素が増えていった。それにより、少しでも長く新大陸に定住する狩人の割合を無理にでも増やそうとしたのだろう。


そして、それらが僕にとっての変化の引き金だった。


 期間限定を主とする新大陸運営を追うことを諦めてしまった狩人がいたが、それは馴染みの狩友だった。


 重なるアップデートにより高難易度で効率解を求められるイベントの内容やその空気に耐えきれなくなった狩人がいたが、それは馴染みの狩友だった。


 数多くのアップデートが過ぎ去った後に新大陸へ足を踏み入れて僕に追いつこうとしてくれた狩人はあっという間に音沙汰が無くなったが、それは馴染みの狩友だった。



狩友Aの場合:期間限定の不条理

 狩友Aは、狩人はあくまでも副業であり、毎晩のように深夜遅くまで残業を続けるような仕事を生業としていた。夜勤ではなく、純粋に朝から晩まで身を削るような勤務を続けていた。

 彼にとっての最大の不幸は、そうした環境に置かれるようになったのがちょうど新大陸に足を踏み入れ始めた頃だったことだ。すると、何が起こるだろうか。

 朝から深夜遅くまで勤務しても、その翌朝にはまた勤務が始まる。そうなれば、到底狩人として新大陸に身を置く時間はない。激務の影響から、せっかくの休日も休息することに手一杯であり、当然ながら新大陸へ行く頻度は日に日に減っていった。


 彼にとどめを刺したのは、ある時のアステラ祭だったのかもしれない。
 祭りの時期が彼の仕事の都合と恐ろしい程に噛み合わず、その期間中ほとんど新大陸へ挑むことができなかった。先述の通り、アステラ祭にしか配信されないような期間限定クエストを逃してしまえば、次に遊ぶことができるのは当分先になってしまう。

 そして彼は、まるで何かに裏切られたことを悟ったように、新大陸での活動を次第に閉ざしていった。その後定期的に来ていたお祭りも数々の新要素も、遂ぞ彼を定住させるに至らなかった。


狩友Bの場合:そこに最適解以外の解はない

 ハッキリ言ってしまうと、彼女は馴染みの4人の中では狩人としての実力に最も劣っていた人物かもしれない。というのも、彼女がモンスターハンタークロスダブルクロスを遊んでいた最大の理由は、仲がいい人と遊ぶゲームが一番楽しいから、というものだった。

 彼女にとってのモンスターハンターシリーズはその手段の一つに過ぎなかったはずだ。しかし過去の彼女にとってはいつしか最適なものになっていたことは、VCや定型文チャットにノリノリで便乗しながら彼女らしい狩猟生活を送っていたことからも分かるだろう。

 彼女らしい狩猟生活は、その装備やスキル構成に現れていた。彼女が実力派ではないことはご存知の通りだが、それを補うようにまさしく安心安全を体言するかのような装備を主軸に据えていた。簡潔に言えば、『相手に与えるダメージの量』よりも『自分が受ける被害の量を抑える』ことを優先した装備だ。
 実際に、当時の僕達の中では『体力が0になる回数が多すぎなきゃ何をしても良い』という不文律が生まれており、彼女が望む遊び方も僕達は当たり前のように受け入れていた。


 しかし、そんな彼女を、成長する新大陸の環境は残酷なまでに突き放していった

 度重なるアップデートによって、モンスターハンターワールドシリーズには高難易度な内容や効率解が求められるようなコンテンツが次第に増加していった。
 そしていつしか、一般的な難易度のコンテンツよりもそういったコンテンツが時間潰しの定番として扱われ始めていた


 そういった新大陸の状況を見た彼女が何を思ったか、そんなことは最早言うまでもないだろう。
 しかし、そこに追い打ちをかけるように、周囲の一般的なプレイヤーも様々な手段で提供される攻略情報によって高難易度環境に適応し始めた。その上、その周囲に効率的な周回方法や装備構成を真似するよう要求し始めたのだ。

 普段から実力面で申し訳無さを感じつつも周りと一緒に楽しむことを目的としていた彼女にとって、この新大陸とその狩人達はあまりにも無慈悲だった。

 そして周囲の環境に追いつくことへの限界を感じたからなのか、それとも僕達以外のプレイヤーから最適解を求められすぎたからなのか、あるいは両方か。彼女はある時点からそれ以上新大陸へ向かうことを断念してしまった。


狩人Rの場合:新大陸は後続の狩人に親切が過ぎた

 彼もしくは彼女は、馴染みの中でも先導役なように見えて、実の所はとても寂しがり屋だったのかもしれない。

 狩猟中にネタ全開の定型文を使っていたのは彼だったし、僕達がそれにわざわざ便乗するためだけに専用の定型文を作ってしまうぐらいには扇動力があるような人物だった。

 遠距離武器が難しそうだからと食わず嫌いしていた僕を気にも留めずにボウガンを担いでいたのも、スーパーノヴァという必殺技をよく外していたのも、その事を弄られるのも、彼もしくは彼女だった。
 しかし(滅多になかったが)適正距離で命中させた時の子気味良い破裂音と、そこから広がる爆炎の威力に浪漫を感じ、僕はいつしか自分でもボウガンを担ぎ始めるようになっていた。

 そんな狩友Rは、普段の狩猟に留まらず、僕達狩友同士でのオフ会を提案してくれたこともあった。実際に実行もした。その積極さは、今思えば周囲を離したくないことの裏返しだったのかもしれない。


 しかし、色々な事情が重なり、彼もしくは彼女は僕と一緒に新大陸に来ることはなかった。この辺りについては色々と『回りくどい』書き方をしている時点で察して欲しい。

 そんなRは、少し前にPS4モンスターハンターワールド:アイスボーンを買い遊び始めてくれたのだ。それだけなのに、僕は自分の事のように嬉しかった


 しかし、その嬉しさは冬の凍える風に吹かれて消え失せたかのように、あっという間に途絶えてしまった。
 別に全く連絡が取れなくなったとかそういう話ではない。ただ単純に、僕に追いつくまでの過程で灯火がふっと消えてしまったのだろう。
 それが事実だとしたら、僕には痛い程に共感できてしまった。なぜなら、僕は『前例』をすでに経験してしまっていたのだ。


 それは簡単な話だ。僕がストーリー進行を手伝った結果、このゲームの醍醐味を理解するよりも先にストーリーをクリアしてしまい、すぐに新大陸から離れてしまった初心者狩人がいたのだ。


 初心者狩人が1人で最後まで進めるにはモンスターハンターワールドの物語はあまりにも広大になりすぎていて、最前線に追いつくにも手間暇がかかってしまうものへと成長しきっていた。日常生活と両立を試みようものなら、人によっては1〜2週間はかかってしまう。そういう規模だ。

 それを見越した新大陸の運営は、モンスターハンターワールド:アイスボーンから始めたプレイヤーがすぐに最前線に追いつけるように、初心者狩人が先輩狩人にエスト進行を手伝ってもらいやすくするシステムを導入していた。手伝う側にも若干のメリットがあり、確かにそのシステムは機能していた。

 しかしその機能は、あまりにも快適すぎた。極端な話、初心者狩人は狩猟にほとんど貢献できずともストーリーを進めることができてしまったのだ。それにより、見知らぬ先輩狩人に前線まで送り出されたはいいが実力が追いつかず、かと言って先輩狩人との関係は一時的なものに過ぎず、協力を求められる仲間もいない。その結果、強敵を目前にして夢を諦める初心者狩人が増えてしまっていた。


 おそらくRは、すでに別のグループに所属してしまっていた僕に配慮して、どうにか1人でストーリーを進めようとしていたのだろう。そしてその結果、夢は夢であることを知ってしまったまま、深い事情に包まれた日常へと戻っていったのだろうか。



その後の僕は

 最初にも記したように、この新大陸のおかげで新しい居場所に誘ってもらうことができた。また、モンスターハンタークロスダブルクロスの頃よりももっと多くの人に自分を知ってもらえたし、より多くの人々と狩友になることができた。

 しかし、それと同時に、楽しむ方法を教えてもらえないまま最前線まで駆り出されたまま武器を置く初心者狩人たちや、馴染みの狩友が『友人』へ変わっていくという現実も存在していた。

 自分は楽しめているのにこの輪の中に入れなかった人々が数多く存在することを思うと、やるせない気持ちになった。


 なのに、そういった人々が居ても、自分からはどうすることもできなかった。それぞれに手を伸ばそうとしたけど、いつしか手を伸ばしている自分の立場があまりにも大きくなりすぎていることに気がついてしまった。

 結局、自分にとって都合の良い部分だけを眼中に収めたまま、かの日の『友人』達にすら、語りかけることも、気にかけることすらも、できなくなってしまっていたのだ。



きっと、誰かに責任があるわけじゃない。

世界に向けてより多くの狩人を求めた開発者も、

仕事が忙しすぎて期間限定を追うことを諦めてしまった友人も、

最適解の空気に馴染めず狩場を手放してしまった友人も、

あまりの新大陸の広大さに武器を置いてしまった友人も、

誰一人悪い訳じゃない。

ただ、お互いに噛み合わなかっただけなのだろう。



だけど、

それでも、

馴染みの顔と肩を並べて、

気兼ねなく笑い合ってだらだら遊び続けられる、

そんなありもしない日々を、

僕は探し続けていた。

筆を執るこの僕の胸の痛みこそが、指し示していた。



まだ、あの時の僕達を取り戻せるだろうか?

けれど、何があろうとも、

僕たちへ降り頻る雪を溶かし、

行き先を照らし出してくれる "太陽" は、

もう昇り始めている。


モンスターハンターワールド:アイスボーン_20201109213125


Special Thanks
記事サムネイル作者:動くマトさん
友人Aさん
友人Bさん
友人Rさん
いつも関わってくれる皆さん
記事を読んで下さった皆さん

『鬼滅の刃』未履修の私が1週間でアニメと劇場版を履修したら戸惑った話

 鬼滅の刃の原作・アニメを未履修だった私は、突然2日でアニメ26話を一気に鑑賞し、さらに劇場版(無限列車編)を劇場で鑑賞しました。

 もちろん登場人物への同情などの念を抱きましたし、作品の作り手の想いが込められた映像や音楽に対する敬意を抱きもしました。しかし、劇場版を観た後に私の中を埋めつくした感情はそれらではなく、ある種の『戸惑い』でした。

※この記事の文字数は合計で約16,000字ですが、流し読みして頂きたい部分が約12,000字あります。

はじめに: ネタバレ注意

 この記事内には、直接的な表現は避けているもののアニメ版1~26話と劇場版(無限列車編)に関する重大なネタバレが含まれています。
 原作やアニメ等を見たことがない方はこの記事を一旦閉じて、先に自分でそれらを確認し自分の感想を抱いたうえでこの記事をお読みいただくことをお勧めします。
 その方が作品を楽しめますし、この記事でお伝えする『筆者が抱いた感想』が比較的納得いただけるようになるはずです(ならないかもしれない)。


自分の好みに偏りがちな筆者

 まず始めに筆者がアニメに対して普段どんなスタンスを抱いているかというと、『自分がすごく興味のあるアニメは追い続けるが、そうでなければ流行りものを含めは敬遠しがち』といったところになります。

 自分で見なくてもTwitterYoutube、Web上のニュースで概要が察せてしまうことが多い昨今。私もその例に漏れず、大概のアニメはそういった情報源から情報を得て『分かった気になる』ことが多いです。

 仮に自分で見たいアニメがあっても、アニメをぼーっと見ている暇があったらゲームをするなど、自分で手を動かしていたいことの方が多いです。その一方で、時間潰しにWeb小説ややる夫スレのような読み物を読むことも多く、なぜアニメの優先順位が低くなるのかは自分でもよく分かっていません。

(参考)
 今年度放送されたアニメで全話視聴したのは、はめフラとかぐや様2期とバンドリ3期です。


唐突なフォロワーさんからの誘い

 それはこの記事を公開する約1週間前の事。あるフォロワーさんの『鬼滅未履修の方に劇場版鬼滅の刃を見てもらった感想が聞きたい』(意訳)というツイートにいいねをしたところからとんとん拍子に話が進み、突然鬼滅未履修の状態から約1週間後(この記事を公開した日)に劇場版鬼滅の刃を観に行くことになりました。

 あまりにも軽いノリで決めてしまいましたが、劇場版鬼滅の刃が公開されて以降の人気ぶりを遠目で眺めていて、「こんなに世間の人々の注目を集めるのはどんな作品なのだろうか」と気になっていたことが決め手の1つでした。

 アニメの流行をほとんど追わない私からしてみれば、鬼滅の刃の人気ぶりは私の理解の範疇を超えていて、言ってしまえば少し不気味なものに近く、その理由を探りたかったというのもあります。


鬼滅の刃に対して無知な頃の印象と偏見

 今回、鬼滅の刃という作品に初めて触れるにあたり、私がTwitterやWebニュースから得ている鬼滅の刃に関する知識や偏見を予め洗い出すことにしました。

 また、以下はツイート内の画像とほぼ同一の内容です。

・なんかめっちゃ人気だけど何がそこまで人気を呼ぶのかよく分からない(そういう類のニュース記事等も目にしたことがない)
・理由はよくわからないけど鬼は殺す、慈悲はない。みたいな話
・炭治郎が炭を売ってるのと、Twitterで流れてくる原作漫画切り抜きの画像で真剣すぎて逆にちょっと面白い顔になってるのと、Fall Guysで王冠を掴みに行ってる(※)のは知ってる
・残りの主要な登場人物はサイコロステーキ先輩とか口になんか咥えてる女の子とか猪の被り物してる子とか黄色い髪のキザなイケメンぐらいしか知らない
・DX日輪刀
・なんか波紋の呼吸っぽい何かで戦う
・医療現場で集中の呼吸が役に立ってる
・きつめのやいば

(※)Fall Guysで王冠を掴みに行ってる:以下の画像を参照。

画像1


アマプラで鬼滅のストーリー概要を見た時の感想

時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。さらに唯一生き残った妹の襧豆子は鬼に変貌してしまった。絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道を進む決意をする。人と鬼とが織りなす哀しき兄妹の物語が、今、始まる--! ©吾峠呼世晴集英社アニプレックスufotable
(Amazonプライムビデオ より引用、2020年10月26日閲覧)

・えっこれ大正時代の話なの???
・鬼こわっっっっっっっっっ!!!
・襧豆子(読めない)
・鬼ってなんなん……?そんな異世界転生並に簡単になれるもんなの……?
・話めっちゃ重そう
・これ子供がついていける話なのか……?初見の印象がNARUTOより重すぎる


アニメ版を全部観ることから始めた

 現状の自分を一通り把握したところで、まずはアニメ版の鬼滅の刃を1話から26話まで一気に視聴することにしました。そして、その時の感情は全てこの記事内に書き起こしてみることにしました。

 この項目内の文章はアニメを見ていて筆者が得た感情を赴くままに記したものであり、内容の推敲をほとんど行っていません。また、それを26話分書いたためこの項目内だけで文字数が1万字に達しています。

 全体的に同一人物に見えないような書き方をしていますが、残念ながら仕様となっております。また一部に、感情が沸点に達した結果一般の感覚とズレたことを書き記している箇所もあります。

 あまり真に受けず、流し読み感覚でお読みいただけると幸いです。

【第一話 残酷】
・襧豆子が口になんか咥えてる理由をようやく悟った(鬼に変化するのを防げる何かなんですかね)
・炭治郎めっちゃ村人に便利屋っぽく使われてるやん……優しい子
・なんかイケメンに斬られるかと思ったら斬られなかった
・「生殺与奪の権を相手に握らせるな」みたいなパワーワードをどこかで聞いた覚えがあったが、これが元ネタだったのかと察した
・自らが殺される前提で格上の相手に致命傷を負わせようとするキャラクターはなかなか貴重な気がする。あの戦闘シーンだけで続きが気になった

【第二話  育手・鱗滝左近次】
・冒頭突然のギャグ展開ィ!!
・どうやら炭治郎の強みは鼻が利くことらしい、血の匂いとか罠を設置した人の匂いとかそういうレベルまで嗅ぎ分けられるっぽい
・とはいえ師匠(名前忘れた)も言ってるように優しさが判断を鈍らせている部分もある
・1話のイケメン……あなたが巷でよく聞くギユーさんでしたか……
・襧豆子さりげなく強すぎないか???一蹴りで鬼の首吹き飛ばせるとかなかなかとんでもない筋力持ってる気が
・総じてギャグとシリアスのバランスが好みの比率。緩いところは緩く、締めるところは締めている

【第三話 錆兎と真菰】
・訓練回。
・何だかんだで2年以上?訓練を続けた炭治郎
・突然起きなくなる襧豆子。一体何があったのよ
・突然出てきたり突然いなくなる登場人物はこの作品のお約束なのだろうか
・呼吸について少し分かった。人間でも鬼とタイマン張るための技術なのね
・結局岩を斬れたがどういう事なの……
困難を乗り越えるには強い想いと少しの支えが必要なのだろうなあ、などと炭治郎の訓練風景を見ていて思う

【第四話 最終選別】
・なんか急に必殺技使えるようになってるやん炭治郎!!
・炭治郎くん、隙の糸?の匂いが分かるようになったらしい。訓練しすぎて我々の理解の範疇を超え始めたわね……
・岩の時に居た2人の子、やっぱり死者だったんかい!!
・師匠に捕まえられた鬼が師匠の子を喰い続けてるとかいう事実。おそらく師匠はそれを知らずに厄除のお面(厄除せになってる)を作ったり訓練を受けさせていたのだと思うと切ない気持ちになる
・隙の糸云々は炭治郎が確実に致命傷を入れに行けるタイミングが分かるようになるって事なのだろうか……いやよく考えたら攻撃を入れられる間合いに入ることさえできれば中々のチート能力では?
・デカブツの声を担当してるの子安さんか……?安定の小物感がいつも素晴らしいと思う。

【第五話 己の鋼】
・おいちょっと待てCM前ェ!!『5人も生き残った』って言ってるけど直前の場面で生き残ってたの4人じゃねーかよォ!!あと1人どこ!?
・『また私の子供が増えた』ってなんで勝手にお前の子供にされてるんじゃい!
・鬼それぞれにも背景があるんだなあと分かる描写、そしてそれに向き合おうとする炭治郎。やさしみが深い。
・炭治郎、対話を試みようとする姿勢は忘れていないものの向かってくる鬼を即切り捨てられように。成長したなぁ……(感慨)
・炭治郎くん、師匠と禰豆子との再会シーン。ちょくちょく裏話が撒かれていただけあってちょっとホロリと来そう。ちなみに自分は普段から涙腺が硬すぎるので泣けてない。
・炭屋の子供で髪と眼が赤いのは縁起がいい……何かの伏線か?他にも似たような人がそのうち出てきそうだな
・炭治郎くん、日輪刀が黒い。これは別に人の見た目と一致するわけじゃないんだろうね。
・しかしやさしみの塊だった炭治郎くんの刀が黒いというのもなんか不思議な話だ。個人的に黒という色には悪とか手段を選ばないとか無慈悲とかそういう印象がある。

【第六話 鬼を連れた剣士】
・黒い日輪刀にも能力があるらしいが分からないとは……果たして炭治郎に使いこなせるのか?いや主人公補正あるしな(適当)
・これ分かったぞー!?とりあえず鬼に人を沢山食わせればどんな能力者でも作れる設定だこれー!!
・無惨という原初の鬼が鬼を増やしているらしい……が、なんで1000年前からそんな事をし続けているのか何が目的なのかよくわからん。炭治郎家を襲ったのは偶然なのか意図的なのか?
・十の型・滝壺だっけ?刀から出せると思えない常識に囚われない技すき。
・しかし猪頭とか黄色い髪が全然出てこないね……当分先だろうか

【第七話 鬼舞辻無慘】
・(CM前)いえない……いえない……(炭治郎に口を斬られたから)言えない……
・(CM後)あ、さすがにそういう訳じゃないのね。
・少し戻るけど沼で使った技強すぎやろ。状況限定とはいえなかなかえげつない範囲と斬れ味
・鬼を3体切り伏せ、男に『お前に何がわかる!』と言い寄られようとも微笑みながら鬼が持っていた恋人の装飾品を男に手渡し去っていく炭治郎くん。刀持ったやさしみかよお前は!!!!!!!!!!!!!
炭治郎くんの嫁になりたい(???????????????)
・山かけうどんもらったー秒で落とすなーーーー!!!!!!!!!
・しかしちょくちょく飯テロ挟んでくるよなこのアニメ
・無惨さん普通に人間に紛れて生活してやがるーーーーー!?!?!?しかも妻子持ちーーーーー!?!?!!
近年稀に見るタチの悪いタイプのラスボスな気がする……っていうかラスボスの割に出てくるの早いな???

【第八話 幻惑の血の香り】
・無惨さんクールそうに見えてガチギレじゃないですか〜意外と小物感あるなぁ
・あーやっぱり赤い髪の人に無惨さん襲われたことあるんですね?やっぱ伏線ありますねえ!!
・ていうか禰豆子以外にも人間寄りの鬼がいるんですね。200年かけて余命の短い子供を鬼にさせる事で生き長らえさせようとする……お倫理壊れちゃーう!まあ愉快犯にしか見えない無惨さんに比べたらまだ真っ当な理由ではあるか
・寝るだけで鬼として本来必要な血液摂取を回避できる禰豆子はやはり物語の鍵を握ってるんだろうなあ
・そして矢印の鬼と手毬の鬼。舞台が大正時代とはいえなかなか見慣れない能力者ばかり出てくるのは結構好印象。

【第九話 手毬鬼と矢印鬼】
・鞠使いは割と見た目通りの遠距離パワータイプ、矢印使いはベクトル変化させられる矢印を飛ばす遠距離搦手タイプなんね。
・仲間のお陰で矢印見えるようになったけどあれはどういう原理なんだ……鬼にしか見えないものがあるって事なんだろうか
・それにしても戦闘がなかなか面白い。普通に考えて炭治郎が一方的に不利に見えるけど、機転を利かせて技で出る水に矢印を絡めとってその勢いを利用して矢印をスレイするのはお見事。あと主人公の説明は死亡フラグではないことがわかった。
・隙の糸くん久々に見えたと思ったらちぎれちゃうやんけ。これ今後ずっとちぎれっぱなしな使われ方しそうにしか見えないね……まあ能力系の創作には『作ってみたけど段々使われなくなる能力』はありがちだよね(偏見)。

【第十話 ずっと一緒にいる】
・あーん!炭治郎様が重傷を負った!これ鞠鬼どうすんの!?
・前話で蹴鞠じゃねーじゃん!というクレームが来たことに対応しているかの如く禰豆子VS鞠鬼の蹴鞠勝負……いや違う、そうじゃない。
・あっ……パワー馬鹿なのを利用して能力で無惨の名前を言わせて自爆させたー!?!?しめやかに爆発四散!
・鬼の呪いコワイ!!
・何だかんだで勝利。序盤でもう無惨様の直属の部下来てるのかと思ったけどそんなことは無かったらしい。
・というか無惨さん本当に小物だったのなお前……
・人間を家族だと思え、と暗示のかかった禰豆子が鬼の2人を抱きしめる。200年もの間人間をやめて鬼として生きてきた方にとってはそら感動ものですね……
・というか禰豆子はちょくちょく鬼が人間だった頃の姿が見えているように見える。何かの伏線だろうか……
・しかし休む間もないのな炭治郎くん……うちに来たらゆっくり休んでほしい……(?????)

【第十一話 鼓の屋敷】
・『なんだよその顔ォ!!!』
・炭治郎くん変顔でもなくガチで困惑してる顔で笑った。
・『なんか言えよォ!!!』
・炭治郎くんガチで引いてる顔(略)
・ということでやっと黄色い髪が出てきた。善逸っていうんか?
・敵は屋敷内の部屋の配置や重力を変更する能力者……なのか?
・モブキャラに人間性を諭されるメインキャラとか初めて見たんだが。善逸くん……
・そして猪頭も登場。二刀流だー!?なんか脳筋の匂いがする(炭治郎並感)
・しかし善逸くん今のところ役に立ちそうに見えないんだが……炭治郎が匂いに敏感なのと違って耳が利くようだが関係あるのだろうか。

【第十二話 猪は牙を剥き 善逸は眠る】
・タイトル、善逸をけなしているのかと思えてしまう。
・『千切り裂くような斬れ味が自慢なのさァ……』←すき
・その時の左端にちょっと写ってる刀←めっちゃすき
・ていうか鬼さんさっきから目と耳機能してるのかお前?炭治郎が話しかけても反応しなかったし。
・でも猪頭が動いた瞬間に攻撃を仕掛けてきた。建物内の振動かなにかに感覚を依存してる可能性が高そう
・回転させる鬼と部屋移動させる鬼は別物なのか……?うわあ面倒だこれ
・善逸と一緒にいるモブ男くん、どこかで聞いたことある声だと思ったらペルソナ4の家庭教師の行先にいた子と同じ声優さんなのでは?
・『雷の呼吸、一の型  紫電一閃』
・!?!?!?!?!?!?!?!!?!?
・寝てたり意識ない時が一番強いのに本人にその自覚がない……眠りの小五郎だこれーーーー!?!?!?!?
・うわーまじかよ……普段はギャグキャラポジだからギャグ補正で攻撃を回避できて、いざ攻めに転じると圧倒的攻撃力で瞬殺……なんだこのチートギャグキャラ!?!?!?!
・『十二鬼月に戻れる』……あーなるほど、君らにも昇進降格があるのね
・あー人間に稀血ってのが居て、そいつを食うと鬼としての経験値が普通の比じゃないくらい得られるのか……襲われやすい人種ってのがいるのね
・『俺は今までよくやってきた、俺はできる奴だ、そして今日も!これからも!折れていてもォ!俺が挫けることは!絶対にないッ!!』
・炭治郎くん名言製造機やな……今すぐ骨折の治療してあげたい……

【第十三話 命より大事なもの】
・善逸『気持ち悪い音が響いてくる』やっぱお前耳が利くタイプだな?
・そうなると禰豆子は目が利くタイプなのだろうか。鬼の前世というか人間時の姿見えてるし
・せっかくの名言なのに気合いで何とかならないんですか炭治郎くん!?!?!?
・あれ?この鼓鬼、人間への恨み憎しみから鬼になった……?自然発生もするのだろうか。よくわからん。
・そして状況に順応し始める炭治郎くん。たぶん未経験から2年で鬼殺隊し始めてるもんなあ、順応性高いよな
・攻撃前に紙の匂いがするとかいう。鬼は自分のルーツとなるものの匂いを纏ってしまうある種の弱点があるって事だろうか
VRで見る回転技かっこいいーーーー!!!!!!
・鬼にも人の心あるんやな……いやこいつだけかも知らんけど
・だから炭治郎くん骨折してるのに平然と病人を背負うとかやさしみの現人神かお前はーーーーー!!!!!
・善逸『声を聞いてわかった、あの猪頭が早く入山して早く下山した5人目の合格者』お前が5人目かーーーーー!!!!!!!
・なんか善逸が真面目に炭治郎くんの『泣きたくなるほど優しい音』について語ってるーーー!!!!!善逸…お前見た目が極端すぎるだけで中身めっちゃ良い子なのな……見直したぞ……

【第十四話 藤の花の家紋の家】
だから炭治郎はやく骨折なおしテ!!!!!!!
・猪頭体柔らかすぎンだろ……
・そして炭治郎くん頭突きが強すぎる。相手に脳震盪起こしてるのになんで自分は無事なんだ……あと早く骨折治せ……
・伊之助の中身……美形じゃないか……
・モブ女『お兄ちゃん頭硬ーい!』炭治郎『そうかな~?』
・いや自覚ないのかよォ!!!
・優しすぎて極大解釈が過ぎる炭治郎と倫理観を知らない伊之助の問答……なんだこれ……
・伊之助、何かと炭治郎より早く物事を済ませてマウントを取ろうとしているのに炭治郎にまったく意図を理解されていない。すれ違うこの気持ち……
・後半のテンションが高すぎて1番最後の伊之助のごとく私は考えることをやめた。前話の雰囲気は何だったのか……

【第十五話 那田蜘蛛山】
・小難しい言葉の意味も何も知らない伊之助の出発時の指摘がちょっと興味深い。本人には自覚ないだろうけど哲学的な問いかけに見える
・なんか鬼殺隊員が糸に引っ張られたァー!タイトルの蜘蛛がどうのこうのってことかしら
・とりあえず先に行こうとする伊之助、めっちゃ頼りになるなぁ……この子絶対TRPGとかで日常での扱いは面倒だけど戦闘シーンでめっちゃ頼りになるタイプだ。
・あー糸が人を操ってるのか
・なんか鬼殺隊の柱が来るっぽいー。ギユーさん久々だァ
・善逸、禰豆子を連れていれば放っておいても着いてくる説
・伊之助お前空間探知できるの!?
・えーでも家族『5人』って言ったか……?なかなか面倒そうな相手だなこの蜘蛛

【第十六話 自分ではない誰かを前へ】
・ん……?『母さん』とその子供?同士でちょっと険悪な様子……?
・『母さん』の方は別に人間に肩入れしている様子があるわけでもなく普通にやってしまってるしどういう関係だこれ。
・あー、『母さん』は『父さん』に脅されるか弱みを握られてて、子供は父さん寄りの立場なのか
・伊之助www炭治郎の機転を効かせた対処を真似するの可愛いwww
・からの炭治郎『すまない!ちょっと見てなかったー!』で吹き出したwww
・鬼殺隊員が首を折られたタイミングで炭治郎くんの雰囲気が変わりましたね……?
・炭治郎と伊之助のコンビネーション!というか炭治郎逆立ちから渦潮出せちゃうんかい!?
・炭治郎、『母さん』が絶望に悶えているのを見て技を変えたァ!!そんな穏やかな技があったのか……(普通に首切れてるけど)
・『母さん』が『父さん』のご機嫌伺いしてる場面とか見てると、鬼だからと言ってみんな同じ性格というわけではなく良くも悪くも人間らしいのが多いなぁと感じる。自分の偏見だと、創作上の鬼って傲慢だったりとか特定の性格に偏ってる印象があったからちょっとしたカルチャーショックを受けている。
・どの鬼も首を切られてから人間だった頃を思い出し始めるの切ないなぁ…
・ところで十二鬼月って全員と戦わないといけないんですかね……?しかも補充されるんすか…

【第十七話 ひとつのことを極め抜け】
・今度は善逸回か?
・鬼っていうか蜘蛛が来たァー!善逸くん蜘蛛堕ちしちゃうってマジ?
・善逸の師匠が出てきた…
・善逸お前…雷に当たって髪の色変わったのか…
・善逸お前…紫電一閃特化型なのか…
・善逸お前…家族失ってたのか…
・師匠はめちゃくちゃ優しかったんだな…
・めっちゃかっこいいーーーー!!!けど善逸お前死ぬのか…?
・お父さん!?!?腕めっちゃ硬い…?

※筆者注:ここから先、声がペルソナ3の男主人公に似ていると筆者が断定したことから、累(下弦の月の鬼)のことを『キタロー蜘蛛』と称しています。ちなみに実際には、累と男主人公の声優さんはそれぞれ異なります。完全に当時の筆者の思い違いです。

【第十八話 偽物の絆】
・お父さん…蜘蛛っていうか鬼じゃねえか…いや元々鬼では…?
・何言ってるんだろ俺…
・アアーッ炭治郎くんの必殺技チャンスをお父さんに奪われたァー!!ていうかお父さん十二鬼月なのね…
・鬼同士で仲間じゃなくて家族…?という割に炭治郎の言う通り上下関係しか見えないよなぁ
・ところでこのアニメ見てるとだんだん空中からの受身を水車で取りたくなってくるの俺だけ?
・ん…?出落ちにしか見えない鬼殺隊が出てきた
・アアーッ!!!まさかこれが噂のサイコロステーキ先輩!?!?これは流行るの間違いないですわ…
・考えるのが面倒だからって伊之助くん力押しでお父さんの腕切るの脳筋すぎるでしょwwwさすがだわ……
・キタロー蜘蛛を相手してる炭治郎くん大変そうやな…あんなサイコロステーキ見せられたらそら動くに動けんよな
・『さっきの言葉を取り消したら一息で殺してあげるよ』『取り消さない!俺の言葉は間違っちゃいない!』ああ、髪が赤いゆえの先駆者リスペクトってことか……(絶対違う)
・お父さん脱皮したーーーー!?!?お前鬼じゃなくて蜘蛛じゃん!?!?いや鬼だよ!?!?!?
・脱皮しただけで成長してるの鬼として規格外すぎるやろ…
・伊之助に刺さる炭治郎と旅館のおばあちゃんの言葉……いいね、熱いね
・アアーッ伊之助の刀が折れたァ!!!もうだめだぁ…おしまいだぁ…
・きた!メイン剣士ギユーさんきた!これで勝つる!!
・って炭治郎の刀も折れたぁぁぁぁぁぁぁぁぁやめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ
・そこで終わるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

【第十九話 ヒノカミ】
・致命傷はギリギリ回避できたけど炭治郎くん無理ゲーでは???ていうか黒い剣の隠された能力も明かされてないのに折れるとかマジ???
・ギユーさん伊之助を縄で縛るの手際良すぎだろ…なんかそういう趣味でも持ってるのか(曲解)
・禰豆子ォォォォォォ!?!?!?
・姉さぁぁぁぁぁぁぁぁん!?!?!?
・結局この世は男性社会なのかよォ……
・いや待って姉さんなんで首切られてるのに平然と行動できてるの????鬼じゃないのか????まあ蜘蛛だしな
・キタロー蜘蛛の独白シーン……うわぁ流石のゲス演技っぷりだ……
・「恐怖の絆」か……
・いやキタロー蜘蛛お前が十二鬼月だったんかい!!!ところで今15って書いてなかった?定員オーバーしてません?
・いや違ったわ。下伍だった。
・禰豆子ォォォォォォォ!?!?!?
・体が糸以上の硬さなんかキタロー蜘蛛……強すぎる……
・その刀身で糸切れるのか…すげえな…
・『呼吸を整えてヒノカミ様に』…?
・炭治郎のお父さんも呼吸できたんやな…
・ヒノカミ神楽ッ!!!!燃えたァァァァァ!!!!
・隙の糸くん仕事した!!!!お前死んでなかったんか!!
・禰豆子シャベッタァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!血鬼術だァ!!!!魔血?
・おい待て首切る瞬間に刀の色変わらなかったか???伏線回収かー????
・おお…ブラボー…!ブラボー…!
・しかし急に来たなヒノカミ神楽。なんだその呼吸(今更)

【第二十話 寄せ集めの家族】
・キタロー蜘蛛生きてるゥ!!!!
・あーそうか…あくまで刀で首を切らないとだめなのか。それで前話のお姉ちゃん生きてたのね
・ギユーさああああああああああん!!!!!
・いやギユーさん行動が早すぎるし止めがあっさりすぎるwwwww
・家族ごっことは一体……うごご
・それにしても妙な家族だなぁ……
・「今日は月が綺麗ですね」(殺意)
・「私は怒ってい るわけではないのです!ただ確認したいだけ」
・「罪人は罰を受けて生まれ変わるのです!」
・あっこの人極端にLow寄りのやべー人だ!!!
・うわー!!!鬼を毒殺するとか余計にやべー奴だ!!!
・記憶を思い出したいから家族ごっこしてたんか…傍迷惑な鬼やな

【第二十一話 隊律違反】
・初手キタロー蜘蛛の過去
・無惨さんが余計な後押しをしたんだなぁきっと…
・しかしまあ今の所出てくる悪役のほぼ全てに背景描写や裏話があるとはなんと恐ろしい作品なんだ……なんというかこの点だけでもすでに『他人にただ読んでもらうことを優先して作られた在り来たりな作品』じゃあないってことが伝わってくるんだ……
・ギユー「俺は嫌われてない」
・そこじゃねーよ!!!!!いや気にしてるんだろうけど!!!
ギユーさんのとぼけ顔wwwwwクッソwwwww人気のあるキャラクターってことがよく分かるwwww
・言われてみれば伊之助今回鬼を倒せてない……やはり筋肉だけでは解決できない事もあるのか……?
・なんか柱の人が勢揃いらしいですねぇ…何が始まるのやら

【第二十二話 お館様】
・炭治郎、急に裁判にかけられる。まあ禰豆子をかばい続けてる訳だしな…
・恋柱wwwwいちいち台詞がwwww
・お館様?
・炭治郎くん…手を縛られても最強の武器(頭突き)あるの強いよね…鬼滅でスパ○ボ風のゲーム出たら炭治郎くんの最強武装が頭突きになると思うレベル…
・お館様もなんか鬼みたいな変な顔してるな…?
・あ、目が見えないのねお館様
・炭治郎(知性も理性も全くなさそうだったのに、凄いきちんとした礼儀正しさだぞ…!)一言余計だぞwwww
・炭治郎師匠…お前…元柱だったのか…
・お館様「禰豆子が人を食わない保証はないが、禰豆子が人を食う保証もない」うーん公平公正なジャッジメント。すき。
・おや、柱でさえも無惨さんには遭遇したことがないらしい。無惨に会ったことがあるというだけで価値があるということなのか
・禰豆子耐えられるのかこれ…?
・裁判だけで1話終わった…時間経つの早いなぁ

【第二十三話 柱合会議】
・お館様直々に十二鬼月と無惨様の討伐指示を頂く炭治郎
・炭治郎「そこの傷ある人に頭突きさせてください!禰豆子を刺した分だけ絶対に!!」
・一番仕事しなさそうな霞柱?がいいところで仕事した…
・玉淀さんって誰だっけ……?(登場人物の名前を覚えられないことに定評のある筆者)
・結局炭治郎が謝罪させるはずがモブ鬼殺隊の2人に炭治郎が謝ることになるオチで笑う
・善逸生きてたァ!!!伊之助もいたァ!!
・伊之助喉潰れてるwww
・めっちゃ自信無くしてるやん伊之助…
お館様の話を聞いてると頭がふわふわした…?やっぱりお館様能力持ちの鬼では???人間に紛れてる鬼いるしなぁ

【第二十四話 機能回復訓練】
・機能回復訓練…一体何が始まるんです?
・(ヨ゛ワ゛ク゛テ゛ゴ゛メ゛ン゛ネ゛)
・機能回復訓練の内容がわからねえwww
・善逸wwwww勢いについていけないwwww
・全集中の呼吸を常時使わないと次のステップに進めない…頑張れ炭治郎…お前ならやれる…
・息でひょうたんを吹き破裂させる訓練……????
・蟲柱さん毒舌家かと思ったら優しい所もあるじゃねえか…
・ああそうか、ギユーさん無口だから蟲柱さんが柱の中の説明役ポジなのか……

【第二十五話 継子・栗花落カナヲ】
・なんだ冒頭の4コマ漫画みたいなアイキャッチシーンは…
・マジでひょうたん割っちゃったよ炭治郎……
・蟲柱www炭治郎にできて伊之助にできないという点を利用して煽りおるwww善逸もその気にさせおったwww
・もしかしなくても蟲柱さん人を使うのお上手では…?
・『何も辛くなくなった』…?なかなかえげつない過去だな
・昔の蟲柱さん、割と早口だったのな…
・伊之助ほんとに刃を削らないと気が済まないのなww
・蟲柱でもヒノカミ神楽ご存知ないのか……ヒノカミ神楽とは一体
火の呼吸と炎の呼吸は違う?
・禰豆子シャベッタァァァァァ(喋ってない)
・鉄道…?もしかして映画の伏線か

【第二十六話 新たなる任務】
・あれ?OPが無かった
・なんか急に場所変わった
・十二鬼月の下弦だけ揃えてる?
・無惨様だァ!!!いや女装趣味あるのかよ…
・十二鬼月も育成が大変なんだなぁ
・いやだからって下弦皆殺しにするのかいwww
・「無限列車」という言葉が聞こえましたね…
・劇場版では火の呼吸と炎の呼吸のコラボが楽しみですね…
・炭治郎「ただの偶然だよ。それに、表が出るまで何度でも投げ続けようと思ってたから」だからいちいち一言余計なのはどうしてなんだwww
・そして無限列車に乗車して終了…

アニメ版を見た時点での印象

 全体的にジャンプ作品の例に漏れず、努力して勝利という点を抑えている作品だと思いました。その一方で、出てくる悪役のほとんどに背景描写があったり、元が人間だったりという点が興味深いです。ラスボス役だけでなく、道中で主人公たちの壁となるような敵にも感情移入させられてしまいそうになるのはそれまでの作品と何かが違うことを感じさせてくれます。

 唯一の不満点は、戦闘続きだった21話までと比べて22話以降に戦闘の描写がなく、盛り上がりに欠けてしまうと感じたことです。劇場版への伏線のために描写しなければならないのだろうが、穏やかなシーンが続きすぎていて落差にびっくりしました。

 ともあれ、この流れだと劇場版も適度に主人公達が苦しみつつも辛勝する展開になるんだろうなぁ。と、そんな事を呑気に考えながら劇場版視聴の日を迎えました。

劇場で無限列車編観た

・炭治郎、伊之助、善逸、禰豆子(が入った箱)。このフォーメーションに実家のような安心感を覚えるようになってしまった
・炎柱さん、アニメ本編で見てた時からやべーやつだと思ってたけどヤベー奴だわ……
・なんか照明がチカチカしてるのはもう能力発動が始まってるのか?
・なんかめっちゃ目が死んでる車掌が切符を切っていく
・めっちゃモブみたいな鬼が来たー!!
・煉獄さん強すぎるwww
・なんか鬼滅キッズトリオ(炭治郎、善逸、伊之助)の様子がおかしい
・みんな寝てるーーー!?
・炭治郎は実家のみんなが生きてる夢、煉獄さんは実家の夢、善逸は禰豆子とイチャイチャする夢、伊之助は洞窟で探検する夢(無限列車が虫になってる……)
・善逸が寝てる……?あれこれ特に問題なくなるのでは
・なんか子供とロープで繋がると子供側が炭治郎たちの夢に侵入できて、そこから行ける無意識の核を破壊すると廃人化できるのね?ペルソナ5やったことあるから言いたいことは理解できるぞ。
・煉獄さん核を破壊されそうになった瞬間に寝ながら無意識に子供の首を掴むのどんな生存本能だよ……生存本能ヴァルキュリアかよ……(????)(男だが????)
・いやアニメ1話で自分を犠牲にしてでも勝負に勝とうとする思考があるとはいえ炭治郎くん夢の中で自分の首を切って現実に引き戻されようとするのも中々極まってるなお前な……しかも何回も繰り返してるぜ……
・いやにあっさり首撥ねられたなこの鬼
・いや待てや、鉄道と同化する鬼って何なんだよwww
・何だかんだで起きる伊之助、寝ながら禰豆子レーダーで触手を破壊し続ける善逸。
・一薙ぎでめっちゃ大量の触手を粉微塵にする煉獄さん。1人だけ規模がおかしい。
・鉄道の鬼の首ってことは先頭車両のトーマスの顔みたいな部分……え、違うの?車掌のいる部分?
・だんだん伊之助の扱いが手馴れてくる炭治郎くん。この包容力もやさしみの一部に過ぎないんだよな……(?)
・伊之助と息を� ��わせて首チョンパ!!ヒノカミ神楽だァ!!!

・え、これで目標達成?なんか割とあっさりだったな……これで劇場版終わるのかーちょっと期待はずれだったなぁ~

・(スクリーンの光を利用して腕時計の針を見る)
・(まだ30分ある)
ま だ 3 0 分 あ る

・は?なんで急に上弦の三番が来てるんですか???ついさっき上弦はここ100年ぐらい入れ替わってないって誰か言ってたばかりですよね???能力差やばくない?
・いや、煉獄さんならきっと何とかしてくれる……!!

・戦闘が早すぎて、ほとんどヤムチャ視点になってしまう炭治郎や伊之助には手出しができない……行っても足手まといにしかならない絶望
・どこを切っても再生する鬼、少なからずダメージを受ける煉獄さん……おいやめてくれよ
・煉獄さん覚醒来た!これで勝つ……てない?


・あああああああああああ煉獄さんの腹を上弦の腕が貫通してるううううううううう
・煉獄母「弱き者の助けとなり、弱き者を救うこと。それが強き者の役割」刺さるなぁ、この言葉……
・煉獄さん火事場の馬鹿力で鬼の逃亡を防いだああああああああああ首も半分切れてるうううううううう
・炭治郎と伊之助いっけええええええええええないいいいいいいいいいいい!!!!!!!


・……は?(困惑)
・いや待てや上弦逃げるなおい
『太陽から逃げてるだけ』は?(半ギレ)
・炭治郎くんの刀が届くも致命傷には至らず……正義の叫び声と慟哭も相手には届かない……
・いや待ってよ煉獄さん……
『胸を張って生きろ』ってお前……
・……
・マジ?

悲しみよりも戸惑いが勝ってしまった

 結局、私は劇場版で涙を流すことなく視聴を終えてしまいました。さらに、劇場版を観た後に残された感情は『戸惑い』が全てでした。

 私の戸惑とは、この鬼滅の刃という作品の『無慈悲さ』に対する戸惑いなのだと思います。
 炭治郎が最後に泣きながら言っていました。『どんなに努力を重ねても、それより高い高い壁が自分達を待っている』と。実に無慈悲ですが、確かな事実です。

 そもそも私がこの劇場版に何を(勝手に)期待していたかと言えば、「柱の誰かと炭治郎達が協力してめちゃ強い鬼をスレイしてハッピーエンドするんだろうな~~~」というものでした。

 皆様お察しの通り、この期待はほぼ全てが外れでした

 確かに共闘要素は存在しました。しかしそれは煉獄さんが列車の半分以上を守り、炭治郎達が本体を叩くという分担作業。実に合理的な共闘だと言えますが、肩を並べて戦うことを勝手に期待していた私にとっては想定外でした。

 ですが、肩を並べて戦わないことが合理的であることすらも、劇場内で明かされてしまっています。煉獄さんが本気で敵とやり合うと、炭治郎達はお荷物でしか無くなってしまうのです。そのため、肩を並べて戦おうとするのは(主に煉獄さんにとって)余計なリスクを背負うことでしかありません。それもあって、煉獄さんは炭治郎達に対して待機命令を下した。これは炭治郎くんが列車内で弱者である乗客を安全な場所に避難させた上で戦おうとしたのと同じくらいに合理的な選択なのでしょう。

 そして最後のトドメは、合理的な選択を続けた上での事実上の敗北です。日が射してくれば鬼は死に物狂いで逃げます。それまでどんなに正々堂々と戦おうとしているように見えた上弦だとしても、逃げる時は逃げます。何故なら鬼滅の刃における鬼とは、お伽噺にありがちな、武士道やら騎士道の精神を持った武人気質な存在ではなく、所詮は余計な力を手にした元人間でしかないからです。実に合理的な話です。

 そしてその逃亡を阻止することができなかった煉獄さんや実力を充分に持ち合わせていなかった炭治郎達は鬼を殺すことが出来ず、事実上敗北します。当然の帰結でした。

 とはいえ。それでも。

 どんな創作であれ、やはり主人公には幸せになって欲しいし、善い登場人物が往生する場面はあまり見たくない、というのが私の本音でした。

 そして鬼滅の刃は、そうした私の勝手な妄想を真っ向から否定し、実に合理的な選択をする人間達と元人間達を無慈悲に描写する作品であるとの実感が、劇場版を見終えこうして自分の考えを整理している中でようやく得られたのです。

 そもそも、私はどうして見ず知らずの鬼滅の刃という作品に(その作品にとって)歪な期待を寄せていたのでしょうか。それは、昨今の文庫本や漫画界隈にやって来ているような、いわゆるなろう作品の影響を無意識のうちに受けていたからなのかもしれません。

 なろう作品は深いことを考えずに、読み手側が頭を空っぽにして楽しめる(※)ものが大半です。主人公が苦しむような描写は無いわけではありませんが、何やかんやで乗り越えていくし、そもそも主人公が苦しまないような作品すら存在します。

(※)一部『読むのが苦痛』とされる作品もあるが、その話はここに含まないものとする。

 そういった作品を読んでいるうちに、いつしかそれが自分の中の基準になっていたのかもしれません。逆に言えば古来の努力友情勝利が主題の作品というのは残酷なほど合理的なものが一般的だったのではないかと思います。あまり触れたことはありませんが。

 ともあれ、私の戸惑は『自分の理想と無慈悲な作品内容とのギャップ』に由来することである、という結論が自らの中で腑に落ちました。


鬼滅の刃によって私の何が変わるのか

 先程の『理想と現実とのギャップ』というのは、端的に言ってしまえば『勝手に期待して勝手に裏切られた』ということになるのですが、それを受けて鬼滅の刃という作品に対して悪い感情を抱いたわけではありません。むしろ、なろう系作品が少しずつ増えている昨今によく出してくれた、という喜びのほうが大きかったりします。
 少なくとも私の場合は全部自分がきっかけなのですから、それを鬼滅の刃という作品に求めるのはおかしいとも思います。

 それはそれとして。あまりにも劇場版の炭治郎くん達が報われなさすぎて消化不良なので、原作漫画で続きを読もうと思っています。

 劇場版があの人気ぶりですから、無理に原作を読もうとせずともいずれアニメ2期やら何やらが出るに違いないでしょう。とはいえ、それを待っていられる程度のモヤモヤ感をとうの昔に超えてしまっているのです。
 関係者の皆様につきましては、引き続き私に対しては原作に関するネタバレにご配慮頂けると幸いです。

 また、軽い気持ちで読める作品ばかり履修していると、鬼滅の刃を始めとする『合理的かつ無慈悲』な作品に対して変な部分(戸惑い)で精神的ダメージを受けてしまうことが分かったので、巷のもう少し普通の小説を読む習慣も付けようと思いました。
 とはいえ普通の作品というか『合理的かつ無慈悲』な作品に疎いので、オススメがありましたら教えて頂けると幸いです。

Googleの検索結果が巧妙な手法で"汚染"されている話

さーて、今日もヘビィボウガン(※)についてGoogleで調べるか!
さっそく良さそうなサイトがあったぞー!(ポチー)

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(※)ヘビィボウガン:弾が出て殺す武器。


えっ……何このサイト?iPhone11が当たる?(今使ってるけど)

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オイオイオイもうすぐオファーの残り時間が無くなっちまう!(今使ってるけど)早く入力しないと!!

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……この記事を見つけて読んでいらっしゃるような皆さんであれば、さすがに騙されませんよね?

ということで今回は、最近やけにGoogle検索に増えている迷惑なフィッシングサイトについての話をします。


偽装サイトが検索サイトの検索結果を侵食している

 アイキャッチ部分で軽く触れましたが、近頃のGoogleの検索結果が明らかにおかしくなっています

 例えばモンスターハンターというゲームに関係する、『ヘビィボウガン 徹甲榴弾』という単語の組み合わせで検索をかけると、検索結果1ページ目に表示される5サイトのうち2サイトが、さらには検索結果2ページ目の10サイトのうち7サイト『年間ビジターアンケート』もしくはそれに類するようなサイトへ強制的に移動するものとなってしまっています。

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他の方が検索しても同じ結果になるのかは不明ですが、少なくとも私の検索結果の2ページ目は画像の通りです。

 ちなみに私が調べた限りでは、Yahoo! Japanでもビジターアンケートのようなサイトへ移動させられてしまう検索結果が表示されることを確認しており、他の検索サイトでも似たような現象が発生している可能性があります。
 しかし、本記事内では混乱を避けるために、Googleにおける検索結果を中心に触れていくものとします。


ゲーム以外の検索結果も侵食されている

 先の例ではあくまで『ゲームに関する単語』の検索結果でした。しかし、私の周囲の方の意見を伺ってみると、どうやらゲーム以外の単語を用いた検索でも似たようなことが起きているようです。

 私のTwitterアカウントでアンケートを取っているのですが、この記事を投稿した時点で『ある』の3択のうちいずれかを選んだ方が49%を占めています。さらには『ゲーム以外の検索結果でも見た』を選んだ方は28%にも達しています。

 Google検索依存症の自分にとっては『ない/Google検索を使っていない』を選んだ方が約51%と半数以上になっている事実にも大変驚いてnote記事を書きたくなっているのですが、その話はまた別の機会にします。

 投票数は記事執筆時点で300票程度であるうえ匿名かつ同一人物が複数アカウントで回答可能なため『信頼できる投票結果』であるかは怪しい所ですが、それを抜きにしても約4人に1人が直近2ヶ月程度で年間ビジターアンケートの検索結果に遭遇したことがあるという事実は、検索エンジンとしてのGoogleに対するこれまでの信頼を揺るがす由々しき事態だと感じています。


なぜこの問題が深刻か①: 単純に『検索の迷惑』

 この問題の何が深刻かといえば、検索を利用している人にとって必要のない検索結果が増えてしまい、本当に欲しい情報が見つけられなくなってしまうことにあります。

 特に日頃から業務や学業で検索を多用していて、自分がよく関わる分野の検索結果の半数以上が『ビジターアンケート』に染まっていたら……と思うと、たまったものではありません。その状況下で愚直に片っ端から各サイトを見ていったとすると、単純計算で今までの2倍の時間を検索に費やすことになってしまいます。


なぜこの問題が深刻か②: 手口を知らない利用者が個人情報を抜かれてしまう

 この記事のアイキャッチ部分では件のアンケートサイトから移動できるiPhoneプレゼントの画面で何も入力しませんでしたが、もしも入力していたとしたらどうなってしまったのでしょうか……?

 実はすでに、それを確かめてくださっている方の記事が存在しています。

【最新】危険「2020 年間ビジターアンケート」は詐欺! 実際最後までやってみた! 「2020 年間ビジターアンケート」というフィッシング詐欺サイトで、アンケートに答えたらどうなるか試してみた。詐欺師の巧妙 otona-life.com
 そして今度は、「ONLY251.26¥」(たった251円)でiPhone 11 Proを買えるという画面が表示される。ここでもクレカ情報を入力させられるが、正しく入力して「MAKE A PAYMENT」を押してもエラーとなる。実はこのエラーが永久に繰り返され、一人から何枚ものクレカ情報を盗み取るようになっているのだ。恐ろしい!

 実はこのフィッシング詐欺は「100円で購入できる」というのがポイントだった。画面を先に進めると100円を支払うためにクレカ情報の入力画面が表示されるのである。なかには「100円でiPhone 11 PROが買えるチャンス!」と思い込んでクレカ情報を入力しまう人がいるかもしれない。だが、最後は「エラー画面」が表示されるだけだ。クレカ情報が抜き取られたうえに、何ももらえないのである。

(引用元:OTONA LIFE 『【最新】危険「2020 年間ビジターアンケート」は詐欺! 実際最後までやってみた!』 植村照明/フリーライター https://otona-life.com/2019/06/19/15086/2/ 2020年10月12日閲覧)

 上記の引用の通り、わざとエラーを表示させつつ1人から複数のクレジットカード情報を盗もうとしているサイトである可能性が非常に高いことがわかります。記事内ではサイトを撮影したスクリーンショット画像を用いて分かりやすく紹介されているので、興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。

 ここで入力したクレジットカードがすぐiPhoneの決済に利用されることは無さそうですが、入力した時点でインターネット上に送信されて誰かが受け取っていることは間違いありません。さらに、そこから見知らぬ誰かにクレジットカード情報を横流しされたり不正利用されてしまう可能性があることも否定できません。

 そういった可能性を無くすためにも、こういった詐欺サイトが検索結果に蔓延っている現状には何らかの対策をしなくてはなりません。


問題の根本を断ち切るのはGoogle側でも難しい

 この問題を手っ取り早く解決する(検索結果に『ビジターアンケート』へ飛ばすサイトが表示されないようにする)には、Google側にそういったサイトを表示させないような検索結果取得アルゴリズムを組んでもらう必要があるでしょう。
 ですが、そう簡単にはいかないだろう、と素人エンジニアの私すらも感じています。

 なぜかというと、『ビジターアンケート』が検索結果に表示させているタイトルやサイト概要は、Googleの検索結果で上位に載るようなサイトからほぼ丸パクリしているものが大半だからです。

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 検索結果に出てきた『ビジターアンケート』の概要欄に書かれていたサイト概要の大半をコピーしてそのままGoogle検索にかけてみると、コピー元と思われるサイトが検索結果に表示されてしまった。

 私自身はGoogleの検索アルゴリズムやらSEO(Search Engine Optimization: 検索エンジン最適化)といった分野には詳しくないのですが、Googleの検索結果は『サイト内の情報の質』だけでなく『サイトの見た目が適切かどうか』や『第三者から信頼されているかどうか』といった点で評価しているのだろうと(私が勝手に)解釈しています。
 そして本来はそういった一定の基準を高いレベルで満たしているサイトが、検索結果の1ページ目に載るようなサイトとして表示されるはずです。

 しかし、『ビジターアンケート』を仕込んだ犯人はこのロジックを逆手に取り、『Googleが検索結果として評価する時点では検索結果の1ページ目に載るような質・見た目・信頼性のサイトだが、実際にアクセスするとビジターアンケートへと移動させてしまうだけのサイト』を既存の高品質なサイトを複製したものから作り上げたのだと思います。

無題のプレゼンテーション

 検索結果から直接飛べるページの内部データにはパクリ元のデータが存在しているのだろうけど、それを閲覧者に見えるように表示させていない。それに加えて、そのデータを表示させるよりも早く内部のプログラムでビジターアンケートに向かって強制的にページを移動させてしまうイメージ。
 ※ 筆者の憶測であり、実際の手口とは異なる可能性があります
 検索結果の概要に載る部分が他サイトの丸パクリなのに『質が高い(他サイトのパクリではなく、専門的な情報を扱っている)サイト』とビジターアンケートが評価されて検索上位に載ってしまっている現状が中々歪な気もしますが……素人が不用意に踏み込める議論ではなさそうです。

 もっと分かりやすく言えば、Googleが現状の検索結果からビジターアンケートを駆逐しようとすると、既存の検索上位のサイトすらも駆逐されてしまう可能性が高い状態なのです。

 さらに厄介なのは、検索キーワードによってはビジターアンケートに汚染されていない検索結果も存在するという点です。
 この事実がある以上、Googleとしては検索サイトとしての信頼性を維持するべく上位の検索結果に影響を与えずにビジターアンケートを駆逐する手法を取らざるを得ないでしょうが、それを実現するアルゴリズムを組むのは容易い道ではなさそうです……。


 なお、他のGoogle側が抱えている(かもしれない)悩みとして
 『ビジターアンケートは無数のドメイン(インターネット上の住所のようなもの)を取得し無数のサイトを公開しているため、特定のURLを指定してブロックする手法が取りづらい
 という点にも詳しく触れようと思いましたが、長くなるためここでは割愛させて頂きます。とりあえず『URLを指定してブロックするのはキリがない』と思っていただければOKです。


検索サイトの利用者にできること

 Googleの検索結果の一部が"汚染"されていますが、それがいつ解決するかは分かりません。そのため、しばらくは検索サイトを利用する我々が自衛を行う必要があります。

 そのため、今からでも行えるような対策の手段をいくつか紹介します。

対策①:汚染された検索結果を見分けるのは割と簡単

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 実は『ビジターアンケート』に飛ばそうとするサイトにはいくつか特徴があります。

 1つは、各サイトのタイトルの左上に表示されるURLの一部です。一般的なサイトであれば、利用者に覚えてもらいやすくするために英単語や日本語のローマ字読みなど、何かしら意味のある文字の組み合わせでURLを作成することが一般的です。
 対して、ビジターアンケートはおそらくプログラムによって自動生成されているからか、URLの一部が意味のある文字の組み合わせになっていないことが大半です。この違いである程度は見極めることができます。

 もう1つはレビュー用の星マークや得票数の有無です。ビジターアンケート側はどういう理屈か分かりませんが、サイトの概要が何かを評価している内容でないのにもかかわらずレビュー用の星マークや得票数が表示されているものがほとんとです。

 基本的には上記の2つの両方に当てはまるサイトを避けつつ検索結果を調べていけば、どうにか欲しい情報を見つけることができるでしょう。

対策②:見つけ次第片っ端から非表示にする

 次の方法は、対策①によって判別したビジターアンケートを検索結果から表示させなくしたりGoogleに報告することで取り除いてもらう方法です。

 検索結果から表示させなくするためには、PCであればブラウザの拡張機能を、スマートフォン等であればGoogleが提供しているカスタム検索機能を利用することになります。詳しくは別の方が記事を書いていらっしゃる(外部サイト『ガジェットメモ』内記事はこちら)ので、そちらを参考にしてください。

 また、Googleに検索結果の問題についてのフィードバックレポートを送信する(Google検索ヘルプサイト内記事はこちら)こともできます。

 しかし、これらの方法はいずれも特定のURLにしか対応できないため、今回のビジターアンケートのように無数のURLを持つ相手に対しては特効薬とならず、キリがなくなってしまうのも事実です。個人で対応するには長く、手間のかかる戦いになってしまうかもしれません……。

対策③:移住先を見つける

 もしも今使っている検索サイトが汚染されていて、なおかつそこまで思い入れがないのであれば、ほとぼりが冷めるまでまだ汚染されていない別のサイトを主軸に利用していくのも1つの案でしょう。

 筆者が確認した限りでは、マイクロソフトの運営するMSN Japanの検索サイトでは今の所"汚染"は確認できませんでした。ただ、GoogleYahoo! Japanと比較すると、これまでとは検索結果の内容や質が変わるため使いづらく感じてしまうこともあるかもしれません。また、今後新たに"汚染"されてしまう可能性もあります。

 いっそのこと、情報収集を行う手段を検索サイトから別のものに切り替えてしまうのも手かもしれません。
 例えばTwitterであれば、誰かが記事やWebサイトをおすすめしているツイートから欲しい情報を見つけ出せることもあるでしょう。

 ただし、そういった別の情報源もまた、Googleなどの検索サイトとは違った意味で人間によって作られた検索結果であり、人間の思惑が混在する検索結果でもあることを忘れてはいけません。


新たな調べ方・使い方を考えるきっかけに

 ともあれ、インターネットの中も外も関係なく、リスクを避けるための新しい行動様式が求められる時代に移り変わりつつあるのは間違いありません。

 こんな時だからこそ、今一度自分なりに情報との向き合い方について考えてみてはいかがでしょうか。


ゲームについての異様な思い出から自分のルーツを辿る

 本能的に安全マージンを求めすぎた結果、強者による弱者の蹂躙を行っていた幼少期。数多の創作力が爆発し黒歴史となった少年期。ゲームを手段として見知らぬ他者と交流し始めた青年期。
 最近まで『特にパッとしない日常だけを経験したまま大人になってしまった』と自負していたが、よくよく思い返してみれば、昔の自分は一般とはかけ離れたような『ゲーム』との関わり方をしていた。


幼少期:本能的に安全マージンを求めていた

 私の記憶がある限り、私が一番最初にハマっていたゲームは『ポケットモンスター クリスタル』だ。厳密にはGB版ヨッシーのクッキードラえもんカートというゲームも遊んだことがあるらしいが、私には憶えがない。

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 といっても、なぜかストーリー本編を自身の力で進めた記憶はないのである。おそらく、初めたはいいが途中で投げ出してしまい、母親に頼んだのだろう。
 ではどんな記憶が残っていたのかというと、『アサギシティでひたすら釣りをして、レベル20〜30程度のクラブという野生のポケモンを相手にレベル100のオーダイルというポケモンひたすら蹂躙する』という光景である。思い返しただけでも異様な記憶である。もちろん当時の私は通信対戦どころかポケモンの能力に関わる三値(※1)を知っていたわけでもない。

※1 三値:ポケットモンスターシリーズにおける、ポケモンの各個体の能力の数値を定めるために必要な3つの値。種族値個体値努力値の3つが存在する。最近のシリーズではゲーム内でほんのりとその存在が読み取れるが、『クリスタル』の頃はゲーム内で明かされていなかった。
 要するに、当時の私はそういった『ゲームの裏側』を知らずにポケモンを(クラブを蹂躙することで)楽しんでいたのである。


 ではなぜそんなことをしていたのだろうか。それは当時の私が本能的にそれを為していたため自分でもハッキリとは分からない。
 それでも考察するならば、当時の自分は失敗することを極端に恐れていたような節があったと思う。両親には苦労をかけたものの、ほぼ不自由のない環境(※2)で育った私は、他人に比べて失敗や苦痛というに対する経験が少なかったように感じている。その結果、何かで失敗するということを恐れていたのかもしれない。

※2 ほぼ不自由のない環境:欲しいゲームを片っ端から買ってくれるわけでもなく、年に2本ぐらいしか買ってもらえなかったのが『不自由』。

 ここで本能的に身についた『安全マージン』の考え方は、今でも私が未知のゲームに挑む時のみならず、SNS上において火種を生み出さないような立ち振舞い等々、日頃の様々な部分で活きていると実感している。


少年期:インターネットに触れた結果、創作力が爆発した

 小学生の頃の私は、今の私が失ってしまったものを持っていた。それは創作力、それも『ルールブックなしで独自の世界観を作るのみならず、それに他人を巻き込んで疑似TRPGじみた事をする』といったものだ。
 ちなみに、これは皆様にも馴染み深い、いわゆる『黒歴史』の一種である。

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 その昔、ぽけっと☆ぱーくという、ポケモンに関する子供の遊び場のようなサイトが存在していた。今はすでに閉鎖されており、魚拓が取られていない限りログやアーカイブも残っていないが、ポケモンシリーズに関する攻略情報を取り扱うのみならず、ポケモンをネタにお店ごっこ等々の『ごっこ遊び』ができるような掲示板や、原作で使用されていたゲーム内画像を使用してポケモンの世界のような2D空間を歩き回れるようなブラウザゲームが存在していた。

 幼少期の経験を経てポケモンに興味があった当時の私もまた、そのサイトを利用していた。何をしていたかというと、攻略情報の収集ではなく、お店ごっこである。そのうえ、当時の記憶が曖昧であり現在の自分でも信じがたいのだが、その掲示板にスレッドを立てて運営していただけでなく、レス数1000に達し2スレッド目を立ててすらいたのだ……。(私にとっては)幸いなことに当時のアーカイブは2015年をもって公開を終了しているため、魚拓を取られていない限り私の黒歴史の1つが世に出ることはない。

 どんなスレッドだったかについては、過去にアーカイブを一度だけ確認した結果顔を赤らめながらすぐに記憶の彼方へ葬り去った私が覚えている限りでは『探検隊がどうのこうの』みたいな内容だった、とだけ記しておく。

 この経験がどうやら私にTRPGにおけるゲームマスター(進行役)のような才能を開花させてしまったらしい。具体的には、この当時の私が遊ぼうとしてすぐサービス終了してしまった『2D空間を歩き回れるブラウザゲーム』の世界観を自分の妄想だけで自由帳に落とし込み、そのうえで当時の周囲の友人を巻き込みそのTRPGじみたゲームを一緒にプレイさせていた。まさしく第2の黒歴史が誕生した瞬間である。

 ちなみに段々ポケモンが関係なくなり、いつの間にかファンタジーなのかSFなのかよく分からない世界観で戦闘ゲームをしていた覚えがある。当時貪るように読んでいた星新一のSFショートショート作品の影響を受けていたのかもしれない。とはいってもTRPGのようにダイスを使っていたわけではないため、ノリと勢いで戦闘結果を決めていたような杜撰なものだったと思うが。

 現在の私は、高校生以降にディベートやディスカッションを学び論理的に考える手段を身に着けてしまったからか、既成概念に囚われずに自分の世界観を広げるようなことがすっかりできなくなってしまった。そのうえこうして自分の作品をアウトプットすることだって『受け入れてもらえるか』という不安が生まれている。
 それに対し、探検隊ごっこスレッドを立てたり、周りの友人を片っ端から自分の世界観に引き込んでいた頃の恐れを持たないような自分が少し羨ましくもある。今ほどインターネットが普及していなかったり当時の自分がネットマナーをあまり知らなかったのもあるだろうが、それにしたって自由奔放な生活を送れていたのだろうなと思う。


青年期:ゲームを通じ見知らぬ他人と交流することを知る

 中高生の頃には、ゲームを用いた他人との交流の幅を大きく広げていた。それまでは学校の友達とゲームの話をするか休日に友達の家にゲームを持ち込んで遊ぶ程度だったのが、インターネットを介して見知らぬ他人とオンラインプレイをするようになったのである。

 この頃もポケモンは遊んでいたが、それよりも私に大きな価値観の変化をもたらしたのは『モンスターハンターポータブル 3rd』と『XLink Kai』だった。

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 ご存じの方も多いだろうが、当時のモンスターハンターポータブルシリーズは近距離での通信機能を利用することで協力プレイを楽しむことができた。しかし、現在とは異なりインターネットを経由して協力プレイを楽しむことは(特殊な手段を用いない限り)不可能だった。

 当時の私は周囲の友人が前作の2ndGという作品を楽しんでいたのを指を咥えて眺めることしかできなかったため、その反動からか3rdを長時間プレイしていた。しかし、周囲の友人で3rdを引き続きプレイしようとする人は少なく、協力プレイに飢えていたのだった。

 ところが、インターネットに接続できているパソコンに接続することで他の機器のWi-Fi通信を使えるようにするような機器を入手した日から、私の生活は一変した。
 その機器は『XLink Kai』というPCソフトに対応していた。それを用いることで、本来ローカル通信にしか対応していないゲームをオンラインを経由して赤の他人と遠隔でローカル通信ができるようになった。
 すなわち、擬似的なオンライン協力プレイが行えるようになったのだ。

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 XLink Kaiの実際の画面。当時は単体でオンラインプレイが行えるゲームソフトが少なかったこともあり、一定の人気があった。
 また、この画面を使用して他のユーザーとチャットで意思疎通をとることもできた。

 初めてオンラインプレイをするときは「他人に迷惑をかけないだろうか」とか「失敗してしまわないだろうか」とかそういったことを気にしていたが、いざ乗り込んでみると紳士淑女の狩人ばかりで、快適な協力プレイを楽しむことができた。そして、後発の作品でオンラインプレイが実装されるよりも前から、見知らぬ他人に敬意を払うという考え方が自然と身についていったように思う。

 今でこそほとんどのゲームがオンラインプレイに対応しているが、その一方でオンラインプレイ時のマナーについての話題が尽きることはない。
 幸い私は何も知らなかった時に恵まれた環境で育てて頂いたものの、今から全く未経験でオンラインプレイを始めるとなると、オンラインにおけるマナーという不文律を学んでいくのは中々難しい環境にありそうだと感じている。
 そのため今後、そういった『全くの未経験から学んでいくマナー』の話にも触れておきたいと思う。


現在とこれから

 今回の記事では、私の過去のゲームに関する様々な経験をお伝えした。

 極端に安全マージンを求め、黒歴史を創作し、オンラインに飛び込んだ私は、今も尚ゲームを遊びつつ、再びnote記事の執筆というある種の創作に手を出している。

 今後もゲームを通じてどういった経験ができるか不安でも楽しみでもある。無駄なことなんてない、何事からも学びは得られる、と信じつつゲーム生活を味わい続けていきたい。

note登録して1年半過ぎてるので流石にそろそろ自己紹介をしておこうと思います。

 記事を既に6つ書いておきながら、その合計で4万PVと300スキを頂いておきながら、未だに自己紹介記事を書いていなかったという掟破りなnoteユーザーは私です。

 というわけで『せと。』という者です。SNS上では句読点を付けたまま呼ばれることが多いですが、付けなくて大丈夫です。本音を言うと付けられると恥ずかしいです。

 どんな人かというと、プログラミングをしているような社会人です。趣味でもWebサイトを作ったりすることはありますが、どちらかというとゲームをしているほうが好きです。

 あるゲームが好きすぎてゲーム内要素をシミュレーションするようなWebサイトを作った例です。色々と難産でしたが……詳しくは記事内で。

 学生時代には他にも、英語でディベートやディスカッションをしていたことがあります。何それ?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、簡単に言えば英語で論理的に議論するゲームです。
 この経験が分かりやすい記事を書くのに役立っているのかもしれない、と最近自覚し始めました。詳しいことはまた別の機会に。

 趣味のゲームについては、基本的に自分がハマれるものを探し求めて色々なゲームに手を出すことが多いタイプです。学生時代に1年以上遊べていたのはポケットモンスターシリーズ(対戦は殆どしていなかった)、メイプルストーリー(シグナス騎士団が実装されるまで3次転職にたどり着けた事がなかった)、グランブルーファンタジー(ジ・オーダー・グランデ戦が実装される辺りまでガチャ欲に溺れた)、バンドリ!ガールズバンドパーティ(今でもリアルライブは行く、RoseliaとRASとMorfonicaが推し)辺りです。

 社会人になってからはモンスターハンター:ワールドにハマり、紆余曲折ありながら2391時間遊んでいるようです(自覚なし)。ハマり過ぎた結果、このサイトで諸々の記事として様々なアウトプットをするようになりました。

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 平均的なユーザーのプレイ時間がどれくらいかは分かりませんが、どちらかというと遊んでいるほうなのは間違いないです。

 他にも『オラエモンFLASHの辺りから参戦しているインターネット老人会』とか『小説を読むことも割と多い』とか語れることは他にもありますが、自分語りはこれぐらいにしておきます。


 続いて本題の、私のnote上における立ち振舞いのようなものについて説明します。
 これまでに自分がネタを思いついた時だけ、勢いに任せてnote記事を投稿してきました。ルールを自分に課すこともありませんでした。
 ですが、これまで自分がnoteで書いてきた記事を思い返すと、『ゲームにおける不文律や暗黙の了解』に切り込むような内容が多いような気がしています。

 人によって定義が違うものを解き明かしていく、まさしく典型例ですね。

 なので、私が書く記事はこれからもそういった『不文律や暗黙の了解』を、(多方面から怒られない程度に正確な情報を学びつつ)明らかにしていくような記事を提供し続けることを目標にしていきたいと思います。とはいえ、それと関係ない記事も自身の勢いに任せて投稿していくことは今後も変わらないと思います。

 また、1つ1つの記事の質は大切にしたいとも考えています。
 note公式側は毎日何かしらアウトプットを出すことを推奨していらっしゃるようですが、私個人としては『数盛りのためだけに記事を書いていると思われる』みたいなネガティブな感情を持たれるのが苦手なので、自分に合ったやり方でこつこつ続けていきたいと思います。

 あとは有料記事書いてみたいな〜という邪な欲望もあるのですが、自分の中でどの辺りのレベルからお金を貰ってもいい内容になり得るのかが具体例に落とし込めていません。先駆者様方の有料記事を買ってその辺りを学んでからにしようかと思っています。

 そういった感じで、自分の心の赴くままに、「なんか知らんがこの記事読みやすくて面白いなあ」とTwitterで引用リツイートしてもらえるような記事を書いていけたらと思います。今後ともよろしくお願い致します。